SID TOUR 2014 OUTSIDER

SID TOUR 2014 OUTSIDER

シド

SID TOUR 2014 OUTSIDER

2014年7月6日(日)@神戸ワールド記念ホール

ついに迎えた“SID TOUR 2014 OUTSIDER ”の最終日、神戸公演2日目。国内から海外公演も含め、その日だけの“一度きりのステージ”を見せつけてきたシド。この日は、ファイナルにふさわしい“最高の一夜”へとたどり着いた4人。その模様を存分にお届けしよう。シドの新たな旅がここから始まる──。

TEXT BY 大庭利恵
PHOTOGRAPHY BY 今元秀明、江隈麗志


いろんな思い出がたくさん詰まったツアーでしたけど、いちばんステキな思い出を作って帰ろう!

 3月リリースされたニュー・アルバム『OUTSIDER』を携えて、4月9日から全国、香港、台湾の海外公演を含む、全29公演を行った“SID TOUR 2014 OUTSIDER”が神戸ワールド記念ホールでファイナルを迎えた。6千人を超える観客が、彼らの熱い想いに応えるべく、今か今かと幕が開くのを待っている。

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 それまでの高まる緊張感をさらに煽るかのように一気に暗転。ひとりずつ登場するメンバーに大歓声で応える客席にアルバムの1曲目でもある「laser」が贈られた。縦横無尽に回るライトや古きアメリカンテイストな空気を感じさせる“OUTSIDER”の電飾に、さらに特効が加わる、なんとも派手なオープニング。続く「CANDY」では、男っぽいロック・テイストな曲がガツンと客席を引っ張っていたかと思えば、「V.I.P」のイントロだけで、その空気を一気にポップに変えていく。それに合わせてマオもカメラに向かって「ベーッ」とポーズ。たった3曲なのに、シドの持つ楽曲の転調感を一気に浴びせられたような気持ちになる。

「イエーイ!」という第一声に大きな歓声。「お待たせしました、シドです! 29公演のファイナル。いろんな思い出がたくさん詰まったツアーでしたけど、いちばんステキな思い出を作って帰ろう!」とマオがあいさつ。

「アリバイ」を挟みつつ、アルバム曲「MUSIC」では、激しくもしっかりとしたリズムを感じさせる。

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 Shinjiが「もう最高! すごすぎますよ、キミたち。ドキドキバクバク、救心をください」と彼らしい変化球のラブコールから、神戸ならではのおいしい食事の話がマオとうまく噛み合わなくて、会場を大爆笑に巻き込む。

 明希は、「俺やで!」という、昨日のライブででき上がったのであろうと推測されるキャラであいさつ。マオから「その言い方、オレオレ詐欺かと思った」と突っ込まれるもひるまず、神戸のみんなへの感謝を口にする。「ファイナルってホームでやることが多いでしょ。ってことは、神戸もホームのひとつだと思っていいよね」というのはゆうや。「OUTSIDERは、今日で最後なんだから、OUTSIDERな(ライブの)見方してね」と言うと、すかさず「それってどういう見方」とツッコミが。インサイダーとアウトサイダーの見方を伝授したところで、客席から「三ツ矢サイダー」という声が聞こえる。「そういう無茶ぶりも、俺できるから!」と見事な返しを見せる。

 どんな展開になろうとも、こういうアットホームな雰囲気を持ち続けるところが彼らのライブが根強い人気を誇る理由のひとつだろう。

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 マオの「まるでMCが迷路だね」と次曲を匂わせるMCで、客席をニヤリとさせる。「全員でタイトルコール!」と言って、「迷路」へと続ける。シャボン玉の映像から夕焼けへと移り変わり、アンダーグラウンドな匂いを感じさながらも、穏やかで優しく包み込む空気を作る「hug」へ。真っ赤なライトの中で情念を感じさせる「赤い手」で、しっかりとアルバムの世界へ引き込んでいく。

「darling」では、ギターのクリーンな響きが、どこかかわいくて、バスドラにしっかりと乗るリズムと展開が気持ちいい。思わず手を振って踊りだしたくなるような「ANNIVERSARY」では、明希とマオが中央で絡み合い、「サマラバ」では、会場を一気に夏模様に変えた。マオがここではドラムのゆうやのところへ駆け寄り、跳ねたリズムに合わせて楽しそうにアイコンタクトを見せる。

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「最後! もう1曲。お前ら本気でこいよ!」と「眩暈」を披露

「もう一発いこうか」と「one way」がコールされると銀テープが会場を舞った。ここまで作りあげた一体感が、この曲で一気に弾けた。止まっているのが逆につらいぐらいの会場を突き動かす空気が楽しすぎて、思わず涙腺すら緩みそうになった。

「サイコー!」思わずマオも叫ぶ。

「ラストいけんのか!全部さらけ出せよ」と「SENCE」でオイオイと激しく熱いコールから全ての力を使い果たして本編は終了。

 アンコールの声に呼び戻され、「本編、まれにみる気持ちよさだったんだ。青春みたいな汗出たもん」と優しい笑顔を見せたマオから、「結成当初からやっている大事な曲です」と紹介されたのは、「空の便箋、空への手紙」。

「恋におちて」、「Dear Tokyo」では、コールを「Dear Kobe」にして、マオに促されて、客席がジャンプをする。「循環」「プロポーズ」とがっつりとした曲を並べ「最後!もう1曲。お前ら本気でこいよ!」と「眩暈」を披露。明希は、マイクスタンドを自分の手でグイッと落とし、腰を低くして叫ぶ。マオは、スーツの肩をはだけさせ、力強いパフォーマンスを見せる。

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最高のライブと最高のツアーをありがとう。このあともめちゃめちゃカッコいいから期待して

「サイコーだ!」と繰り返し叫ぶマオ。

 ステージ上では、メンバーそれそれが抱き合い、お互いを讃え合う。

「最高の景色をありがとう。もっとカッコいいバンドになって帰ってきます」と明希。Shinjiからは、「難しいこととかどうでもいい。キミたちがファンでよかった」という言葉。さらに、ゆうやは、「こんなに順調に、音楽だけに集中できたツアーは久々だった。最後が、ここでよかった」とガッツポーズを見せる。最後にひとりステージに残ったマオは、会場を大きく見渡し、両手を広げて「神戸―!」と叫ぶ。「最高のライブと最高のツアーをありがとう。このあともめちゃめちゃカッコいいから期待してて」と言ったあと、生声で「あいしてます!」と叫んだ。

 その後、8月にリリースされるシングル「ENAMEL」やツアーの告知で会場を大きく沸かせ、さらに彼らは次なるステージへと羽ばたいていった。

SETLIST

1.laser
2.CANDY
3.V.I.P
4.アリバイ
5.CELEBRITY
6.MUSIC
7.迷路
8.hug
9.赤い手
10.darling
11.ANNIVERSARY
12.サマラバ
13.one way
14.SENSE

ENCORE
01.空の便箋、空への手紙
02.恋におちて
03.Dear Tokyo
04.循環
05.プロポーズ
06.眩暈

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