給食時間の名DJか?音楽テロリストか?小中学校の放送委員の思い出

PHOTO:© DragonImages – Fotolia.com

現役大学生に聞いた、小〜中学校の放送委員でのほろ苦いエピソード

自分の好きな音楽を給食時に流すことができる放送係は、音楽が好きな小中学生にとって夢のような係だが、漫画『20世紀少年』で主人公ケンジが学校中に響き渡る大音量でT・レックスの「20th Century Boy」を流すも誰にも理解されなかったように、音楽を愛するがゆえのこだわりの選曲は、一般の生徒からはなかなか理解されない。それどころか、和やかな給食の時間に対して曲がディープすぎると周りから白い目で見られることも……。
今回は小中学校で放送係を経験したことのある現役大学生たちに、当時流した思い出の曲とエピソードを聞かせてもらった!

◎銀杏BOYZ「援助交際」

「小学生のとき、母の影響でよく銀杏聴いてて。当番の日はクラシックしか流しちゃいけなかったんですけど、“みんなクラシックよりも銀杏聴くべき!”と思って自信もって流しました。そしたら先生本当に怒っちゃって、母におしかりの電話が入ったんです。でも、私のお母さんは銀杏好きすぎて“銀杏のなにが悪いんですか!?”って謎の逆ギレをかまして(笑)。結局どうなったのかは覚えてないですけど、今にして思えば先生には本当申し訳ないことしたな、と……」(まやさん/19歳)

◎椎名林檎「本能」

「自分が放送係だったわけではないんだけど、仲のいい友達が放送係だったので、よくCDを渡して流してもらってました。椎名林檎にハマってて<本能>の世界感をみんなに知らしめたくて。ナース服もセクシーな歌詞も芸術なんだぞっていう(笑)。でも曲が流れ始めたら、同じ班の男子が“飯食いながらこれはないだろ。今日放送係誰だよ……”ってなっちゃって、自分のCDだとも言い出せず、放送室にいる何も知らない友達に心の中で土下座しました。」(みきさん/21歳)

◎キャメロット 「ゴースト・オペラ」

「中3のときに放送委員でした。クラシックしか流しちゃだめだったんだけど、俺と友達はどうしても学校でメタルを流してみたくて、放送担当の最後の日に合唱とオーケストラが入った、キャメロットの<ゴースト・オペラ>を流しました。校長室や保健室にまでメタルが響いてると思うと本当に興奮した!(笑) 職員室と放送室が隣だったから、すぐ先生が飛んで来たけど、“先生の大好きなオペラですよ!”って言ったら先生も呆れて笑ってました。いい思い出です」(たくろうさん/19歳)

思った以上にファンキーなエピソードばかりで、聞いてるこっちまで恥ずかしくなってくる……。「恋は盲目」なんて言うけれど、恋に限らず好きなものに熱中していると周りが見えなくなるもの。
前述の少年ケンジによるT・レックスの爆音放送は1970年代という設定だけど、なんとこれは作者である浦沢直樹本人の実体験によるもの。時代が変わり、曲が変わってもやることは同じ。これからも音楽を愛する少年少女が、このちょっと恥ずかしいけど憎めない歴史を繰り返していくに違いない。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

M-ON! MUSICの最新情報をお届けします。

この記事に関するキーワード

この記事を書いた人