back number SINGLE「高嶺の花子さん」ディスクレビュー

高嶺の花子さん

SINGLE

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高嶺の花子さん

ユニバーサル シグマ

2013.06.26 release

初回盤/写真 <CD+DVD>
通常盤 <CD>


ポップにロックする名曲。口ずさみたくなるサビが最高!

歌詞が明瞭だし曲構成も的確だし、真剣に完成度の高い歌を作ろうとしている姿勢を大いに評価したい彼ら。期待を裏切らない新曲だ。“高嶺の花”という言葉の意味がわかるヒトならば、この歌がどういう内容なのか、きっと想像できるだろう。そう。自分のガ-ル・フレンドになんて絶対なってくれそうもない素敵な女の子に対する、一方通行な想いを綴った歌なのだ。ちなみに、現在のふたりの距離は、残念ながら友達の友達……。あっちゃ~。せめて友達だったら恋人に変わる瞬間もあるのに、これじゃ関門が、さらにさらにもうひとつある!?

でも、だからって歌の主人公は絶望の淵にいるのかというと、それもちょっと違う。夏という季節は何が起こるかわからない。一縷の望みはあるのである、が……、現実はそう甘くない。サビの部分には“空想という名の風船”が一気に萎んでしまう言葉、そう、“なる-わけないか~”が用意されている。しまいに主人公は、彼女の恋人にふさわしいオトコの子のタイプを想像たくましく思い描いたりもする始末。自分とは似ても似つかぬナイス・ガイのことを……。

かつて宮藤官九郎が作詞したTOKIOの「ラブラブ♡マンハッタン」という歌があったけど、少しシチュエ-ションは近いのかもしれない。ただ曲調はこちらのほうがかつてのディスコ的なベ-スのアクセントなどが効いてて、夏の盛り上がりソング的な仕上がりであり、仲間とカラオケ行った際に歌ったら、きっとウケるのではないだろうか。“自分探し”みたいな歌もいいけど、こういう屈託ない、どこにでもいそうな男の子のテヘへへな日常を描いた歌というのもポップ・ソングには重要だ。

カップリングの「バ-スデ-」は、バック・ビ-ト的アクセントのドラムと哀愁あるメロディがいい相性となっている楽曲。このタイトルは“新しい自分”へ向けられたもの。聴いてくうちに、じわじわとやる気が芽生えていくタイプの作品だ。「君がドアを閉めた後」は、今はそこにいない彼女のことを、つい日常の景色の中に探してしまうという失恋ソング。まるで心のカケラを失くしてしまったかのような主人公に、気がつくと感情移入し、涙腺が怪しいことに……。

(小貫信昭)

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