NICO Touches the Walls SINGLE「ニワカ雨ニモ負ケズ」ディスクレビュー

ニワカ雨ニモ負ケズ

SINGLE

NICO Touches the Walls

ニワカ雨ニモ負ケズ

キューンミュージック

2013.07.10 release

初回生産限定盤A/写真 <CD+DVD+ニワカ雨ニモ負ケナイ防水ブックレット仕様>
初回生産限定盤B <CD+DVD+photo book仕様>
通常盤 <CD>


空も動かすテンション、磨かれしテクニックが生むハッピー

 5thアルバム『Shout to the Walls!』からわずか3ヵ月でリリースされるニュー・シングル。雨というだけじゃなく、にわか雨にも負けないと言い切っているところに、今の彼らの無敵感が出ていると思う。しかも、楽曲に気張ったムードはなく、キャッチーなリフが勢いよく突き進んでいく、夏にぴったりのナンバー。歌詞にも「愛を歌わなくちゃ 想いが歪んでしまう前に ずっと ずっと今を探している」などと、今の彼らの指針をまっすぐに指し示すようなフレーズを盛り込んでおり、ひたすらに眩しい。

 しかし、一筋縄ではいかないNICOらしさもしっかりとパッケージ。中盤には雨音混じりのアンサンブルで、にわか雨に襲われるような混沌とした場面を表現。そこに負けんとばかりに、爽快なエンディングを迎えるという、物語性を孕んだ展開になっているのだ。アニメ『NARUTO-ナルト- 疾風伝』のオープニング・テーマで聴く人も、コアなファンも楽しめる、全方位型の仕上がりになっている。

 なお、初回生産限定盤Aには、“アコタッチと呼んでみて☆vol.3~本日ハ晴天ナリ。スタジオ脱出編~”と題された、自然に囲まれた場所でアコースティック・セッションを披露するDVDがセットになっているのだ。「ニワカ雨ニモ負ケズ」をはじめとした3曲が、リラックスした空気の中で新鮮なアレンジで響いてくる(ちなみに初回生産限定盤Aは、“ニワカ雨ニモ負ケナイ防水ブックレット仕様”……無駄では!? とも言いたくなるのだが、そんなところにシャレっ気を光らせてしまうところも、またいとおしい)。

 カップリングには、さらなる驚きが待っている。MISIAの「陽のあたる場所」をカバーしているのだ。伸びやかでスケール感のある原曲を、軽やかなロックンロールに変えてしまう大胆さ。それでいて、原曲の魅力である陽性なところは一寸も損なわれていない。他人のふんどしで相撲を取るようなカバーではなく、自らのプレイヤビリティやアレンジ・センスをアピールしながら、リスペクトを感じさせるカバーになっているところが見事だ。NICOがワクワクする季節を連れてきてくれる、そう思えるような一枚!

(高橋美穂)

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