Czecho No Republic SINGLE「Festival」ディスクレビュー

Festival

SINGLE

Czecho No Republic

Festival

mini muff records

2013.06.26 release

<CD>


世界を踊らせる虹色のファンタジー

カラフルな音符がスピーカーからぴょんぴょん飛び出してくるような、心踊るハッピーが詰まったシングルだ。’10年、元Veni Vidi Viciousの武井優心(vo、b)と山崎正太郎(ds)を中心に結成され、’13年に入ってサポート・メンバーだったタカハシマイ(cho、syn、g、per)と砂川一黄(g)が正式加入。クインテット(5人組)として再出発を果たしたCzecho No Republic(以下、チェコ)の第一弾となる本作は、まさに“おもちゃ箱をひっくり返したような”というクリシェがぴったり。

昨年初めて出演した野外フェスの思い出を詰め込んだというタイトル・トラック「festival」に関して言えば、ひっくり返した色とりどりのおもちゃで僕らだけのフェス(=ファンタジー)を繰り広げるよう。駆け足気味のビートに木琴や口笛などが彩りを添えるサウンドは、先述のとおり否応なしに心踊らせるハピネスが満載で、オブ・モントリオールやメイツ・オブ・ステイト、あるいはイッツ・ア・ミュージカルなど海外のインディー・ポップ・フリークの舌も唸らせる卓抜したセンスを感じさせる。

また、”バンドのポテンシャルを見極める指標は、シングルのカップリング曲にあり”という業界法則に従えば(勝手に筆者が提唱しているだけですが……)本作のそれはチェコの実力を裏づけるに十分なクオリティを誇っていて、2曲目「1人のワルツ」はバンジョーの音色が印象的なカントリー・テイストの佳曲だし、さらに前作「IVORY」(’12年11月リリース)で隠しトラックとして話題を集めていた3曲目「ファインデイ」がめっぽう良い。初期ザ・ストロークスを彷彿とさせる瑞々しいアンサンブルとタカハシマイの愛らしいリード・ボーカルが相まって、とびきり晴れやかなポップネスを描いているのだ。

ファッション誌「Zipper」などで読者モデルとしても活躍する彼女の加入で注目度も高まる。7月の東名阪ワンマン・ツアーが待ち遠しい!

(奥村明裕)

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