The SALOVERS – 収録曲の各曲名を繋げた今作「アンデスの街でこんな夜はHOT HOT HOT!」で証明された、着実に進化する4人の姿──。

The SALOVERS

ギターが紡ぎ出すオリエンタルなメロディ、ベースとドラムが生み出すアッパーなグルーヴ。さらにはボーカル・古舘佑太郎が自由なワード・センスで描き出す個性的な詞世界とのコンビネーションがあらたな才能の到来を告げる4人組ロック・バンド、The SALOVERS。昨年リリースのメジャー・デビュー・アルバム『珍文完聞 – Chin Bung Kan Bung-』を経て、今年4月にメジャー1stシングル「床には君のカーディガン」リリース後、ベースの小林亮平が体調不良でバンドを一時休業という事態に見舞われた彼らがニュー・シングル「アンデスの街でこんな夜はHOT HOT HOT!」を完成。大きく変わりつつあるバンドの今を4人のメンバーが語ります。

INTERVIEW & TEXT BY 小野田雄

The SALOVERSは変化していくバンド

──’08年にバンド結成。翌年の“閃光ライオット2009”で審査員特別賞を受賞して、’10年にミニ・アルバム『C’mon Dresden.』リリース。そして、昨年のメジャー・デビューという流れは、バンド活動としてはかなり順調だと思うんですけど、ご自分たちの実感はいかがですか?

古舘佑太郎 まぁ、ここまでの流れはスムーズですけど、階段飛ばしでここまで来たとは思ってなくて。むしろ、一段一段、昇ったり降りたりしながら、一つひとつのアクションについて考えられるスピードでここまで来ましたね。

──階段を降りる瞬間って例えば?

古舘 やっぱり、ライブですかね。勢い余って、空回りしてしまったり、盛り上げようと思ったら、演奏がボロボロになってしまったりとか。そこで昇ってた階段を一段戻るんだけど、反省を踏まえて、いいライブができたことでまた一段昇ったり。その繰り返しで今があるんだと思っていますね。

──では、この5年間で作る曲、作品はどう進化してきたと思いますか?

古舘 作品をリリースするごとに全然違うモードになっていってるので、自分たちとしても「The SALOVERSは変化していくバンドなんだな」って気づかされたところはありますね。そういう意味で、早い段階でデビューが決まったからといって、その時点でのスタイル一本でやっていくということではなく、その都度、考えながら、やりたい音楽もどんどん変わっていってるし、アルバム単位では全然違うバンドとして見られるんじゃないかというくらい変化しているし、しかも、その変化を進化と呼んでいいくらい、今の作品のほうが開けていってると思います。
小林亮平 曲に関しても、以前は考えずに弾きたいようにベースを弾いていたんですけど、最近はみんなで「ここはこうやったら噛み合うんじゃない?」って考えて曲作りに参加するようになったことで、アイデアが凝縮された曲ができるようになってきた気がしますね。
藤井清也 スキル的にもみんなうまくなっていきながら、曲の持つポテンシャルが徐々に上がってきているように思うし……。
藤川雄太 自分たちの表現の幅、それは演奏にも当てはまるし、見せ方や見られ方も考えられるようになって、例えば、“青春感”を表現するとしたら、昔はそのままやってたものも今はそれをどう伝えるか、伝わるかということを考えられるようになってきたのは、成長と呼んでいいのかなって思いますね。

伝えたいという願望が自分のなかでグングンきてる

──では、エキゾチックなメロディや自由奔放な言葉遊びが詰め込まれた昨年のデビュー・アルバム『珍文完聞 – Chin Bung Kan Bung-』を振り返ってみていかがです?

古舘 そのときにやりたかったことを全部詰め込んだ、タイトルどおり、変なアルバムですね。なにせ初めて作るフル・アルバムだったので、作品全体のテーマも決めず、やりたいことを寄せ集めたら、コンセプトがないことがコンセプトのアルバムが出来て。でも、最初に言ったとおり、毎回同じことはやりたくないし、その後の試行錯誤を通じて、今回を含め、今年のシングル2枚では疾走感溢れる初期衝動的な曲が生まれてきているし、その先にまだできてない次のアルバムが続くと思うんですけど、次のアルバムのほうが初期衝動に溢れているという意味でデビュー・アルバムっぽい作品になるかもしれない。

──しかも、初期衝動だけでなく、曲をいかに伝えるかというバンドの意識も今年に入って大きく変わりましたよね。

古舘 僕は自分のことを伝えるのがあんまりうまくないので、それを遠回しに伝えてみたり、かっこいい言葉を使って、ごまかしちゃう自分がいたんですよね。でも、今はそれがまったくなくなって、むしろ、伝えたいという願望が自分のなかでグングンきてるので、自分の伝えたいことを誤解されないように、ストレートかつ面白く曲にしたいと思ってますね。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

M-ON! MUSICの最新情報をお届けします。

この記事に関するキーワード

この記事を書いた人