音楽の持つすごい力に改めて気付かされる動画

2015.02.04

音楽が心のどこかに作用するのはなぜでしょう。

学校の卒業式で、それまで全然平気だったのに合唱曲が始まった瞬間に学生生活の思い出が甦ってきて泣いてしまったことはないだろうか。別にその曲を聴きながら学生生活を過ごしてきたわけでもないのに、なぜ思い出が甦ってくるのだろう。全然好きじゃないジャンルのアーティストの演奏になぜかぐっときてしまって、ずっと忘れられないなんてこともある。誰しも一度くらいはそんな音楽の不思議な力を感じたことがあるのでは。
今回はそんな音楽の力に改めて気付かされる、話題の動画を紹介する。

◎Flashmob oficina paro(Carne Cruda 2.0)

スペインの「Carne Cruda 2.0」というラジオ番組が、失業者を励ますために職業安定所で行ったフラッシュ・モブ。重たい雰囲気の職安で突然オーケストラの演奏が始まるという内容だ。この動画が撮影された2013年のスペインの失業率は26.1%と非常に高く、世界の国別失業率ランキングで4位となるほどの数字だった。使われた曲はビートルズの「Here comes the sun」。寒くて孤独な冬が続いたあとに、太陽が昇るという歌詞の内容が、人々への力強いメッセージになったに違いない。

◎TOSANDO music CM 披露宴編

盛岡市で音楽教室などを展開している東山堂のCM。当初は地方限定放送であったが、全国放送のテレビ番組で取り上げられ、公開から1年も経たないうちに226万回再生されている。ちなみに東山堂のCMの最後に「TOSAN DO music」と表示されるが、これは東山堂(=TOSANDO)とかけたダジャレ。感動のストーリーにがっつり泣いてしまったあとで、「ダジャレかい!」と思わずつっこんでしまった人も多いのでは。

紹介したふたつの動画に共通しているのは、伝えたいメッセージを音楽に託し、大成功したという点だ。失業者への励ましも、不器用な親子の思い出も、言葉だったら、語れば語るほど野暮で恥ずかしくなってしまっただろう。

音楽には、言葉にできない思いや雰囲気を伝えてくれる力がある。前述の卒業式の合唱では、個々によってちょっとずつ違う学生生活の思い出を見事に共有させてくれているし、無名のアーティストの演奏も、ジャンルに関係なく強い思いを届けてくれている。

かの有名な哲学者ウィトゲンシュタインは自身の「論理哲学論考」の中で、音や旋律は神と同等であると言っている。それは旋律が言葉の限界を超えるということだ。1920年代にこんな言葉が存在したこともすごいが、現在もなお、人々にこのことを実感させ続けている音楽は、やっぱり本当に偉大だ!

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