家入レオ – 配信限定シングル・リリース!  “学校法人・専門学校 首都医校/大阪医専/名古屋医専 2013年度テレビCMソング”「君に届け」について。

家入レオ

ドラマ「確証〜警視庁捜査3課」の主題歌に起用された4枚目のシングル「Message」から、約2ヵ月という短いタームで配信限定シングル「君に届け」をリリースする家入レオ。医療系専門学校のテレビCMソングとして、「Message」より早く、すでに今春からオンエアされ、音源化が待たれていた楽曲。「ログアウト」「フォロワー」「コメント」「バーチャル」「ID」「パス(ワード)」というフレーズが並べられた新曲に込めた、君に届けたい想いを聞いた。

INTERVIEW & TEXT BY 永堀アツオ

拡声器を持つ側であるのと同時に、拡声器を向けられる側にもなった

──配信限定シングル「君に届け」は、いわゆる“ネット社会”との距離の取り方がモチーフになっています。現在、18歳の家入さんにとっての“ネット”とはどんな場所なんでしょうか?

バーチャルなものを否定するつもりはないんですけど、心にはずっと疑問を持ってはいました。実は、中学生の頃は素敵な場所だなって思ってたんですよ。誰しも、学校や会社でみんなに求められるキャラクターというものがあると思うんですけど、私の場合は、ネガティブなところを見せず、ポジティブなところだけを表に出す必要があったというか……いつも明るくて、みんなを笑わせるっていうキャラクターだったんで。でも、人間なんで弱さを感じる瞬間があるんですけど、そんな想いを持ちながら家でも学校でもそれを言えない、出せないというときに、当時、はやっていたブログを始めて。誰も知らないところで始めたブログだったので、自分が求められているキャラクターを全然意識しなくて良かったし、そこで寄り添ってくれる人がいることもうれしかったんです。でも、同時に、友達から“私、今、ブログやってるんだ”って言われると、そこで更新されている友達の考えや想いをつねにチェックしてないと不安になってる自分もいて……。便利だけれども、心の中になんとも言えない気持ちが存在してて。そのときは、その気持ちの正体を考えてもいなかったんですけど、上京して、デビューしてから、ちゃんとわかってきて。

──その気持ちの正体を言葉にできるようになった?

当時、私が抱えていた感情は、もやもやしたわだかまりだと思うんです。その“わだかまり”の正体が、だんだん見えてきたというか。自分から望んでデビューしたんですけど、最初はコンビニとかで自分の曲が流れてると、単純にうれしさと恥ずかしさを感じていて。でも、そのうちに、私が知らないところに、音楽だけでなく、私の声や顔や言葉とか……いろんなものが露出していくことが怖くなってきちゃって。拡声器を持つ側であるのと同時に、拡声器を向けられる側にもなったんだって感じたというか。

──拡声器を向けられる側というのは、具体的にどういうことですか?

例えば、テレビの音楽番組に出させてもらったあとにツイッターを開くと、根も葉もないことが書かれていたりすることもあって。それに対して、びっくりしたり、なんなんだろうっていう怖さもあったんです。でも、ツアーやライブを通して、そういう人たちだけじゃないんだなってことがわかった。自分がしっかりしていれば、ネットの情報に惑わされないんだって思ったというか。バーチャルなものだけじゃなく、自分の五感で感じることを信じていきたい、リアルな世界で生きていきたいなって思ったんです。もちろん、ソーシャルネットワークは便利なんですけど、感じることを忘れてはいけないし、ちゃんと自分の身体で生きていきたいっていう想いを、今、このタイミングで歌いたいなって思ったんですね。

とにかく、自分の身体で感じることをもっと大切にしていきたい

──歌詞には「傷付いて 覚悟した もう 迷わない」という決意も込められていますね。

この曲を書けたことで、またひとつ、歌っていく覚悟ができたと思いますね。この曲は、高校卒業を意識し始めた1月くらいに書いたんですけど、卒業を意識したときに、私はやっぱり“誰になんと言われようと、自分の音楽をやっていくんだ!”っていう気持ちが強かったし、“いろいろ言われたとしても、それさえも覚悟して歌っていきたいんだ”っていう想いが形に出来たと思います。

──ネットはあまり見なくなりました?

もちろん、気にはなるんですよ。もう見ないって決めたけど、やっぱり見ちゃって、また落ち込んだりもする。その葛藤を繰り返しながらも、私がやりたいことは音楽なんだから、わざわざ傷つきにいかなくてもいいし、変な情報に惑わされなくてもいいんじゃないかなって、しっかりと思えるようにはなりました。もちろん、否定的な意見は全部受け入れませんという意味ではなく、ネットの情報や意見に惑わされないようになったっていうことですかね。いい距離を保たないと、リアルなものがどんどん失われちゃうんじゃないかっていう危機感もあるし、とにかく、自分の身体で感じることをもっと大切にしていきたいってことに気づけたのが大きかったと思います。

──では、現在はネットとはどんな付き合い方をするようになりました?

実はデビュー後も自分のブログに救われた部分もあって。上京したばかりの頃は初めてで不慣れなことも多くて、カメラマンさんに“もっと笑ってみようか”って言われたり、インタビューでも“もうちょっと言葉を足さないと伝わらないよ”って言われたりもして、うまく笑えなくて落ち込んだり、うまく言葉にできないから歌にしてるのになっていう葛藤があったりしたんです。でも、ブログでは、自分の感情をゆっくり言葉にしていけるし、書いたあとに、“受け取った人が誤解するかもしれないな”と思ったら、何度も書き直すことができるじゃないですか。そういう意味では、自分の感情を素直に言葉にしてさらけ出せる場所だし、そのおかげで、歌を聴いてくれた人と密になれた気もしてるんですね。だから、今もブログは続けているし、このシングルもいちばん早い届け方を考えたときに、配信がいいんじゃないかっていう結論になった。ハマり過ぎたり、頼り過ぎたりするのはダメだけど、情報を得るために便利な手段であることは間違いないので、バランスが大事なんだと思います。

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