グッドモーニングアメリカ ALBUM「未来へのスパイラル」ディスクレビュー

未来へのスパイラル

ALBUM

グッドモーニングアメリカ

未来へのスパイラル

日本コロムビア

2013.05.08 release


グドモ、ついにメジャーへ“ファイヤー!”

 for better, for worseと名乗っていた前身バンドを含めると、すでに10年以上のキャリアを誇る“グドモ”ことグッドモーニングアメリカ。この『未来へのスパイラル』は自身初のフル・アルバムであり、本作でついにメジャー・デビューという、あらゆる意味で満を持しまくった勝負作である。先行シングル「キャッチアンドリリース」や表題曲「未来へのスパイラル」を筆頭に、無性に踊れて歌える4つ打ちダンス・ナンバーから、2ビートで狂騒と歓喜の果てへと駆け上がる「タイムスリップしたみたいに」「風で高く舞い上がれる程」など多彩かつグッド・ソング揃いの全12曲は、ソング・ライター、金廣真悟(vo、g)の手腕がいかんなく発揮されたものであり、まさに乾坤一擲の出来栄え。取材資料としての接触ながら、折に触れてプレイ・ボタンを押してしまう、異様にクオリティと中毒性の高い一枚なのだ。
「ファイヤー!」が合言葉であるたなしん(b、cho)の突飛なキャラクターも相まって(先日のライブでも、ホット・パンツにバスローブという出で立ちでコンドームをバラ撒くという奇行を繰り広げてました。笑)、パーティ・バンドというイメージも強いグドモだが、その実、内省的でどこか鬱屈とした詞世界を綴ったものもあり、ライブハウスのフロアのみならず、ヘッドフォン・ミュージックとしても多くの“孤人”に響くことだろう。また、 オムニバス『あっ、良い音楽ここにあります。』シリーズを企画して盟友バンドをフックアップしたり(去る3月20日には、その第3弾がリリースされた)、6月にはロックフェス“あっ、良いライブここにあります。2013”を東名阪でオーガナイズするなど、シーン全体の活性化に一役買ってきたことも特筆すべき。躍進著しいアルカラ、クリープハイプ、 [Champagne]、BIGMAMAらに続いて功労者たる彼らがどこまで飛べるか──そう、お楽しみはこれからだ。

(奥村明裕)

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