グローバルな展開が夢を広げる倖田來未の世界

グローバルな展開が夢を広げる倖田來未の世界

倖田來未

最先端の映像技術を取り入れた展開で、多角的なアプローチをする倖田來未。“TOKYO DESIGNERS WEEK”にて行われた、オキュラスリフトでの体感イベントも大盛況で、この楽曲「Dance In The Rain」も話題を呼んでいた。そんなハイクオリティな作品について聞いた。

INTERVIEW & TEXT BY 永堀アツオ


世界初のコンテンツを制作するにあったって声をかけていただけたこと自体がうれしい

──オキュラスリフト(ヘッドマウントディスプレイ)を装着し、3Dオーディオと言われる「立体音響」システムを加えることで、視聴者を360°包囲する異空間に入り込むことができる体験型のコンテンツで、“世界初”となる360°VR(バーチャルリアリティ)ミュージックビデオ「Dance In The Rain」を制作するに至った経緯を教えてください。

倖田來未 たくさんのアーティストさんがいるなかで、倖田來未という名前をあげていただいたんですね。世界初のコンテンツを制作するにあったって声をかけていただけたこと自体がうれしいし、光栄なことだなって思ったので、ぜひ挑戦させてくださいってお願いして。「Dance In The Rain」は、雨がいくら降っても私は踊り続けるんだという力強さを持った曲なので、この曲であれば情熱的にドラマチックに表現できるのではないかと思って、この曲はどうでしょう? っていうことを監督さんに相談させてもらって。そこから、スタイリストさんやヘア・アーティストさんに声をかけてもらったんですね。

──昨年、パリ・シャトレ座で初音ミクのバーチャル公演を成功させたYKBX(トータルディレクション)をはじめ、Yohji YamamotoやLIMI feu、Roggyleiら日本のクリエイターやブランドが参加してますね。

倖田 世界初の映像コンテンツということで、日本人のアーティスト、日本のクリエイター、日本のファッションブランドの方々と一緒にやりたいっていう思いがあって。倖田來未という声や体を通して、世界に向けて、日本のクリエイティブを表現できたらいいなと思ったんです。そこに、これだけ素晴らしいアーティストが集まってくださって。だからこそ、プレッシャーも大きかったんですけど、一生懸命に応えたいと思い、監督さんとはかなりディスカッションを重ねさせてもらったし、皆さんと一緒に作った感の強い映像になったと思いますね。

──倖田さんご自身が実際に体験してみた感想は?

倖田 ありえない世界なのに、まるでそこにいるように錯覚させるバーチャルリアリティのすごさを感じられる映像になってると思いました。特に今回は、360度、自分が見たい場所を見たいときに見られる技術を取り込んでて。どこを見ても、絶対にどこかでなにかが動いているっていう、隙のない映像を堪能してもらいたいし、一度じゃなく、何度も見て、このドラマティックで幻想的で、柔らかくもエッジーな世界をくまなく楽しんでもらいたいなと思います。

そこで立ち止まるか、歩き出すか、踊り出すかは自分次第で変わってくる

──また、360°VRMVのほかに、2DによるあらたなMVも制作されてますね。

倖田 VRMVはいわばティザーで、2Dの映像で全貌が見えるようになっています。私の中では、ダンス=生きるという表現だと考えているんですね。白い塔の中で閉じ込められた主人公が、苦しみから抜け出して、戦士たちと共に踊る。今回は、悲しみの雨が降っても、勇ましく踊り続ける人間の力強さを身体で表現したかったんです。と、同時に、たとえ倒れて、動けなくなっても、時間は進み続けている。そこで立ち止まるか、歩き出すか、踊り出すかは自分次第で変わってくるっていうメッセージも込めてますね。

──この曲は初のデジタル・シングルとしてのリリースされてます。改めて、どうして今、雨の中で歌い続けるという、逆境に立ち向かう歌詞が出てきたんでしょう? 2Dのミュージックビデオでも、恐怖、失意、感謝、希望という4つの感情を表した4人の主人公がいて、白い塔の中で椅子に拘束され、黒い羽根に視野を奪われた倖田さんは拘束を振り払い、勇気をもって新しい扉を開く内容になってますし。

倖田 私のなかでは、11枚目のアルバム『Bon Voyage』のなかで、実は「imagine」にいちばん伝えたいメッセージを込めていたんですね。20代から30代を経て環境が変わった今の私は、ここで成長しなきゃいけない時期なのかなって感じてて。だから、「Dance In The Rain」の裏テーマとして、辛い状況から抜け出すために、一生懸命に努力した人だけが成功を掴むことができるというメッセージも込めているんですね。

──12月6日に記念すべきデビュー15周年を迎えるタイミングで、今の状況や自分自身を変えたいと感じてる?

倖田 そうですね。デビュー15周年に向けて、2014年は倖田來未の音楽性にクローズアップするタイミングだなって感じてたし、ライブを中心に生で倖田來未の歌を聴いてほしい、ダンスを見てほしいって思ってて。そういう意味では、15周年は、確かに節目ではあるけど、やっぱりただの数字で、ただの通過点だなって感じていて。15年前に「walk」の歌詞に書いた“歌いつづける”という意志は絶対に変わらないけれども、目標やゴールは変わり続けていくと思うんですね。今回、クリエイティブな発想をもった人たちと仕事をしたことで刺激も受けたし、新しい世界を見ることができた。もう少しで点と点がつながって線になりそうな予感がしているので、これからどんな面白いことが待っているのかが楽しみだし、倖田來未はまた変わろうとしてるんだなっていうことが、少しでも伝わるといいなと思いますね。


リリース情報

Digital Single「Dance In The Rain」
rhythm zone
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