Droog ALBUM「ぶっとびぱなし」ディスクレビュー

ぶっとびぱなし

ALBUM

Droog

ぶっとびぱなし

avex trax

2013.05.15 release

<CD>


ロックンロールって、これくらいヤバいからカッコいい

 10代で音楽シーンに颯爽と飛び出した4人組、Droog。20代になり、2ndアルバムになり、魔法が解けていかないだろうか……なんて心配は杞憂だった。相変わらず、めちゃめちゃささくれている。それでいて、色気が増している。これは、次世代のロックンロール・バンドの代表というハンコを押して間違いない! と思えるくらいの傑作だ。

 若さをブン回しまくっている素晴らしいバンドはいるけれど、正直に言うと数年後が心配になったりする。ロックンロールを継承している素晴らしいバンドはいるけれど、そのフィールドのヒーローに留まっていてもったいなく感じたりする。Droogは、若さをブン回しまくっているロックンロールの継承者ではあるけれど、上のふたつのパターンには当てはまらないと思う。なぜなら、圧倒的に楽曲がキャッチーなのだ。単純なようでいて、大切なこと。ロックンロール・ラバーに愛されるにおいがぷんぷんしながらも、一曲一曲が個性豊かで、すぐに口ずさめる入口の広さがある。そして、めちゃめちゃフレッシュ。たとえ、かつてどこかで聴いたような言葉や音色が混ぜ込まれていたとしても、そう感じさせないくらい、彼らのモノになっているのだ。ロックンロールは形を追いかけたり、音をなぞるだけでは、広く響かせることはできない。キャラクターを開放させ、もっといえばそれが濃いバンドが、歴史に残っていくのだと思う。今作は、Droogにその可能性があると予感させるに十分な魅力が詰まっている。

“笑うしかない現実や 意地悪な夢の世界を ひっくるめて ぶっ飛んでいたい”と、ほろ苦くもロマンを追う本音を滲ませる「Neon Sign」があったかと思えば、ひたすらに“ケツにチューを!”と連呼する「アイツノケツガ」があり。ぐっちゃぐちゃな胸の内をブチまけながら、ラストは「Theme of Droog」。“TOO FAST TO LIVE TOO YOUNG TO DIE!”って歌っているけれど、このフレーズが今、もっとも似合うバンドなのではないだろうか。時代を越えていくヤバ過ぎるロックンロールで、たくさんの人を火傷させてほしい。

(高橋美穂)

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

M-ON! MUSICの最新情報をお届けします。

この記事に関するキーワード

この記事を書いた人