“センチメンタル”がたくさん詰め込まれた山崎あおい2ndアルバム!

“センチメンタル”がたくさん詰め込まれた山崎あおい2ndアルバム!

山崎あおい

2014年、“ギタ女”ことギター女子の盛り上がりに火をつけた山崎あおいがついに待望の2ndアルバム『12センチ』をリリース。同世代の心をぐっと掴む、彼女の共感できる歌詞と歌声……。2015年1発目の最新作に込められた12曲の“センチメンタル”を思う存分、堪能してほしい。

INTERVIEW & TEXT BY 吉田可奈


一歩先に進めた気がするんです

──2枚目のアルバムとなる『12センチ』は、デビュー・アルバムに比べて、心身ともに成長したような感覚を受けました。心境の変化はありましたか?

山崎あおい デビュー・アルバムは、北海道から東京に上京してきたタイミングで制作していたので、何よりも不安が大きかったんです。でも、この1年で、自分がどんな歌をうたいたいか、どんな曲を書きたいかというのがわかってきたんですよね。それからは、一歩先に進めた気がするんです。

──書きたい曲とは、どんな曲でしょう?

山崎 デビューしてから、ライブを重ねることによって、これまで歌ってきたような心の内を歌うような曲だけでなく、みんなで盛り上がれる曲も作っていきたいと思ったんですよね。それに、アルバムだからこそ聴けるような実験的な曲も入れて、バランスのいいアルバムを作りたいと思うようになりました。

──それがこの1枚に詰め込まれているんですね。

山崎 はい。だからこそ、先ほどおっしゃっていただいた“成長した”ように感じてもらえるんだと思います。あらためてデビュー・アルバムを聴くと、すごく暗い曲が多いんですよ(苦笑)。でも、それを聴いてくれた人たちが、そういう曲こそ好きだと言ってくれてすごくうれしかったんです。それまでは、爽やかで青春っぽい曲を歌おうと思っていたので、その反応自体が意外だったんですが、おかげで少しだけ自信が持てました。

──今回のアルバムの中で革新的だった曲はありますか?

山崎 私の中で、一歩踏み出せたと思ったのは「Charade」です。この曲は今までにないロックなアレンジで、歌詞も踏み込んだことを書いているんです。

──歌詞も少し大人ですよね。

山崎 そうなんです。以前は……というか今も“キス”というだけで照れくさいんですけど、もう21歳だしそんなことを言ってられないと思って、大人っぽい世界観の歌詞を書きました。あと、故郷を思って書いた「会いにゆくよ」は、しっかり自立した今だからこそ書けた曲だと思うんです。これが1年前なら、もっと故郷に依存するような曲になっていたと思うんですよね。

──東京に少し馴染めたのかな。

山崎 馴染んだというか、“東京は東京”と思えるようになったんです。以前は六本木でお酒を飲んでいる人を見ると“これは東京の闇だ! 早く北海道に帰りたい!”って思っていたんですけど、今は“これは東京の闇ではなく、社会の闇だ”って思えるようになって(笑)。

──あはは。確かにそれが正解ですね(笑)。あと、「モシモボクガ」という曲は、すごく衝撃的でした。

山崎 この曲は“夢が叶わなくても側にいてくれる?”という、本当は言っちゃいけない言葉を歌詞にしているんです。言っちゃいけないけど、心の中では本当に思っている本当の言葉を歌うことって、すごく大事なんじゃないかなって思ったんです。

大人になりたくないんだなって思います(笑)

──この悩みって、すごく深いですよね。

山崎 そうなんですよね。私は普段からすごく人見知りで、音楽がなかったら人とこんなにコミュニケーションを取ることがなかったと思うんです。だからこそ、もし、今、音楽ができなくなったら、歌えなくなったら、周りから誰もいなくなっちゃうんじゃないかって思うことが多いんですよ。

──それって、きっと、“音楽”を“何か”に変えることで、誰もが思っている悩みだと思うんです。

山崎 私にとっては、それが音楽ですが、みんなにとっては“明るいから人が集まる”とか、“面白いエピソードがあるから話を聞いてくれる”とか、そういったことに置き換えられると思うんです。みんな、いざ、自分の長所がうまく表現できなくなったら、周りにいる人は認めてくれるんだろうかって不安になることもあると思うんです。

──デビューして、その悩みはより強くなりました?

山崎 う~ん……。変わらずありますね。きっとこれは一生消えない不安だと思うんです。まぁ、みんなどこかでこういう悩みを抱えているとは思うんですけどね。

──それに、曲を聴いていると、なぜか“私から離れないで”とか“奪わないで”とか、去っていくような不安に駆られているように感じます。

山崎 それはありますね。私、友達に対して恋人以上のものを求めてしまっていたんです。それこそ、ずっと側にいて、ずっと離れないでって。でも、高校を卒業して、どうしても距離が離れるじゃないですか。そうすると、どうしても連絡も少なくなってしまう。それに対して、以前は言葉にはしないですが、すごく怒っていたんです。

──その感覚、少しわかります。簡単に言えば、“依存”ですよね。

山崎 はい。特に女子にはその感覚が強いと思うんですけど、それが私は人よりもさらに強くて。でもあるとき、そんな思いにがんじがらめになっているよりも、“一緒にいる時間が、幸せな気持ちを生んでくれた”と思えるようになってから、その依存心が治まるようになったんです。やっと、自立できたのかもしれません。

──その一歩も、歌詞の変化に出ているのかもしれないですね。さて、このアルバムをあらためて聴いてみて思うことはどんなことですか?

山崎 この人は、大人になりたくないんだなって思います(笑)。

──あはは。どうして?

山崎 すごく“大人”という言葉がたくさん出てくるんですよ。それは意識しているからこそ。なりたいとも思うし、ならなくちゃとも思うんだけど、なかなかなれないんですよね(苦笑)。でも、それではダメなので、これからゆっくり大人になっていこうと思っています。


リリース情報

2014.01.07 ON SALE
ALBUM『12センチ』
Colourful Records/ビクターエンタテインメント
R-150105-BA-1138

[初回限定盤/CD+DVD]¥3,400+税
[通常盤/CD]¥2,900+税

詳細はこちら
オフィシャルサイト

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