THE NAMPA BOYS MINI ALBUM「バトルズ」ディスクレビュー

バトルズ

MINI ALBUM

THE NAMPA BOYS

バトルズ

2013.10.09 release


すべての若者(ex.若者含む)に捧ぐ、負け犬たちの青春賛歌

 まだメンバー全員がハタチという若いバンドで、なんとなく頼りない名前ながら(失礼!)結成からすでに8年目を迎え、10代限定の夏フェス“閃光ライオット 2008”では、当時15歳という最年少で本戦出場を果たした早熟の実力派。そんな長野発の4人組・THE NAMPA BOYSが放つ、ミニ・アルバム『froM』以来1年3ヵ月ぶりの新作『バトルズ』は、ドサ回り的にツアーで全国を巡った経験と成長を刻み込んだ渾身作となった。

 そう、冒頭の「MAKEINU SONG」を筆頭に、身体の奥底から溢れ出すような、若さ特有の無軌道かつ無尽蔵なエネルギーそのもののロックンロールが何しろ痛快! 彼ら自身が生きる、こんがらがりながらも眩い青春が立ち上がってくるようで、仕事や育児に追われてもはや青春どころじゃないミッド30な筆者でさえ、蒼いパッションが再燃してムダにみなぎっている次第。「お高いスーツの姉ちゃんが笑う アンタは俺の何を知ってんだよ 呟いたって俺の負け だって社会的には俺の負け」(「MAKEINU SONG」/以下同)という屈折したエモーションを撒き散らしつつ、青春のキラキラ成分のようなものが際立っているのが彼らの特質のひとつで、ほぼすべての作詞・作曲を担当する小林聡里(Vo、G)の、感情剥き出しのやぶれかぶれなボーカルも聴き手の背中を全力で押してくれるよう。また、バンド一丸となって世界と立ち向かうようなコーラスの訴求力が半端なくて、「今日も俺はまた欲望と罪を 抱えながら朝になる」「それでも俺の中 闘いは続く」「ボロボロになっても走れ」といった絶望からの反動による全力疾走には、とりわけ同世代のリスナーは身震いするような共感があるに違いない(ちなみに歌詞プロデュースをいしわたり淳治が務めている)。

 年末には東京・大阪で初のワンマン・ライブも決行。THE NAMPA BOYSのハチャメチャ青春街道、そのドラマの顛末に要注目である。

(奥村明裕)

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