やったことがないからやってみたい!ソロを決意したAKIRAが『黒執事』を歌う

やったことがないからやってみたい!ソロを決意したAKIRAが『黒執事』を歌う

AKIRA

人気雑誌「KERA」の読者モデルとして、バンド“DISACODE”としても多彩な才能を発揮するAKIRAがついに「蒼き月満ちて」でソロ・デビュー。この曲は、TVアニメ『黒執事 Book of Circus』のエンディング・テーマになっており、カップリング曲も『黒執事』の世界観を意識したという渾身の一枚についてAKIRAが語る。

INTERVIEW & TEXT BY 清水素子


休日遊びで学校の食券と引き換えに同級生とデートしてました(笑)

──そもそもAKIRAさんが男装を始めたキッカケってなんだったんでしょう?

AKIRA 高校のとき、友達にいわれたんです。“首から上と下がチグハグで気持ち悪い”って。

──気持ち悪い!? どういうことですか?

AKIRA 当時パンク・ファッションが大好きで、ヒョウ柄のキャミソールに革のタイトスカートとか履いてたんですよ。でも、ニューハーフに間違えられることがすごく多くて(笑)。で、そんなことを言われたから、試しに男の子の格好をしてみたところ、思いのほか好評だったんです! 行っていたのが女子高で、元々男役っぽい見られ方をしていたから、休日は遊びで学校の食券と引き換えに同級生とデートしてました(笑)。

──じゃあ、最初からボーイズ・ファッションが好きだったわけではないんですね。

AKIRA むしろコンプレックスを解消するために始めた感じです。みんなみたいにピンク着たいけど、なんか着るとおかしい……みたいな。

──それがボーイッシュな方向にシフトすることで、魅力に変えることができたと。

AKIRA そうですね。バレンタインにはチョコも貰いましたし、体育祭のときにはタオルをプレゼントしてもらったりして、だんだん調子に乗ってきちゃったというか(笑)。で、美容院の帰りに原宿を歩いてたら「KERA」にスナップを頼まれて、そこから読者モデルをやるようになったんです。

──並行して、ずっとバンド活動もされていたんですよね。

AKIRA はい。先輩に誘われて中学の最初は黒夢さんとかGLAYさん、そのうち175Rさんとかをコピーして、高校に入ってからはオリジナルもやってました。やっぱりバンドで自分の世界を表現できるのがすごく楽しくて、それで大学入学を機に本格的にバンドを始めたんです。だから読者モデルを受けたのも、バンドの宣伝になればいいなぁと思ったからなんですよ。


不変でないところが魅力的で、すごく人間っぽいなぁと思ったんですよ

──DISACODEのボーカルとしても活躍されていますが、そうしたバンド活動を続けるなかでソロ・デビューの話をもらったときは、どう思いました?

AKIRA 一瞬は悩みましたよね。そもそも俺にソロができるのか? という不安もあったけど、最終的には“やったことがないからやってみたい!”と。それでいろいろデモを録らせてもらっているときに、『黒執事』のエンディングのお話をいただいて……“え、3期やるんすか!?”と(笑)。

──元々『黒執事』はお好きだったんですね。

AKIRA 原作は全巻買って、アニメも観てました。だからこそ絶対に物語とリンクする曲にしたいと思っていたとき、この「蒼き月満ちて」を聴いて、すごく“ぽいな”と感じたんです。すごく綺麗なのに寂しくて……『黒執事』もキャラクターの背負っているものだったり物語の展開だったりが、なんだか寂しいんですよね。

──そういえばタイトルに使われている月の満ち欠けも、見方によっては寂しいというか。

AKIRA そうなんです。満ち欠けを繰り返す、その不変でないところが魅力的で、すごく人間っぽいなぁと思ったんですよ。今回アニメでやる『黒執事』の“サーカス編”も、とにかくテーマが重くて。人が生きていくためにはどうしたらいいのか? とかが結構深く描かれているから、歌詞でも幸せと裏腹にある犠牲との二面性みたいなものを俯瞰で書いていったんです。だから、あまり強いボールを投げつけるような歌い方をしてはいけないなと、レコーディングでも丁寧に歌いました。逆にバンドではエモーショナルな歌い方ばかりだったんで、吐き出すだけが感情じゃないなっていうことも学べましたね。


「女つえぇぞ!」っていうところを見せてやりたいですね

──歌詞を見ていると、人間の深層心理や裏の顔を書く傾向もありません?

AKIRA 心の奥底で思っていることを歌詞に書くことは多いですね。ネガティブな感情って、俺、普段は表に出したくないから、そのぶん音楽で表現したいのかもしれない。今回もカップリングでは人と人との思い通りにならない関係性だったり、子供の無邪気さの裏にある残酷さだったりを描いてます。それも『黒執事』の世界観に通じているものかなーと。いってみれば1曲じゃ書き足りなかったんですよ。

──となると『黒執事』ファンは、1枚通して作品とのリンクが楽しめますね。ちなみに一人称が“俺”なのは、見た目に合わせて?

AKIRA いや、これは昔からですね。小学校の時点で今と同じくらい背があって、友達も男ばっかりだったから、逆に“私”だと浮いちゃってたんです。男子とのケンカで物をよく壊すから、中学のときは“アシュラ”っていうあだ名を付けられてたくらい(笑)。かと言って男になりたいと思ったことは一度もないし、性別関係なく人間として見てほしいっていうのが大前提にあって。日本って、いまだに男女蔑視とかあるじゃないですか? そういうのが、とにかく嫌なんですよ。

──固定概念や枠組みに囚われず、自分の魅力を一番発揮できる形でいるだけ。つまり、これがAKIRAの自然体っていうことですね。

AKIRA そう。似合うんだからいいじゃん! って。正直、こんなヴィジュアルなのに歌声は高くてキモいなぁとも思うけど、だから無理に低い声を出して男っぽく見せることにはまったく意味を感じない。せっかくソロをやるからには、新しいことにもどんどんチャレンジしていきたいし、「女つえぇぞ!」っていうところを見せてやりたいですね。

リリース情報

2014.07.30 ON SALE
SINGLE「蒼き月満ちて」
SMEレコーズ

T-140711-BA-1543

[初回盤/CD+DVD]¥1,574+税
[通常盤/CD]¥1,204+税
[期間生産限定盤/CD+DVD]¥1,389+税

オフィシャルサイト

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