ハリウッド版にも影響を与えた?『ゴジラ』楽曲のキーマンってどんな人?

2014.08.19

TEXT BY 石上直美(verb)

日本が世界に誇る映画『ゴジラ』のテーマ曲を作曲した男

「ダダダン ダダダン……」
 うーむ。文字にすると難しいが、このフレーズで思い出す映画音楽とは一体なに? ヒントは、日本が世界に誇る怪獣……。そう! 『ゴジラ』のテーマ曲だ。
 今年はこのテーマ曲を作曲した故・伊福部昭(いふくべ あきら)氏の生誕100年にあたる。全国各地で記念祭コンサートが開催され、メモリアル・アルバムのリリースや関連書籍の発売など、その功績が再注目されている。また、ハリウッド版『GODZILLA』も公開され、今、伊福部音楽がちょっとしたブームとなっている。
 伊福部音楽の魅力とはなんだろう。今年7月21日に行われた“伊福部昭生誕百年紀コンサートシリーズVol.2”の記念動画で、専門家・識者たちはこう語っている。「シンプルな構成とリズムの反復が生み出す、ダイナミックさ」だと。確かに、「ダダダン ダダダン……」のリバースを聴いていると、映画の中に放りこまれたような錯覚に陥り、不安と恐怖にじわじわと襲われる。ゴジラがすぐ後ろまで迫ってくるかのような“スケールの大きさ”。それこそが、伊福部音楽の特徴といえそうだ。

緊急速報のあのチャイム音も伊福部サウンド

 また、“緊張感”も彼の音楽を語る上で外せないポイント。誰もが耳にしたことのある、緊急地震速報の「チャラン! チャラン!」。実はあれ、伊福部氏の交響曲『シンフォニア・タプカーラ』がネタ元なのだ! このチャイム音を制作したのは、伊福部氏の甥・伊福部達(いふくべとおる)氏で、地震が起きた時に危険だと認識させ、素早い行動を促すため「“適度な緊張感”と“インパクト”のあるこの曲を選んだ」(『ゴジラ音楽と緊急地震速報 あの警報チャイムに込められた福祉工学のメッセージ』筒井信介著/ヤマハミュージックメディアより)と語っている。

 ゴジラと地震の危険度は同じ!? 人の真相心理に影響する音階の妙に脱帽しつつ、この夏は、日本を代表する作曲家・伊福部昭ワールドを懐古してみたい。

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