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TEXT BY 諏訪圭伊子
参加アイドル100組! 横浜アリーナで行われた“@JAM EXPO 2014”へ行ってきた!
アイドルのフェスと言えば、世界最大規模の“東京アイドルフェスティバル(TIF)”がメジャーなのですが、今年はもうひとつ、それと同等のでっかいアイドルフェス“@JAM EXPO 2014”が開催されました。なんでも昨年、TIFが「諸事情で、もうやらないかも……」となったとき、「だったら引き継がねば!」と企画したのがこのイベントだったとか。参加アイドルは100組、横浜アリーナの1階から4階をドドーンと貸し切り、複数のステージとイベントで1日中盛り上がった@JAM EXPO。実は各所で「神イベント」との呼びの高い、良イベントでありました。
その理由のひとつは、コンパクトさにあったと思います。複数の野外ステージで展開したTIFが夏フェスなら、横アリで行われた@JAM EXPOは、大規模なライブハウス・イベントといった感じ。横アリ内に9つ用意されたステージは距離的にも移動がしやすく、あれもこれも観たい! という人には好都合な環境。また、小さいステージはフロア上に設営され、本当にすぐ目の前でパフォーマンスが観られるといううれしい状況で、パフォーマンス中の表情が生き生きと伝わるのはもちろん、アイドルと目がバチバチ合ったり、汗で濡れた腹筋が呼吸で上下するのまで確認できたりと、とんでもない臨場感でした。さすがにでんぱ組.incや東京女子流はムリだったけど、Negiccoや吉川友ちゃんなどがこの近さで観られるというのはプレミアム。客席の湧き方も、いつもよりハンパなく盛大でした。メイン・ステージは、いわゆる横アリの大きなステージで、本来ここに立てるグループは限られてきます。でもこの日は、いろいろなアイドルが交代で大舞台を踏み、それをステージ前で応援できたのも、ファンに取ってはうれしい瞬間。ついでに言うと、大きいステージに女性や子供専用エリアが用意されていたのも親切で、この日は親子連れの姿も少なからず目につきました。
アップアップガールズ(仮)
Negicco
ライブはもちろん、運動場で行われた「大運動会」もアツかった!
と、ステージ環境も良かったのですが、評判が高かったもうひとつの要因が、4階の運動場で行われた大運動会です。実は今回の会場を横アリにしたのも、この運動場があったから決めたという、超目玉なこの企画。高校生以上が出場する前半と、中学生以下が出場する後半、それぞれ3時間ずつの計6時間開催されました。グループを越えたアイドルたちの共演、しかも本気の顔が出る運動会。意外な魅力に心を引かれ、みんなで一緒に熱くなって楽しめる。そんなアイドル大運動会だったのですが、実は観ながら、かなりソワソワしてしまいました。確かに本気のレースには血湧き肉踊ったし、勝者のアイドルからは普段観られない輝きが放たれてハッとしたのですが、いかんせんその他の時間が辛抱できない。準備や段取りや調整などで刻々と時間が過ぎて行く、そのすぐ下のフロアでは、9つのステージでいろんなアイドルが次々とライブを……! と思うと、いても立ってもいられず「今ならひめキュンに間に合うかもー!」と、体育館を飛び出してしましました。あとで聞いた話では、大運動会も中盤になるにつれ競技やトークが面白くなっていき、企画の本領を発揮したようで、自分のこらえ性のなさにションボリ。でもその分、ほかのステージを満喫できたので良しとしたいところです。ちなみに、体育館で競技やラジオ体操を見守るファンの顔は、孫を見るおじいちゃんみたいな至福の笑顔だったのが印象的。全体的にもピースフルで温かい空間でした。
ベイビーレイズ
PASSPO☆
運動会の雰囲気もそうなのですが、今回の@JAM EXPOは、全体的にゆとりが感じられました。今年が初めての開催だったこともあり、大混雑がなく、アイドルや音楽とじっくり触れ合えるイベントだったと思います。感覚としては、将来的には大人気店になりそうなお店に、行列ができる前に行けた感じ。屋内だけに、混雑を極めると「うへー!」となってしまうので、それこそ隠れた名店のように、こっそり通いたいイベントだなと思いました。