FoZZtone SINGLE「GO WAY GO WAY」ディスクレビュー

GO WAY GO WAY

SINGLE

FoZZtone

GO WAY GO WAY

マーベラスAQL

2013.05.15 release

初回生産分盤/写真 <CD>
通常盤 <CD>


FoZZのギミック満載! すべてのリスナーを満足させる1枚

 ライブの録音・録画可の“REC OK! TOUR”の開催、リスナーが選曲し曲順を選んだOMA(Order Made Album)形式CDの発売など、様々な試みでつねにリスナーを刺激し続けているFoZZtoneのニュー・シングルが到着した。タイトル曲の「GO WAY GO WAY」はテレビ東京系アニメ「遊☆戯☆王 ZEXAL Ⅱ」のエンディング・テーマとして4月からオンエア中だ。昨年7月にリリースされた4thアルバム『INNER KINGDOM(内なる王国)』でバンドの唯一無二性を遺憾なく魅せつけてくれた彼らだが、今作にもつい口の端を引き上げてしまうようなFoZZギミックが満載だ。

 ロック・バンドのアニメ・タイアップ曲といえば、空気の読めないハイ・テンションぶりや、白々しいほどに大衆ウケを狙ったサウンドとリリックに既存のリスナーが興ざめすることも少なくない。しかし、ストレートなロック・スタイルを踏襲しつつも、Bメロで絡んでくるスカ・テイストやラップで絶妙に全体をひねくれさせるあたりはさすがの技だ。しかも歌詞には”ga,ga,ga,”や”go,go,go,”など、本編を連想させるポイントもきっちり挿入済み (アニメには”ガガガマジシャン”や”ゴゴゴゴーレム”というモンスターが登場)。

 加えて大胆なことに、エンディングで使用されている部分がそのまま収録されており、1分30秒で一旦結実したあとに2番がスタートする曲構成となっている。これによって、テレビで聴いたものと盤の曲構成が微妙に異なっていて若干の気持ち悪さを覚える“タイアップ曲から入ったファンあるある”までもカバー。今では珍しくなったカラオケ・バージョンが収録されているのも懐かしく、実はわりとうれしいところだ。

 2曲目の「NO WAY NO WAY」はそのタイトルからもわかるとおり、組曲をお家芸とする彼らならではの仕上がり。1曲目との繋がりは散りばめつつも、打って変わってプログレッシブな重めのロック・サウンドが文句なしにカッコいい。聴き終えたあとに、また1曲目を再生させてしまったが最後、FoZZの無限ループに完全に取り込まれてしまう。3曲目の「Strike the sun」は’11年11月に開催された“組曲 白鯨”ライブで演奏されたアレンジを新録したもので、これは前述したOMAの候補曲にもなっているファン待望の楽曲でもある。

 アニメからFoZZtoneを知った新規リスナーも、既存のリスナーも同時に満足させ、かつ価値ある音楽を生み出し続ける彼らのモチベーションには脱帽だ。6月にはニュー・アルバム『Reach to Mars』のリリースも控えている。結成10周年の今年は、クタクタになるまで我々を楽しませてくれるに違いない。

(小島双葉)

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