「ノイタミナ」新作『残響のテロル』を包む、美しくも儚い音楽

「ノイタミナ」新作『残響のテロル』を包む、美しくも儚い音楽

木曜深夜のアニメ枠としてすっかり定着した感のあるフジテレビの「ノイタミナ」。今年放送開始から10周年を迎え、これまでも『ハチミツとクローバー』『のだめカンタービレ』『銀の匙 Silver Spoon』などの人気漫画原作や『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』(以下、『あの花』)、『PSYCHO-PASS サイコパス』といったオリジナルでも、コアなアニメ・ファンのみならず、ライトなアニメ・ユーザーにも響く作品を提供し続けてきたこの「ノイタミナ」枠で現在放送中なのが、渡辺信一郎監督のオリジナル作品『残響のテロル』だ。

その『残響のテロル』のOPテーマとなっているのが、Yuuki Ozaki(from Galileo Galilei)の「Trigger」。「ノイタミナ」枠の中でも大きな話題となった『あの花。』の主題歌「青い栞」がヒットを記録した北海道在住のバンド、Galileo Galileiのボーカル・尾崎雄貴のソロ名義シングルでもある「Trigger」は、作詞を尾崎自身が担当し、作曲とプロデュースには『残響のテロル』の劇伴も担当している菅野よう子を迎えたことでも話題となっている一曲。“世界から弾き出されて 途方もなく細い針の上にいた”と歌い出す冒頭から、囁きかけるようなボーカルと「これぞ菅野節」と言いたくなるようなメロディライン&コーラス・ワーク、そして美しいながらも不安に掻き立てられるような立体的なアレンジの相乗効果で、一瞬で聴くものの心を鷲掴みにし、捉えて離さない。ワン・コーラス後のフェイド・アウトからの突然の再開など、トリッキーな展開も素晴らしく、全編に流れるアンビエントな雰囲気に思わず何度もリピートしたくなる魅力に溢れている。

都庁の爆破テロという衝撃的な1話で幕を開けた『残響のテロル』。「スピンクス1号・2号」と名乗り、動画サイトでの犯罪予告で警察を挑発する2人の高校生、ナインとツエルブの真の目的は何か。また、彼らに挑むためにFBIと共にアメリカ政府から派遣された原子力科学者・ハイヴとの対決、といったアニメ本編自体もますます気になる本作品。今後の展開を告げているかのような「Trigger」の歌詞を深読みしつつ、ナインとツエルブの今後にも注目していきたい。

TEXT BY 星野康直(リスアニ!)

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