レディー・ガガに学ぶ「ありのままに生きる」3つのヒント

TEXT BY 柴 那典

世間体や好奇の目、そして自分の弱さに負けない強さを、稀代のポップ・アイコンの歌詞から学ぶ

奇抜なファッションと度肝を抜くパフォーマンスで注目を集める稀代のポップ・アイコン、レディー・ガガ。一時のセンセーションこそ落ち着いたものの、着実な支持を築き上げた彼女は、ももいろクローバーZをオープニング・アクトに迎えての来日公演も大成功させました。というのも、型破りな面ばかりが注目されがちなレディー・ガガですが、歌に込めたメッセージはとても真摯なもの。彼女の熱狂的なファンである「リトル・モンスター」は、そういう姿勢に惹かれている人も多いのです。彼女のステージのハイライトも、派手な演出の数々よりもむしろ、ピアノ弾き語りで熱く歌い上げる場面でした。というわけで、今回はレディー・ガガの歌詞から「ありのままに生きる」ヒントを紐解いてみましょう。

①人と違う自分を肯定する
「Born This Way」

レディー・ガガのマニフェストを示す代表曲が、この曲。彼女のメッセージが最もわかりやすく示されています。タイトルの意味はまさに「ありのままで生まれた」。でもこの歌詞が他の多くのポップソングと違うのは、様々なマイノリティを歌詞の中で直接的に示していること。“ブラックでもホワイトでも、ベージュでもチョーラ(混血)の家系でも、レバノン人でも東洋人でも、障害のせいで仲間はずれにされても、いじめられても、からかわれても、自分自身を受け入れて、愛してあげよう。だって、それがあなたなんだから”“例えゲイでも、ストレートでも、バイでも、レズビアンでも、トランスでも、間違ってなんかいないのよ”。人と違う自分を肯定するということが、彼女のメッセージの中核にあるのです。先日の来日公演でも、ピアノ弾き語りで披露。小さな女の子を隣に招き入れて、肩を抱いて語りかけるように歌っていました。

②誘惑に負けない
「Dope」

そして、こちらも来日公演でもピアノ弾き語りで歌っていた「Dope」。新作アルバム『ARTPOP』に収録されたバラードで、本人のツイートによると「レコーディング・スタジオ内での深い告白の歌になった」という曲。歌詞には彼女自身の若い頃、麻薬依存症だったときの経験が描かれています。“ドラッグよりもあなたが必要”と繰り返し歌うこの曲は、インタビューでも「孤独で寂しくて、ドラッグがいると友達がいるような気分になれた」と語る当時の気持ちを赤裸々に歌ったもの。今は深く後悔しているという彼女からの誠実なメッセージがこもっています。

③誰に何を言われようと気にしない
「Do What U Want feat. Christina Aguilera」

アルバム『ARTPOP』ではR.ケリーがフィーチャリングしていた「Do What U Want」ですが、昨年末にアメリカの人気オーディション番組『ザ・ヴォイス』でクリスティーナ・アギレラとの豪華共演が実現。そのバージョンでは曲の意味も少し変化しています。“私の身体を好きにして”というリリックは、R.ケリーとのバージョンでは肉感的なセックスをイメージさせるような言葉だったのですが、ここではむしろ“ヒドいこと書かれると思わず叫びたくなる”というゴシップ記事や批評家への皮肉の言葉になっています。“心は絶対渡さないわ”と、誰に何を言われようと気にしない心の強さを掲げ、“私の骨はショーのたびに傷むけど、プロだから痛みなんて感じないの”とエンターテイナーとしての信念を歌い上げています。

北米公演では初音ミクやBABYMETALをオープニング・アクトに起用したことでも話題を呼んだワールド・ツアー“artRAVE: the ARTPOP ball”は、日本と韓国を経てオーストラリア、中東、そしてヨーロッパへと今年11月まで継続中。きっと各地でリトル・モンスターの心の支えになっているはずです。

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