AA= ALBUM「4」ディスクレビュー

4

ALBUM

AA=

4

ビクターエンタテインメント

2013.12.11 release


アルバム2枚連続リリースの第2弾はバンド・サンド主体の作品

前作『#』と今作『4』を合体させてひとつの作品『#4』が構成されるという、オリジナル・スプリット・アルバム。前作がデジタル・サウンドやダンス・ビート主体だったのに対し、バンド・サンドによる肉体的でアグレッシブな楽曲が並んでいるのが今作の特徴だ。

冒頭の「HUMANITY2-4 Mix-」に顕著なように、メロディそのものをくっきりと浮かび上がらせながら歌詞に潜むニュアンスを伝えようとする姿勢がどの曲にも見てとれる。展開の途中で急激に変化する「||:Repeat:||」、怒涛のビートを織り交ぜながら突き進む「The Jam」など、強いインパクトを残す曲もやはりメロディ・ラインが明快。「Path of the arrow」はそんな中でも最もメロディが印象的な曲。過去に想いを馳せながらも永遠に続くものは何もないことを自覚し、フラットに日常を見つめようとする視線の確かさが力強さを生んでいる。シンプルであるがゆえに生命力を感じさせる「Lasts」もバンドの芯となる部分をまっすぐに打ち出したナンバー。そして、「The Klock(New Recording)」は映画「ヘルタースケルター」のエンディングテーマ。ヘビーなサウンドは今作の中でも抜きん出ていて、彼らの攻撃性をむき出しにしたパートが圧巻。そこから美しいメロディへと変わる場面転換も、急激な感情の起伏をダイナミックに描き出してみせる。ラストの「Endroll」はタイトルどおり、『#』『4』を通してのエンドロール。内省的な歌詞で歌われるのは繊細さ、優しさ、愛しい者への想い。サウンドもその世界を包み込むように柔らかい。

硬質なエレクトロニック・サウンドと、メロディを中心にしたバンド・サウンドという、両極の要素を2枚に分けてリリースした今回のアルバム形態。この一連の作業を経て次はどんな世界に突き抜けていくのか楽しみだ。

(岡本明)

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

M-ON! MUSICの最新情報をお届けします。

この記事に関するキーワード

この記事を書いた人