【第2弾】BUMP OF CHICKEN「Hello,world! / コロニー」インタビュー

【第2弾】BUMP OF CHICKEN「Hello,world! コロニー」インタビュー

BUMP OF CHICKEN

BUMP OF CHICKEN「Hello,world! / コロニー」リリース記念インタビュー第2弾! 今回は両A面シングルの1曲「Hello,world!」を軸にメンバー全員に語ってもらう。

INTERVIEW & TEXT BY 三宅正一


インタビュー第1弾はこちら

インタビュー第3弾はこちら

自分のことしかわからないから、自分のことを歌うしかない


──改めて、この曲の動力となった最初の4行について聞きたいんですけど(第1弾参照)。

藤原基央 結局はどの曲のどの部分も当時の自分そのものなんですよね。この4行も何も考えず、ただただ自分の状態をただ書いただけだったので。

直井由文 「パレード」とかもそうだよね。

藤原 うん。

直井 僕はメンバーとして側にいながら客観的に藤原くんを見てるじゃないですか。だから、歌詞を読んで“あ、藤くんだ”って思うし、そこはもう“頑張れ!”って。

藤原 あははははは。

直井 だからこそ、リアルな歌だなってすごく思うし。

藤原 本当にね、20年近く曲作りしていて思いますけど、僕はもう僕の曲しか書けない。自分の知ってる状況しか想像できないし、思い起こせないし、自分の知ってる感情しか表現できない。それ以外のことで曲を書くのは本当に無理で。それが20年近く曲作りしていてわかったことですね。わかったことって本当に少ないんですけど、それが数少ないうちのひとつです。自分のことしかわからないから、自分のことを歌うしかない。それが何かとのコラボレーションであっても。

──だから、今ここでこうやって生きてるということを歌うっていう。

藤原 そうですね。だから、結局どの曲も似たようなことを歌い続けてますし。それが善くも悪くも僕印、BUMP OF CHICKEN印であって。そこはご理解いただきたいです、はい。

──あははははは。みんな理解してますよ。

直井 お願いします! そんな僕らと付き合ってください(笑)。

「Hello,world!」のバンド感にも反映されてると思う


──そのうえで“ハロー どうも 僕はここ”というフレーズがグッとくるんですけど。

藤原 なるほど。それもね、順番に出てくるものだから、“この言葉を伝えたい!”とかではなくて。だから過不足なく収まってほしいという感じで出てきた言葉ですね。

──藤原くんから「Hello,world!」の最初期のデモ音源をもらって3人はどう反応したんですか?

直井 最初はどういう状態だったっけ?

升 秀夫 ギターと歌でワンコーラスだけある状態だった。

藤原 そう。ギター2本に歌を入れて。“これちょっと聴いてくれ”ってみんなに渡しましたね。

直井 そうだ。アニメのオープニングに間に合わせるためにどうしても先にワンコーラス分を最初に作らなきゃいけなかったんだよね。でも、最初のデモのギターと歌だけのワンコーラスですでにめちゃくちゃかっこいいなって思った。で、そこから数日後にプリプロしなきゃいけなかったんです。まずじっくり聴かせてもらって、それぞれで個人練習をしてアレンジのアイデアを練る。次は僕の家に集まって藤原くんとスタッフに聴いてもらう用のデモを作る。で、その次はそのデモを基にみんなで“ドラムの位置はこのほうがいいんじゃない?”“キメはこっちのほうがいいんじゃない?”って言いながら、その日のうちに録るとか、そういうスケジュールだったと思う。

藤原 あ、プリプロ前に全員でスタジオに入ってアレンジするだけの日というのもあったね。

 そう。プリプロ前にアレンジの音を実際に出して曲を詰めていくという日。

直井 ああ、そうだ、そうだ。

 セッション的に曲の形を組み立てていく感じですね。

増川弘明 とにかく時間はなかったよね。

直井 「ファイター」や「パレード」も全然時間のない制作だったんです。リリースした曲はどれも誇りを持ってるんですけど、それと同時にいつも“ここはこうしたかった”というポイントが出てくるんですよ。「ファイター」と「パレード」のタイトな制作で勉強になったことがたくさんあったから、それが「Hello,world!」のバンド感にも反映されてると思うんですよね。

結果的にみんな同じ方向を向いてこういうバンド感の強いアレンジになった


──「Hello,world!」をセッション的に組み立てていったのは、そもそもバンド感が強い曲になると確信していたから?

藤原 そういうところもあったかもしれないですね。あとは、セッション的に組み立てていくのがいちばん早いとみんな思ったんですよね。お互いのプレイを聴きながら、すぐに反応して、答えを出していく方法論が。「ファイター」と「パレード」のサウンドはわりとエレクトロな要素が強かったので、セッション的な方法論をとるのが難しくもあり。でも、「Hello,world!」はそれができたということだと思います。

──藤原くんは、曲作りの段階で「Hello,world!」はプログラミングよりも肉体的なバンド感が押し出されるサウンドになるとイメージしていたのですか?

藤原 うん、あったんだと思います。もしこの曲にプログラミングの要素が必要だと思ったら、みんなに聴いてもらう前の音源に必要最低限のデジタル音を入れてたと思うので。

──そうですよね。この曲は2本のギターと歌だけのシンプルな状態でみんなに聴かせたわけで。

藤原 でも、そこは他のメンバーが“打ち込みの音を入れてみようよ”って提案してきたらまた別の話になるんですけどね。そういう提案を受けたら試してたと思うし。でも、結果的にみんな同じ方向を向いてこういうバンド感の強いアレンジになったんですよね。“せーの”で音を出しながら全体のスケール感が決まっていって。要は演奏の強弱ですよね。抑え目で演奏するところと解放するところを決めていく。そこからいわゆるキメの部分が作られていって。そういう叩き台を作ったうえでプリプロに臨みました。

毎回いろいろ試しながらどんな方法論がいいか考える


──アルバムで言えば『RAY』以降、BUMP OF CHICKENにとってシンセ・サウンドがひとつの王道の方法論になりましたよね。だからこそ「Hello,world!」のように肉体的なバンド・サウンドが際立つ曲も今まで以上に“おっ!”と思うところがあって。

藤原 うん。音の広がりを生むためにE-BOW(振動電流にとってロングサスティーンを鳴らすギター用のエフェクター)で使って全部対処してきたときもあったんですけど、曲によってはE-BOW独特の温度感が出ちゃうのが嫌だなって思うときもあるし。だから、何本かあるギターのなかで、この曲はテレキャス、この曲はストラトで弾くという選択をするのと同じ感覚で、今はシンセも選択肢に入ってるという感じですね。でも、打楽器に関する方法論の選択は升くんに任してるところが大きいです。だいたい最初のデモではこういうビート、こういうスケール感、こういう奥行きや空気感をリズム・セクションで出したいという思いのもとに自分で打ち込んだものを渡すんですね。そこから升くんが“この曲のリズムは打ち込みでも試してみようぜ”って言ってくることもあるので。リスムに関しては打ち込みだろうと、生ドラムであろうと、その曲に適していればなんでもいいんです。升くんの自由です。

 ケース・バイ・ケースですよね。毎回いろいろ試しながらどんな方法論がいいか考える。打ち込みにしても自分のドラム音を録ってそれをサンプリングするときもありますし。いろんな選択肢があって。

──ただ近年、確実に選択肢の幅は増えたでしょう。

 そうですね。制作を重ねるうちに自分が生でドラムを叩くのが絶対にいいというわけじゃないことがわかってきて。打ち込みだからといって、自分がドラマーである必然性が失われるわけではないので。だから、選択肢は増えましたよね。

──完全に音楽至上主義、楽器至上主義に立っている今があるということですよね。

藤原 そう受け取ってもらえたらありがたいですね。

<第1弾 第2弾 第3弾>


リリース情報

2015.04.22 ON SALE
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