春奈るなが弱さを強さに変える

春奈るなが弱さを強さに変える

春奈るな

2012年5月に梶浦由記が作詞作曲を手掛けた「空は高く風は歌う」でメジャー・デビューし、KERAの読者モデルとしても活躍中の春奈るなが待望の新曲をリリース。TVアニメ『ソードアート・オンラインⅡ』のエンディング・テーマにもなっている、力強い歌詞が印象的な今回のシングル「Startear」について話を聞いた。

INTERVIEW & TEXT BY 清水素子


胸のあたりがジリジリ痛くなるような想い

──デビュー以来、数々のアニメ・タイアップ作を発表されてきましたが、やはり最初からアニソンを歌うシンガーになりたかったんですか?

春奈るな はい。小さい頃からアニメが大好きで、歌を好きになったキッカケも「美少女戦士セーラームーン」だったんです。「ムーンライト伝説」とかの主題歌が入っているベスト・ヒット・アルバムを聴いているうちに、アニソンの素晴らしさに目覚めたというか。アニソンって聴くだけで頭の中で映像が勝手に再生されて、その作品を観ていた頃の記憶や肌で感じたもの、匂いまで思い出させてくれるんですよね。音楽ってこんな力があるんだ! って子供ながらに感動して、大きくなったらアニメの曲を歌える人になりたいなぁって思ってました。おまけに私……小学校6年生のときに目覚めてしまって。

──目覚めたとは、何に?

春奈 アニメのキャラに本気で恋をしたんです。「神風怪盗ジャンヌ」のアニメ版に出てくる秋田刑事っていう金髪スーツのキャラに、胸のあたりがジリジリ痛くなるような想いを抱くようになって、一時期は人生相談に電話しようかとまで悩んでたくらい(笑)。そのうち好きなキャラとの夢小説を書くようになったり、街中を歩いてるときに二次元のキャラを探し始めたり。

──街中で二次元のキャラを探す!?

春奈 だって、あんなにリアルな姿で声もあって動くんだから、この三次元世界のどこかに二次元の世界があって、誰かしら入り込んでるんじゃないか? 車の中とかに座ってるんじゃないか? とかって考えちゃうんですね。だから私、ひとつの絵を直視できないんですよ。見られてるような気になっちゃって、自分の部屋だと好きなキャラのポスターが貼ってあるから、恥ずかしすぎて着替えもできない! もう、ホントにドリーマーなんですよね。妄想力たくましい(笑)。

──いや、素敵だと思います。ロリータ服が好きで雑誌「KERA」のモデルをされているのも、そんなドリーマーなところと繋がっているのかもしれない。

春奈 それはありますね。ロリータ服って柄ひとつにも想いが込められていたりするから、着ることで自分がそのコンセプトの主人公になれるんです。それでロリータ服で街を歩いていたときにスナップを撮っていただいて、読者モデルになったんですね。その後で全日本アニソン・グランプリに応募したのをきっかけに、デビューが決まったんです。

“星”と“涙”と“スタート”

──なるほど。そして今回の「Startear」が6枚目のシングルになりますが、シングルでは初めて作詞に携わられたとか。

春奈 しかも2ndシングルの「Overfly」に続いてTVアニメ「ソードアート・オンライン」シリーズのタイアップということで、とても緊張感がありましたね。やっぱり書くからには作品のストーリーや世界観を踏まえつつ、そこから切り離したところでもメッセージが聴き手側にも伝わるような曲にしたい。そんな想いから、まず今回のアニメで描かれるパートの原作を読んで、ヒロインの事情や変化を箇条書きにしてから詞を書きました。結果“自分との戦い”を描いた曲になりましたね。

──ちなみにタイトルは“星の涙”という意味?

春奈 いえ。“星”と“涙”と“スタート”というヒロインに関連している3つのワードを重ねた造語です。だから歌詞のなかにも、星と涙と始まりっていう言葉が入っているんですよ。私、いつも「ソードアート・オンライン」という作品には“弱さを強さに変えましょう”というメッセージを感じていて、今回もずっと弱い自分を抱えてきたヒロインの“ここから強くなっていかなきゃ!”っていう信念みたいなものを受け取ったんです。実際にセリフでも出てくるんですよ。「もっと強くならなきゃ」って。こういうゆったりした曲だと歌詞を表現しやすいので、そういった感情の変化はレコーディングでも大切に歌いました。

──それで歌詞に“強く/強さ/強い”といった単語が繰り返し使われているんですね。そこから伝わってくるヒロインの覚悟が、ひたむきすぎて怖いくらい。

春奈 “ひたむき”っていう言葉は、この詞にピッタリですね。あとは、リスナーの方々のなかにも弱い部分を持っている人は大勢いると思うので、そういう方々の力や勇気や希望になれたらいいなぁと。それって私が歌ったり、詞を書くに際してつねに心がけていることでもあって、逆に恋愛系の歌詞はまったく書いたことがないんですよ! とにかく恋愛経験が少ないんで、引き出しが全然ないんですよね。

──では、恋愛テーマのカップリング2曲は、歌うのも難しかったのでは?

春奈 そこで妄想力の出番なんです! 「夏の恋予報」はあからさまにラブラブな曲だから逆に想像しやすくて、今、ハマッてる某恋愛シュミレーションアプリの好きキャラとのシチュエーションを投影して歌いました。逆に「ラムネセカイ」は実は全部妄想という設定で、まだ見ぬ運命の人を想像しながら、その彼とお祭りに行く話を脳内再生しているだけ(笑)。妄想癖を公言してるせいか、私、そういう曲を頂くことが多いんですよね。

──作家の方々も春奈さんのキャラクターをわかっていらっしゃると(笑)。さて、12月12日には渋谷公会堂で初のホール・ワンマンが行われますね。

春奈 好きなアーティストのライブを観に何度も行ったことのある会場なので、そこに立つのはすごく緊張すると思います。ただ、歌い始めたときから心がけている“ギャップ”っていうのは今後も大事にしたいので、いろんな曲調にチャレンジしていきたいですね。例えば光と影とか、あからさまなギャップ好きなところが中二病なんでしょうけど(笑)、ビジュアル面でも楽曲面でも、そういう多面性を今後も魅せていきたいです。

リリース情報

2014.08.20 ON SALE
SINGLE「Startear」
SMEレコーズ

J-140801-BA-1439

[初回生産限定盤/CD+DVD]¥1,481+税
[通常盤/CD]¥1,204+税
[期間生産限定盤/CD+DVD]¥1,481+税

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