“TEAM H PARTY 〜Raining on the dance floor〜”【ライブレポート】

“TEAM H PARTY 〜Raining on the dance floor〜”

TEAM H

“TEAM H PARTY 〜Raining on the dance floor〜”

2014年11月1日(土)@さいたまスーパーアリーナ

無邪気な笑顔に、かっこいいサウンドに、面白いMCに──。チャン・グンソクとBIG BROTHERからなるTEAM Hのライブは、ありとあらゆる感情に揺さぶられる。大阪城ホールの公演を残すのみとなったアリーナ・ツアーの一夜をここにお届けする!

TEXT BY大野貴史
(C)フラウ・インターナショナル


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また絶対にふたりと一緒に遊びたいと思わせる

 歌う、というよりは叫ぶ。

 叫ぶ、というよりは吠える。

 吠える、というよりは叩きつける。

 ハードなエレクトロニック・ビート。強烈なイメージを次々に放射する巨大モニター。扇情的なレーザー光線とライティング。その中心でふたりは内なる野性を解き放ち、まさに言葉を叩きつけるようなパフォーマンスを見せる。

 そんなワイルドネスに酔いしれていると、しかし次の瞬間にはユーモアを炸裂させ、そうかと思うと突然、真摯な表情で語りかけてきたりもする。

 やりたい放題やって。煽り立てて。しびれさせて。笑わせて。そして日々の生活の中で抱え込んでしまった“何か”を、こうして発散することの気持ちよさを観客に実感させる。いつか再びこのパーティに参加したいという気持ちにさせる。また絶対にふたりと一緒に遊びたいと思わせる。

 ふたりというのは、もちろんチャン・グンソクとBIG BROTHERのことだ。

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 11月1日。土曜日。さいたまスーパーアリーナ公演の初日。それは“TEAM H PARTY 〜Raining on the dance floor〜”ツアーには、うってつけの夜だった。だって雨が降っていたのだから(雨男として有名なグンソクの面目躍如といったところか)。

 今年7月にリリースされた最新アルバム『Driving to the highway』からの楽曲を軸に、これまでのキャリアを総括するようなセットリストで楽しませてくれたパーティの、いくつかの場面を(この原稿がアップされる段階で大阪の2公演が残っているので、あまり細かい部分までは明かさないように気をつけながら)レポートする。

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音楽的視野の広がりを改めて感じさせるステージだった

 そう、その最新作『Driving to the highway』では、それまでのようなアッパーかつアグレッシブなダンス・チューンに加えて、よりメロディを前面に押し出した歌心溢れる楽曲や、さらにヒップホップ方面へと大胆にハンドルを切ったナンバーなど、より多彩な表情を見せていたTEAM H。そんな音楽的視野の広がりを改めて感じさせるステージだった。

 その中でも印象的だったのは(これは本来のTEAM Hの魅力ではないことを承知したうえで書くけれど、というか本来の魅力から逸脱しているからこそ印象に残ったわけだが)、ギタリストが生で弾くアコギをバックにグンソクが3年前の“THE CRI SHOW Ⅱ”の思い出を(そしてBIG BROTHERに対して“いちばん近くにいる本当の友達”というストレートな感謝の気持ちを)語ったシーンと、その直後に披露された「Driving to the highway」のアコースティック・バージョンだ。

 実際には、これは通常バージョンの同曲を観客みんなと一緒に歌うための練習(のような前段階)だったわけだが、そうやって音の装飾を脱ぎ捨てることによってメロディが内包する切なさや優しさがくっきりと浮かび上がることとなった。

 会場全体を温かい歌声で包み込むグンソクとBIG BROTHER。その抱擁の中、1万2千人が彼らと同じ旋律を口ずさむ。心地よい幸福感が、ゆっくりと場内に満ちていく。

 いずれにしても、この夜、ふたりの声が最も生々しく響いた瞬間だったことは間違いない。

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チャン・グンソクとBIG BROTHERの自由奔放なアクション

 とは言っても、やはりTEAM Hの本質は、そのテンションの高いステージングにあるわけで。話を本筋に、つまりふたりのエネルギッシュなパフォーマンスに戻そう。

 緻密な計算によって構築された圧巻の演出(ツアー・タイトルでもある「Raining on the dance floor」の、ものすごい演出に度肝を抜かれた人は多いはず!)。感情的で衝動的で、つまり計算が入り込む余地のないチャン・グンソクとBIG BROTHERの自由奔放なアクション。この組み合わせこそがTEAM Hがオーガナイズするパーティの真骨頂。言い換えるなら知性と野性の融合によってハイパーかつスリリングな空間が生み出されるということだ。

 むちゃくちゃやっているようで実は計算されている、と見せかけて本当にむちゃくちゃ。みたいなふたりのパフォーマンスは、とにかく痛快。思わず笑ってしまう瞬間が何度もあった。

 「No human smell」のときだったか。あるいは「Sunshine」のときだったか。センター・ステージでDJミキサーを操ってサウンド・メイキングするBIG BROTHER。真剣に音作りをしている彼を、ふざけて背後から抱きしめるグンソク。じゃれ合うふたりの姿が、そこにある連帯や絆(なにしろ学生時代からのコンビネーションなのだ)の象徴のように見えた。

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 TEAM Hとして活動するときのチャン・グンソクは、どことなく安心して暴れまわっているような印象がある。

もちろん、やんちゃな一面を見せる、という意味においてはソロ名義のライブでも変わりないわけだが。

しかし何かが確実に違う。

いつも隣にBIG BROTHERがいることによって気持ちに余裕が生まれるのだろうか。その余裕がグンソクに、いたずらっ子のような目と心の底から湧き上がってくる会心の笑顔をもたらすのだろうか。

 激しいビートの波に乗って、まるで泳ぐように踊り続けるふたりを見ながら、そんなことを考えた。

 11月26日と27日の大阪城ホール公演に行かれる方、楽しんできてください!

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LIVE INFO


“TEAM H PARTY 〜Raining on the dance floor〜”
11.26(wed)大阪城ホール
11.27(thu)大阪城ホール

オフィシャルサイト

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