[Alexandros] SINGLE「Run Away/Oblivion」ディスクレビュー

Run Away/Oblivion

SINGLE

[Alexandros]

Run Away/Oblivion

RX-RECORDS/UK.PROJECT

2013.12.25 release

<CD>


果てなき夢を引き寄せる重要な一歩

6月にリリースしたアルバム『Me No Do Karate.』を引っ提げたツアー中の[Champagne]から、クリスマス・プレゼントのように届いた両A面シングル。ロックの王道と言えるスケール感を湛えた『Me No Do Karate.』から、来年3月の日本武道館のツアー・ファイナルという、気持ちいい物語を描いている最中にニュー・シングルを投下してくるアクションが、何とも彼ららしい。さらにこれが、彼らの一挙手一投足にはすべて意味があると思わせられる仕上がりなのだ。

まず、両A面のうちの1曲目「Run Away」は、エレクトロなテイストと心地いい疾走感が、宇宙の彼方に意識を飛ばしてくれそうなナンバー。ほとんどが日本語詞なのだが、それが耳に違和感を残すことなく浸透し、ひたすらに高揚に誘うところは実に見事。そして、新しいチャレンジを見せながらも、[Champagne]からブレているようにはまったく聴こえない。取って付けたわけではなく、彼ら自身に内蔵されている音楽性が多彩だからだろう。

そしてもう1曲「Oblivion(feat. LITHIUM HOMME)」。ファッション・ブランド“LITHIUM HOMME”の2013年秋冬コレクションのテーマとなっている。これは、とにかく全編にわたってメロディが素晴らしい。希望の中に憂いが入り混じったような川上洋平の歌声は、様々な趣味趣向のリスナーに響くことだろう。特に、英詞中心だからこそより映える、サビの“誰の為でも無くて/他でも無い自分自身の為にあるこの命を/いかにして”という言葉。シンガロングというテーマからさらに踏み込んだ、多くの人の心の歌を生み出していく、彼らの未来が見えるようだ。

3曲目には『Me No Do Karate.』からのリカットであり、ライブでも神々しいまでの存在感を示している「Rise」を、4曲目にはヤンチャな遊び心が光るパンク・チューン「Paint Your Socks Into Pink」を収録。[Champagne]の万能感と無敵感を念押しする一枚となっている。

(高橋美穂)

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