SISTERJET WITH DOTS+BORDERS – ベースレスのSISTERJETとカジヒデキ&堀江博久のDOTS+BORDERSによる今作。4人のケミストリーによって生み出された今作に迫る!

SISTERJET WITH DOTS+BORDERS

SISTERJETとDOTS+BORDERS(カジヒデキと堀江博久によるユニット)がタッグを組み、8曲入りアルバム『「NEW QUAD」2×2=4 / very well L.P.』をリリース。ブリティッシュ・ビートと「ボブ・ディランがエレキ・ギターを持った頃の感じ」(WATARU.S/SISTERJET)がひとつになった本作について、WATARU.Sに聞いた。

INTERVIEW & TEXT BY 森 朋之

カッコいいバンドだなって思いましたね、自分でも

──まずは7月12日に新代田FEVERで行われた“SISTERJET WITH DOTS+BORDERS”のライブについて聞かせてください。いち早く『「NEW QUAD」2×2=4 / very well L.P.』の楽曲を披露したわけですが、手ごたえはどうでした?

面白かったですね、いろんな意味で。堀江博久さん(key)があんなに飛ばしてくるとは思わなかったけど(笑)。

──めちゃくちゃしゃべってましたよね、ステージで。ドラムのKENSUKE(.A)
さんに向かって「おまえ、女の子を口説くときのキメゼリフを言え」とか(笑)。

“言わないと曲を始めない”って言ってましたよね(笑)。ライブを始めるときも、ひとりで勝手にステージに出て行っちゃうし。ちゃんとカッコいいSEを用意してたんですよ。「S.J.D.B.」(『「NEW QUAD」2×2=4 / very well L.P.』に収録されているインスト・ナンバー)をかけようと思ってたんだけど、堀江さんが先に出ちゃうもんだから、あとの3人も慌てて出て行って。

──ステージで「若者はすぐウダウダするんだよな」って言ってましたよ、堀江さん。

え、そんなこと言ってました? ほんと、面白いですよね……。ライブ自体はね、全然違和感なかったです。半年間、ずっと制作をやってたっていうのもあったけど、すごく自然な感じだった。カッコいいバンドだなって思いましたね、自分でも。

——WATARUさん自身も「感覚的には2個上の先輩」って言ってましたよね。実際はキャリアも年齢もかなり上ですけどね、カジさんと堀江さんは。

そうですね。それがミュージシャンの良いところだと思うんですよ。その人自身の中に音楽が流れてるというか——俺はそういう人じゃないと付き合えないんですけど、カジさんも堀江さんもめちゃくちゃ(音楽が)流れてる人なので。イメージを共有できるし、波長も合うんですよね。俺らに合わせてくれてる部分もあるかもしれないけど、年の差みたいなことは全然感じない。もちろん、楽器を弾いてるときのスキルの高さは“やっぱり10歳上だな”って思うけどね。

──ステージに4人で立っていても、全然違和感がなくて。キャラも合ってるんじゃないですか?

あ、そうですね。例えばユーモアのセンスとか……。俺、ロックってユーモアとイコールって言ってもいいと思ってるんですよ。どこか滑稽なところだったり、おもしれえなって思える部分だったり。そういうのって一瞬でわかりますからね、会話のグルーヴとかで。それさえ合ってれば“じゃあ、スタジオ入ろうか”ことになるっていうか。やっぱりバンドって、人と人が作り出すものなんですよね。それは今回一緒にやって、改めて実感しました。まあ、基本的にはスタジオでもゲラゲラ笑ってましたけどね(笑)。この間のMCの感じで。

──ちなみに堀江さん、カジさんと交流が始まったのは、いつ頃なんですか?

堀江さんは以前、自分たちの曲(ミニ・アルバム『JETBOY JETGIRL』に収録された「恋してクレイジー」)で鍵盤を弾いてもらったのが最初ですね。片寄さん(プロデュースを担当していた片寄明人)が呼んでくれたんですけど、突然現れて、嵐のように弾きまくって、そのまま帰ってしまったっていう。そのときは全然話もしてないですね。目を見てくれなかったんで(笑)。そのあとは、現場で会えば“おー、SISTERJETか”みたいな感じですかね。何度かライブに誘ったんですけど、なかなかタイミングが合わなくて。まあ、忙しいっていうのもありますけどね、堀江さんは。カジさんはねえ、たぶんデビューする前からウチらのライブを見に来てくれてたんですよ。一緒に企画ライブをやったり、イベントに出ることも結構あって、ずっと繋がってる感じですね。お兄さんですよ、俺らの。

最強の布陣が揃いました

──魅力的な先輩ですよね、ホントに。今回、一緒にレコードを作ることになったきっかけは?

たまたまタイミングが合ったんですよね。最初はたぶん、felicity(SISTERJETの所属レーベル)からDOTS+BORDERSのアルバムをリリースしないかっていう話から始まったんですよ。でも、曲を書く時間がないってことになって、“だったらSISTERJETと一緒にやって、あいつらに曲を書かせよう”ってことになったんじゃないかな。

──ハハハハハ! いいですね、ラフな感じで。

そうですね(笑)。俺らもね、キーボードがいるバンドに憧れたところもあったんですよ。初期のクーラ・シェイカーもそうだけど、3ピース・バンドに鍵盤を弾く人も加わる、っていう。それが早くも叶ったっていう感じですね。

──この4人で何をやるか、というアイデアもすぐに浮かんだ?

うん、それはすぐに思い浮かびました。何だろうな、ブリティッシュ・ビートもそうなんだけど、俺のイメージはどっちかっていうと、ボブ・ディランがエレキ・ギターに持ち替えたくらいの感じもあって。堀江さんはニッキ—・ホプキンス(’60年代〜’70年代にかけて、ザ・フー、ローリング・ストーンズなどの作品に参加した伝説的キーボーディスト)ですね!

──あーなるほど。

あとね、ジェイク・バグ(’94年生まれのUKのシンガー・ソングライター。昨年リリースされたデビュー盤『ジェイク・バグ』は全英1位を獲得)が出てきたのもデカいかもしれないね。“こいつ、俺がやりたかったことをやってる!”って思って。

──今年の“グラストンベリー・フェスティバル”のパフォーマンスも話題になってましたよね。

まあ、まだまだ甘いですけどね! 俺のほうが全然カッコいい曲を書けるな! って思ったし。そういう感じで書いたのが『Lair’s High』とか『Manufactured Monkey Dance』なんですよ。しかも、こういう最強の布陣が揃いましたからね。対バンしても勝ちますよ、余裕で(笑)。

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