PUFFY SINGLE「脱ディストピア」ディスクレビュー

脱ディストピア

SINGLE

PUFFY

脱ディストピア

キューンミュージック

2013.05.22 release


PUFFY再始動1発目は旅に出たくなるキラー・チューン

 昨年8月に吉村由美が長男を出産したため活動休止をしていたPUFFYが、再始動1発目となるシングルを発売。本人出演のH.I.S.「自由な旅」CMソングとしてすでに話題になっているタイトル曲「脱ディストピア」は、その名のとおり“ディストピア”=“反理想郷”な日常から引っ張りだしてくれるようなエレクトロ・ロック・ナンバーだ。ルーティーンワークに辟易しているOLさんから、ヒエラルキーに人知れずストレスを抱えている小学生まで、万人に元気を与えてくれる一曲に仕上がっている。

 インパクトのあるキーボード・サウンドと軽快なドラム・ライン。青空が似合う爽快なメロディ。聴き終えたあとにまんまと旅に出たくなる今作は、この夏のキラー・チューンになること間違いなしだ。歌詞に登場する、某アニメを彷彿とさせる“曖昧3cm”や、今作のミュージック・ビデオの監督を務めた大宮エリーの愛称“エリー”など、彼女たちらしい遊び心が盛り込まれたポイントにも注目してほしい。

 カップリングとして収録されているのは「my journal」。昨年7月にリリースされたPUFFYのカバー・コンピレーション・アルバム『PUFFY COVERS』で、名曲「MOTHER」を歌ったLOW IQ 01が、今作では、意外にも初となる楽曲提供を行なっている。LOW IQ 01の紡ぐ、ひとくせあるメロコア・サウンドと程よく力の抜けたメロディに、大貫亜美の書くストレートながら切ないユニセックスな歌詞と、彼女ら独特のユニゾン・ボイスが期待以上にマッチしている。カップリングでありながら、聴き応えのある贅沢なコラボ・ソングに仕上がっており、どちらのファンにもぜひ聴いてほしい一曲だ。

 恐らく日本一有名なママ・デュオとなったPUFFY。持ち前のキュートさとゆるさは維持しつつも、家族を持つ彼女たちにしかできない、子供から大人までボーダー・フリーに楽しめる音楽の創造を、改めて今後も期待したい。

(小島双葉)

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