後藤まりこ SINGLE「sound of me」ディスクレビュー

sound of me

SINGLE

後藤まりこ

sound of me

DefSTAR RECORDS

2013.07.24 release

初回生産限定盤 <CD+DVD>
通常盤/写真 <CD>


光の速度で駆け抜ける、後藤まりこの人間讃歌

 ミドリ解散から1年半の沈黙を破り、昨年7月にソロ・アルバム『299792458』をリリースした後藤まりこ。光の速度をアルバム・タイトルに掲げた彼女は、ありのままの自分を歌い、音楽を奏でる喜びを音と言葉にみなぎらせながら、自らが光となって、それからの1年を駆け抜けてきた。

 昨年9月には、ドラマ&映画「モテキ」でお馴染み大根仁が演出を手がけたロック・ミュージカル「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」に森山未來と共に出演。さらに今年4月公開の「ペタル ダンス」で映画初出演。そして、7月スタートのテレビ・ドラマ「たべるダケ」に初ドラマ出演にして初主演を務めるなど、俳優業というあらたなフィールドにも進出。そうしたトライアルは、彼女のマインドがなにものにもとらわれることなく、外に開かれていることを如実に表している。

 そんななか、1年ぶりにリリースされる1stシングル「sound of me」。収録されているオリジナル曲はタイトル曲1曲のみだが、写真集『未来ちゃん』が高く評価されている写真家、川島小鳥によるジャケット写真に象徴される彼女の人間力がその楽曲には余すところなく凝縮されている。フェミニンな柔らかさと解放感、高揚感が一体となったボーカルと歌詞世界。そして、ピアノやホーンをフィーチャーし、ハードコアなブラスト・ビートや中盤のファンタジックな転調を含みながら展開される目くるめくバンド・サウンドは後藤まりこの自分讃歌であり、リスナーにとっての人間讃歌である。

 なお、カップリングは、エレクトロニカ・シーンでの先鋭的な活動から平井堅やYUKIといったメジャー・アーティストのリミックスまで、硬軟自在な作風で注目を集めているSerphによるタイトル曲のリミックス。ボーカルを活かしながら、シンフォニックなリミックスを披露している「sound of me (Serph oyasumi mix)」と、楽曲を解体して、Serphの音楽世界に引き寄せた「sound of me (Serph swollen mix)」の2曲はフロア仕様ではなく、オリジナル曲の魅力を原曲とは違った形で引き出すことにフォーカスした作風で、こちらも聴きごたえ十分だ。

(小野田雄)

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