ポジティブな言葉が自然と溢れ出たSKY-HIの新曲「カミツレベルベット」

ポジティブな言葉が自然と溢れ出たSKY-HIの新曲「カミツレベルベット」

SKY-HI

辛く、苦しい状況を経験したことで誕生したニュー・シングル「カミツレベルベット」。SKY-HI自身からスムーズに出てきたメロディと言葉を尊重した、ポップ・チューンである。

INTERVIEW & TEXT BY 大野貴史


そういう言葉が自然に溢れてきた

──3ヵ月前に出た「スマイルドロップ」では“笑顔の理由が足りないや”って歌ってたじゃないですか。それが今回の「カミツレベルベット」では“笑顔は少し遠くても 消えたわけじゃないだろ”に変わっている。

SKY-HI すごい変化ですよね(笑)。「スマイルドロップ」のときは、いわゆるポジティブな言葉をひとつも使わないで前向きなことを言いたい、という気持ちがあって。でも今回の「カミツレベルベット」ではポジティブな言葉をたくさん使ってますね。

──サビには“何回だって踏みつぶされて生きよう 涙の先にEverything’s gonna be alright”という一節もあったりして。

SKY-HI その“Everything’s gonna be alright”っていう言葉が出てきたときは自分でも驚きました。いろいろ辛いことが重なった時期もあったけど、こんな言葉が歌えるようになったんだなって。でも意識的にそうしたわけじゃなくて、そういう言葉が自然に溢れてきたっていう感じなんですよ。

──そんな詞も含めて、この「カミツレベルベット」は会心のポップ・チューンに仕上がっていますね。

SKY-HI 自分でも、ここまで開けた楽曲ができたことにびっくりしてます。しかも、ほとんど悩むことなく、あっという間に書き上げることができたんですよ。これまでだったら、もう少しヒネったほうがいいのかな、とかいろいろ考えたと思うんですけど。でもメロディも言葉もスムーズに出てきたものだから、そのまま行っちゃおうと思って。

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ずっと蔦谷さんのキラキラした音像が
頭のなかで鳴り続けてた

──そんなメロディや言葉の勢いをアレンジがさらに加速させる。

SKY-HI 編曲はagehaspringsの蔦谷好位置さんにお願いしました。デモを作ってる段階から、ずっと蔦谷さんのキラキラした音像が頭のなかで鳴り続けてたんですよ。最高のアレンジをしていただいて感謝してます。

──ところでタイトルには、どんな思いが込められているんですか?

SKY-HI “カミツレ”っていうのは植物の名前です。カモミールの日本名。そして“ベルベット”は織物。いわゆるビロード。

──そのふたつの言葉を合わせた意図は?

SKY-HI 踏まれれば踏まれるほど丈夫に育つカミツレのように、しなやかで美しいベルベットのように、そんなふうに生きていきたい。というような気持ちを込めて。

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もっともヒップホップらしい作り方

──ポップな方向に突き抜けた「カミツレベルベット」とは対照的にカップリングに収められている「LUCE」は……。

SKY-HI ちょっと重いテーマというか。

──痛々しいというか。インタビュアーとしても、どこまで踏み込んだ質問をするべきか悩みます。

SKY-HI でしょうね。こっちも、どこまで話すべきか、まだ迷ってる状態です。

──これって……亡くなった友達のことを歌っているんですよね?

SKY-HI そうです。

──ということは書いても大丈夫ですか?

SKY-HI うん。そのへんは聴いてもらえばわかることだしね。ビートを聴いて、それに合わせて曲を作るっていう、まあ言ってみればもっともヒップホップらしい作り方をしたんですけど。ビートを聴いてるときに、このテーマで書こう、という気持ちになったんです。ちなみにビート・メーカー、トラック・プロデューサーは夢幻SQUADです。

──ビートにリリックが呼ばれた、と。

SKY-HI そうですね。そういう面もあるし、あとは「カミツレベルベット」が思いっきり開けてる曲だということも関係してて。というのも、そうやって開けた曲ができるようになった事実のひとつのファクターとして“痛み”があったんです。だから“痛み”をテーマにした楽曲をカップリングに収録したかったっていうのもあります。

それぞれがどう受け取るかを大切にしたかった


──それで、こういった内容に……。

SKY-HI はい。その出来事に関しては言いたいことや思ってることはたくさんあるんだけど、それを大々的に主張するのはやめました。それよりも俺が通過してきたことを、そのまま描写するように心掛けた。そのうえで、しっかりといい楽曲に仕上げることに集中しました。

──どうして、そういった方法を?

SKY-HI 具体的な主張がなくても、ちゃんと曲の中に感情がパッケージできていれば伝わるものがあるはずだから。はっきりと主張していないからこそ、それを聴く人ごとに異なる作用をするだろうし。それぞれがどう受け取るかを大切にしたかったというか。

──なるほど。

SKY-HI 情景描写という意味で言えば、前作のカップリングだった「Serial」を作れたことが大きいかな。あれを作れたことが、ここに繋がってると思う。

──ただ「Serial」はエンターテインメント性の強いフィクションだったけれど……。

SKY-HI こっちはリアルな内容です。


リリース情報

2015.03.18 ON SALE
SINGLE「カミツレベルベット」
avex trax

J-150313-YS11

[Type-A/CD+DVD]¥1,800+税
[Type-B/CD+DVD]¥1,800+税
[CD]¥1,000+税

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オフィシャルサイト

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