完全に振り切れたギルガメッシュを焼き付けろ!

完全に振り切れたギルガメッシュを焼き付けろ!

ギルガメッシュ

ミニ・アルバム『gravitation』からは、結成10年目に突入したギルガメッシュの並々ならぬ気迫が感じられた。左迅(vo)、Яyo(ds)に真意を聞く。

INTERVIEW & TEXT BY ジャガー


“マイセルフ”ですね

──最新ミニ・アルバム『gravitation』の充実度もそうですが、自主企画イベント“MONSTER BOX”の開催など、結成10周年を迎えた今、いちばんバンドを謳歌していますよね。

左迅 この10年でライブも相当数やってきて、バンドに対する自信っていうのも滲み出てきたというか。

Яyo 活動を一時休止していた7ヵ月間ですげぇ考え方が変わって。自分たちがかっこいいと思える音楽を発信するっていう決意もそこで固まったんで、今は攻めるのみなんですよ。ちゃんと自問自答して答えを出せたっていう強みもありますし。

──考え方の変化というのは?

左迅 何事に置いても、よりストイックになりました。

Яyo “マイセルフ”ですね。これまで恵まれた環境で音楽やってこれてたんですよ。でも、それって悪く言えば甘えてたというか。初めてラウド系のイベントに参加したときに、楽器のセッティングを始め、スタッフにケアしてもらっていたのは自分たちだけで……あれは恥ずかしい思いをしました。

左迅 完全にぬるま湯に浸かってたなと。気合いを入れ直す、いいきっかけでした。“最低限のコストで、最高のパフォーマンスを”。派手な演出に頼らないで、自分たちのステージングだけで納得させられる、興奮させられる、そういうライブをしようってプラスの方向に作用しています。

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ギルガメッシュ節のラウド・ミュージック

──その考えや決意が『gravitation』にも反映されたと?

左迅 そうですね。俺ひとりの思いというよりも、ギルガメッシュ自体が感じていることだったり、目指そうとする決意だったりを今回歌詞にしています。誰に反対されても、貫き通したいことがあるなら、失敗や犠牲を恐れずに突き進んでいくしかねぇって感じですかね。それはギルガメッシュの今の状況ともリンクする部分ですよね。

Яyo 実は6thアルバム『MONSTER』が出来上がった時点で今作は見えてたんですよ。自分たちが大好きなヘヴィ……重さや激しさがあるんだけど、歌えるセクションもあってストーリー性の高いギルガメッシュ節のラウド・ミュージックを発信していきたいなと。で、1曲目「Go ahead」のゴシック的なオーケストラの入口までは早い段階で出来てたんですけど、ドロッとした雰囲気から激しく、かつメロディアスに。そして、かっこよくポップスにもラウドにも振り切れるにはどうすればいいか、結構悩んじゃって。そこがうまくハマってからは、ツルツルツル〜っといきましたけど。

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作りたてのチャーハンのほうが

うまいに決まってる

──そうすると、あらかじめ曲順を組み立ててからの作業を?

Яyo 1曲目があるから、2曲目があるって感じで、曲同士が繋がるように順序よく作りたいんですよ。それに俺、出来上がったものを後からバランス見て並べていく、お菓子の詰め合わせみたいな作り方がだめなんですよ。俺の場合、作った時期によってタイプが違うから、アルバムみたいなひとつの作品にしようとしてもまとまんないですよ。しかも、作ったらすぐ形にしないと熱が冷めるというか……絶対、作りたてのチャーハンのほうがうまいに決まってるじゃないですか。1年前のチャーハン出されても、「腐ってんじゃねーか、これ!」って話ですよ(笑)。たしかに、気持ち的な余裕もできるし、何かとスムーズに進行できるのはわかるんですけど……やっぱり作りたてのチャーハンじゃないと食えねぇし、出したくなくて。出来上がったものからすぐ出したくて、この並びになりました。

──曲に込めた思いの鮮度を大切にされているんですね。ボーカルに関してはいかがでした?

左迅 これまでは8:2のおかず程度だったシャウトが、メロディと5:5ぐらいの比率にまで増えて。いつもは鍵盤で歌メロを弾いたデモをもらって歌録りするんですけど、今回はЯyoが歌って、こういうシャウトが欲しいっていうのを明確に提示してくれたんで、いろんなアプローチのシャウトができました。

Яyo そこで気をつけてほしかったのが、提示されたものだけに染まってほしくなくて。彼(左迅)しかできないシャウトであり、歌があるので、自分の持ってる個性は残したまま、(自分になかった要素を)吸収してほしいと。その結果が今回シャウトという形で表れていると思います。

本当に地獄絵図ですよ

──具体的な例を挙げると、「Not Found」の“顔も知らない誰かに 傷つけられて”という一節。現代病が反映された、今の世だから歌えることだと思います。

左迅 携帯触ればすぐ情報が得られるし、誰とでも繋がれるけど、もっと直接触れ合って会話するっていうのも大切だと思うんで、そういう部分をしっかり持って生きていきたいなって。あとは何が嘘で、何が真実なのか、インターネットに踊らされてる部分もあると思うので、本当に大切なことは自分自身で見極めるしかない、信念は忘れちゃいけないってことですね。

──全曲、リスナーの胸ぐら掴んで説得するような熱さの増した歌詞ですよね(笑)。理解してるけどそうできない……といった葛藤は人間味もあり。

左迅 そうですね。「reflection」なんかはまさにそうで。“これ止めたいんだけど、止めらんないんだよな”とか。そういう部分をかけたらいいなと思った曲ですね。

Яyo 「Vortex」もそういう曲っちゃ曲で……。

左迅 Яyoが付けた仮歌詞のテーマが“酔っぱらって、ゲロ吐いて”っていう(笑)。ヨーロッパ・ツアーから帰って来たばかりのハイなテンションを入れつつ、ライブで暴れて嫌なことは忘れてしまおうって曲です(笑)。

Яyo ヨーロッパ・ツアー中は、毎晩ライブが終われば、イエーガー片手に「へぇっへぇー!」(と酒瓶を持った酔っぱらいのマネをするЯyo)って始めるわけですよ。お酒を飲まない左迅は白い目でそれを見てるっていう。彼はいちばんリアルに俺たちの悲惨な光景を見ていたから、書けたのかもしれないですね。

左迅 いや〜、本当に地獄絵図ですよ。メンバーもそうだけど、この人(マネージャー)も酔い方がひどい!

Яyo みんなタイプの違うひどさです(笑)。

──……音楽以外、だめな集団じゃないですか。

左迅 まぁそれしかできないからバンドやってるようなもんで。

Яyo それがロックでいいんじゃないですか。ロック(ろく)でなし……みたいな。親父ギャグですけどね(笑)。

リリース情報

2014.09.24 ON SALE
MINI ALBUM『gravitation』
Danger Crue Records

J-140914-YS21

¥1,800+税

詳細はこちら

ライブ情報

girugamesh 2014-2015 tour “gravitation”
詳細はこちら

girugamesh 2014-2015 tour “gravitation” FINAL ONEMAN
2015年3月14日 東京・新木場STUDIO COAST
詳細はこちら

オフィシャルサイト

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  • ジャガー

    ジャガー

    「M-ON! MUSIC」の編集/ライター/小言を言う係。音楽フリーペーパー「music UP's(現okmusic UP's)」の編集を経て、音楽雑誌「ワッツイン」へ。前身サイト「DAILY MUSIC」 への参加をきっかけにWEBの人になりました。