音楽好きな“音響日本酒”の実力はいかに!?お取り寄せして利き酒した!

2014.10.19

TEXT BY 石上直美(verb)

音楽を聴かせて作られた日本酒5銘柄を飲み比べてみた!

 生原酒の専門店は若い女性で賑わい、飲み歩きイベントが大盛況など、今、空前の日本酒ブームだ。ブームには乗るべし! ということで、音楽を聴かせながら醸造する “音響日本酒”とは一体どういうものなのか、利き酒をしてみた。全国各地の蔵元から、日本で初めて“音響日本酒”を作った『蔵粋(くらしっく)』小原酒造(福島)、『北雪』北雪酒造(新潟・佐渡)、『MOZART』金井酒造(神奈川)、『夢の扉-ベートーベン-』『夢の扉-デカンショ節-』鳳鳴酒造(兵庫)の5銘柄をお取り寄せ。さあ、飲み比べよう。

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日本酒に音楽を聴かせると、どんな効果が?

 そもそも、日本酒を作る行程で音楽を聴かせるのはなぜなのか? 「ドイツの搾乳家が牛に音楽を聴かせたら乳の出が良くなったというデータを見て、こうじにも影響があるのではないかと思い音楽を聴かせる実験をしました」と話すのは小原酒造の小原さん。北雪酒造の羽豆さんも「江戸時代頃に活躍した佐渡の北前船(物流船)で運んだ樽酒が沖に揚がった時にまろやかになっていたという話から、こうじに音楽で振動を与え始めました」と話す。鳳鳴酒造では、音のエネルギーを振動化するトランスジューサーを使い酒樽に振動を与えているという。
 実際に、小原さんの実験で“音楽はこうじ酵母の増殖速度を増す”“音楽の作用によってアミノ酸生成を低下させる”という結果が出ている。渋みなどの雑味の元になるアミノ酸が少ないと、すっきりとしたまろやかな味になるのだ。

聴かせる音楽はなぜクラシックなのか?

 今回取り寄せた5銘柄のうち『蔵粋』と『MOZART』はモーツァルトを、「夢の扉」はベートーベンをと、クラシック音楽を聴かせている“音響日本酒”が多い。小原さんの実験では、クラシック、ジャズ、演歌を75〜100デシベルでこうじに聴かせたところ、ジャズと演歌にはとりたてた反応はなく、クラシックにのみ反応があったという。また、金井酒造の大西さんは「聴かせるなら悲しい曲よりは軽くて明るい音楽のほうがいいと思い、モーツァルトを選びました。伝統的な作り方は変えていないので、元々日本酒好きの方にもモーツァルトに惹かれた初心者の方にも手に取っていただいている気がします」と語ってくれた。
 美しい音色でゆったりと醸造された日本酒を飲むなんて、かなり粋! たまには、こんな音楽と酒を楽しむ夜もあり♪

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