“高速マイムマイム”ってなに?『スーパーニュース』でも紹介された八丈島の変わったお祭り

2015.03.16

PHOTO:© sakikimi – Fotolia.com

その実態を、末吉地区出身者に聞いた!

伊豆七島の中で最も南に位置する八丈島。島周辺の海には熱帯魚やウミガメが生息し、夏にはハイビスカスが咲き乱れる。そんなのどかな南の島に、とにかく盛り上がる盆踊りがあるのだとか。「盛り上がるって言っても地元の盆踊りでしょ?」という声が聞こえてきそうだが、昨年の盆踊りの様子はフジテレビの『スーパーニュース』で取り上げられたほど。人口500人にも満たないこの地区の盆踊りがそれほどまでに盛り上がる理由とは……?  その答えはどうやら“高速マイムマイム”にあるらしい。
“高速マイムマイム”とは、地元の人たちの高速演奏に合わせて踊るものなのだが、やぐらを中心にぐるぐると回りながら踊りまくるその様子は、かなりのインパクトがある。

とにかく盛り上がってるのはわかるけど、これは一体どんなお祭りなの? ということで今回は末吉地区出身で都内の大学に通い軽音楽サークルに所属する周啓くん(21歳)に、末吉盆踊りについてお話を聞かせてもらった。

「末吉盆踊りは、以前はもっと小さなゲートボール場でやってたんですが、14〜15年くらい前に今の小学校の校庭でやるようになって、そのぐらいから“高速マイムマイム”が始まったんです。曲は地元の人による生演奏で、僕も一昨年ギターを弾かせてもらいました。会場での生演奏はやっぱり盛り上がりますね。テンポがだんだん上がっていく高揚感とか。特にお酒のむようになってからは、飲んで走って踊りまくるのでトランス状態みたいになって最高です。“高速マイムマイム”を楽しむために大切なのは恥ずかしがらないこと! 中3~高2ぐらいってやっぱり恥ずかしくって踊れなかったんですけど、振り切っちゃうと楽しさが違いますね」

恐るべし末吉盆踊り。ちなみに踊り以外にはどんな魅力があるの?

「提灯の光がすごくきれいです。焼酎や焼きそば、焼肉、ポップコーンなどが無料なのも魅力ですね。あとは、大学行く人はみんな島を出ているので、地元へ帰ったときにみんなに会える場があるっていうのはいいな、と」

お酒も食べ物も無料って……。なんと太っ腹。また島内には大学がないので、高校卒業後、進学した人はみんな島を出ているのだとか。

「去年、アーティストの大森靖子さんとファンの方がいらしてたんです。僕は既に踊り狂ってハイになってたので、大森靖子さんに踊りを教えたりしてたんですけど、それがきっかけで、今まで自分がノリで適当に踊ってたことに気付いたんです。“高速マイムマイム”はそれでいいのかもしれないけど、末吉盆踊りでは八丈民謡の“しょめ節”もやってて、そういった伝統的な踊りはノリでってわけにもいかないですよね。楽しいのはもちろん最高なんだけど、それだけになっちゃうのはちょっとつまらないと思って。長く続く伝統を大切にしていく中で、これからの世代にとって楽しいことを導入していけたらいいですよね」

まだ若いのにしっかりしてらっしゃる……。新しさや楽しさだけを求めていくのではなく、盆踊りの伝統を守るために、新しく、楽しいことを導入して人を惹き付けるというのは、実はすごく合理的なのかも。これからも、この盆踊りが八丈島らしく、かつ最高に楽しいものであり続けますように!

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