flumpool 5th Anniversary tour 2014 「MOMENT」

flumpool 5th Anniversary tour 2014 「MOMENT」

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flumpool 5th Anniversary tour 2014 「MOMENT」

2014年6月13日(金)@北海道・ニトリ文化ホール

“flumpool 5th Anniversary tour 2014 「MOMENT」”の15本目となる札幌公演に独占潜入! デビューから5年、経験を積み上げてみなぎるバンドとしての力、そしてファンへの感謝の思いが伝わってくる4人のパフォーマンスで熱気に満ちた会場の模様をお届けします!

TEXT BY 小林“こばーん”朋寛
PHOTOGRAPHY BY 田中和子(CAPS)


真っ暗だったステージ上に突然4人が登場するという演出に歓喜の声

 キャリア初となるベスト・アルバム『The Best 2008-2014「MONUMENT」』を引っさげ、デビュー5周年を記念する全国ツアーを敢行中のflumpool。久々の北海道上陸となった6月13日、札幌公演をレポートする。

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 札幌は冷たい雨が降るあいにくの空模様ながら、会場は満員で膨れ上がり、まさに5周年を祝うかのような熱気で充満している。冗談を交えながら注意事項を伝えるマネージャー、ナカタロウの影アナに続き、会場が暗転すると、大歓声が上がる中、近未来を感じさせるロボットの声でライブの幕開けが宣言。ステージから発せられる強烈な光に眩しさを感じながらそれを凝視していると、真っ暗だったステージ上に突然4人が登場するという演出に歓喜の声はうなぎ登りだ。つづいて、骨太なバンド・アンサンブルが繰り広げられるころには、早くもflumpoolの世界に力強く引き込まれているのを感じるのだった。

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 レーザー光線が飛び交うライティングの妙技も手伝いつつ、バイオリンの調べも加わりながら壮大に花開く「reboot〜あきらめない詩〜」をはじめ、ステージと会場が呼応しながら一体感を育んでいく序盤。その様子をかみしめるように「準備はいいか!」「もっとこい!」と拳を振り上げながら煽る山村隆太はこの日のライブを掌握するマエストロの風情だ。その一方で最初のMCでは突然「おかえり!」と叫び、他のメンバー含めすべてのオーディエンスの頭に「?」が浮かぶと、「ライブにみんなおかえり! ってことを言いたかった。僕らがホームです! って無理があるか(笑)」とのぞかせる天然っぷり。カリスマ性と親近感が同居する彼のフロントマンとしての魅力を垣間見るようだ。

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 序盤のハイライトは初めてのアニメ・テーマ曲となった新曲「ビリーバーズ・ハイ」。ピアノがドラマ性を煽りながら、前を向いて突き進んでいくポジティブな詩世界とともに強烈な推進力を持つこの曲は、すでにオーディエンスの反応もよく、新たな定番ライブ・チューンとして重要な存在になりそうだ。この曲でバイオリン・ソロからギター・ソロへ流れる展開も見どころのひとつになっていることからもわかるように、本ツアーにはお馴染みの高藤大樹(Key)に加え、吉田翔平がバイオリニストとしてサポート参加しており、flumpoolのシンフォニックなロック・サウンドに絶妙な追い風を加えていたことも記しておきたい。

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 ツアーも13公演目ということで、メンバーそれぞれのパフォーマンスの充実ぶりにも触れておく。MCの途中でサッポロ生ビールの懐かしいCMから「おーい!おーい!北海道」のフレーズをバンドアレンジで披露したりとお笑い担当になりがちな阪井一生だが、ギタリストとして多彩なフレーズを生み出す職人のような顔ものぞかせる彼のプレイ・スタイルは伝統的なギター・ヒーローの系譜にある存在感もあり、おそらくこの日の会場にもいた全ギター・キッズからの熱視線を浴びていただろう。また、物憂げな表情ながら地を這うような太いベース・ラインを爪弾く尼川元気と4つ打ちからバラードまでしなやかな強さで叩き込む小倉誠司のリズム隊の屈強っぷりにも刮目。そして、時に聴き手に優しく言葉を伝える甘露のようでもあり、時に言葉の持つ意味を深く刻みこむエモーショナルさもある山村隆太の歌声はflumpoolの音楽を十二分に伝えるのに最高の状態だった。

猛々しいパフォーマンスからは4人の強い決意のようなものも感じられた

 また、圧巻だったのが中盤に繰り広げられた「強く儚く」。深く潜り込んでいくような静謐なサウンドスケープで曲が始まり、音源とはアレンジが大きく変わっていることに気づかされる。映画のワンシーンのように壮大でドラマチックなライティングとアンサンブルは、まるでflumpoolのこれまでの歴史をじっくりと俯瞰しながら、新たな局面へ進んでいくための入口に立っているかのような印象。途中に巻き起こったまるでスタジアム・ロック級に猛々しいパフォーマンスからは4人の強い決意のようなものも感じられた。

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 ライブ後半の幕開けはデビュー時とはまた意味合いが変わってきて、5周年ならではの重みもエッセンスとして加わった「花になれ」。その歌詞は過去から現在、さらに未来へのメッセージのようにも聴こえ、自分たちで切り開いてきた地平を軽やかに駆けまわるような演奏だ。さらに、ライブでの人気曲「Hydrangea」はおなじみの山村、阪井、尼川が順番にボーカルを担当し、メンバーの強い結びつきを物語るような感動的なシーンを見せつつ、会場中がタオルを振りかざすゴージャスなロック・ナンバー「イイじゃない?」は、この日の祝祭的な雰囲気をさらに盛り上げた。

もっともっと大きな夢を見せていきたいと思います

 アンコールでは「この5年間思っていたことをすべて吐き出した歌です。もっともっと大きな夢を見せていきたいと思います」と山村の言葉に導かれるように新曲「明日への賛歌」を披露。自分たちがたどってきた軌跡を見つめ直しながら、ライブに来てくれるすべての人々に感謝の気持ちを贈るような意味合いを内包しながら、さらに先へ進んでいく頼もしい意志も感じさせる好演。大げさに言えば、救済や許しは次の歩みを進めるための勇気をくれることに気づかされるような瞬間もあった。

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 ツアーはARENA SPECIALとして8月の横浜アリーナ、大阪城ホールまでまだまだつづく。各会場ごと、そこにいるすべての人たちにそれぞれの瞬間=“MOMENT”が訪れるはずなので、ぜひ楽しみにしていてほしい。

リリース情報

アミューズ公式オンラインショップASMART、ARENA SPECIAL会場にて、初のミュージック・クリップ集『flumpool Music Clips 2008-2014 「MOVEMENT」』を限定発売することが決定! 

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