MOP of HEAD ALBUM「BREAKING OUT BASIS」ディスクレビュー

BREAKING OUT BASIS

ALBUM

MOP of HEAD

BREAKING OUT BASIS

CONNECTION

2013.05.08 release

<CD>


新世代が生み出すダンス・ロック

 デビュー直後にも関わらず“FUJI ROCK FESTIVAL ’11”前夜祭に出演を果たし、以降もアッパーかつハイブロウなビートで日夜フロアを掻き回している東京発4人組ダンス・ロック・バンドの2ndフル・アルバム。’11年リリースの1stフル・アルバム『RETRONIX』は、ブレイクビーツ、ダブステップ、ドラムンベース、ハウスといったクラブ系のサウンドをロック・バンドの力学でバーストさせた絶倫盤だったが、この新作全10曲を試聴した第一印象は……「うわ、スゲェ! こんなこともヤっちゃうの!?」という驚きと興奮であった。退廃的かつ耽美なオープニング「Land」に始まり、交響楽的なサウンド・スケープを立ち上げる「Animal」、ジャジーなアプローチとピアノの旋律が清新な「1988」、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン顔負けのリフと破壊力を備えた「Bomb」、ラテン・テイストの躍動ナンバー「Zamora」、その名のとおり優美なワルツ調の舞曲「Waltz of Paradiso」と、レコーディング期間わずか3日という瞬発力の前作とは異なり、およそ一個のバンドが奏でた作品とは思えないほど多種多様な音像が鳴り響いているのだから(恐らく“基礎から逸脱する”というアルバム・タイトルが作品コンセプトでもあったのだろう)。メンバーそれぞれが曲を持ち寄るという制作プロセスが採用されたことに加え、幼少時からロックやクラシックに親しみ、音大で学んだ異才のフロントマン・Georgeが、その才気とポテンシャルの牙を大胆かつ不敵に剥き出した印象。“2枚目のジンクス”としてバンドの真価が試される2ndフル作だが、そんな通説など嘲笑うように、モップは段飛ばしのバージョン・アップを遂げてしまった。もちろん「C」や「Japanese Boring」(タイトルからして挑発的!)など狂気とアドレナリンみなぎるダンス・ナンバーも健在。Sawagi、STOROBOYらと共に、彼ら新世代が生み出すダンス・ロックの新潮流に期待したい。6月からはバンド初となる全国ツアーがスタート!

(奥村明裕)

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

M-ON! MUSICの最新情報をお届けします。

この記事に関するキーワード

この記事を書いた人