みんなの映画部 活動03『あの娘、早くババアになればいいのに』[後編]

みんなの映画部 活動03『あの娘、早くババアになればいいのに』[後編]

みんなの映画部 活動03『あの娘、早くババアになればいいのに』[後編]

Base Ball Bear/チャットモンチー/OKAMOTO’S

Base Ball Bearの小出祐介が部長となり、ミュージシャン仲間とひたらすら映画を観るプライベート課外活動“映画部”が月イチ連載に。毎月、小出部長が選んだ作品をみんなで観賞し、気心知れた仲間同士でゆる~く感想会を展開。そこにはミュージシャンならではのガチで独特な視点も……。

TEXT BY 森 直人


活動第3回[後編]
作品:『あの娘、早くババアになればいいのに
部員:小出祐介(Base Ball Bear)、福岡晃子(チャットモンチー)、ハマ・オカモト(OKAMOTO’S)

[前編]はコチラから

 

アイドルって最初からキラキラしてる世界じゃないんやな~って

──女子意見としてはどうですか?

福岡晃子 私はたた漠然とアイドルに興味を持ちました。アイドルっていうものを自分とは違う目線で見れたし、アイドルとか女優とか言っても、実はそのへんに潜んでる普通の人たちばっかりの話っていうのも親近感があって。アイドルって最初からキラキラしてる世界じゃないんやな~って。

ハマ・オカモト なるほど、真っ当な意見。やっぱりオタク的なアイドル文化の存在が一般に知れ渡っている2014年だから、広範なアピール力があるというか。その意味ですごく同時代的な映画ですよね。

小出祐介 時代性に絡めてなんだけど、また細かいこと言っていいですか?(笑)この映画、導入部で、若き日の平田がヤンキーの女性から突然赤ちゃんを託されるんだよね。それがアンナちゃんなんだけど、「現在」からすると17年前の回想なわけですよね。で、これをリアル時間軸に照らし合わせると、だいたい90年代後半。ということは、ぎりぎりモーニング娘。が登場してきたくらいの時期だから、これくらい、もしくはこれ以前からずっとアイドルに夢中だったってことは、平田ってやっぱり結構本当にコアなヲタなんですよ。でも導入部の映像だけ見ると、特攻服着たレディースのヤンママって80年代のイメージなんだよね。そこで時代性がボヤけてしまう。あのシーンは実際「いつ」なの?っていう。

ハマ あと、アンナちゃんのお母さんと平田の関係性は、まったくの謎のまま放置されてますよね。まあ「空から天使(アンナ)が降ってきた」みたいなイメージなんでしょうけど。

福岡 私は単に、アイドルのお母さんってヤンキーが多いってことかなと思ったけど。

──うん、適性の問題でヤンママにしたってのは説得力ある。ただ、あの導入部で「アイドル史観」が提示されていたら、もっとコアな映画になったでしょうね。

小出 そうなんですよ! タイトルも森高千里の「私がオバさんになっても」がベースだったりっていう意図は全然酌めるんですけど、全方位過ぎるゆえに土台のグラつきがやっぱり気になっちゃう。

福岡 うわ~、なんか自分らの歌詞のツメの甘さを責められてる時みたいな感じ!

一同 (笑)

こいちゃんって、昔あんな感じだったんじゃない?

福岡 私、今回はアイドル・ファンにもいろんな種類があるんやなって、すごい勉強になったわ。

ハマ 実際、そういう映画なんじゃないですかね。アイドルを見る視点って、こんなにも様々なんだなっていう。お父さん、小西さん、清水くん、それぞれのアイドル観が映画の中で提示されている。

──で、小出部長もいる(笑)。

ハマ もはや登場人物と横並びですよね。映画の外に小出さん(笑)。でもこいちゃんはSF好きで『ロボコップ』観て、アメコミ好きで『アメイジング・スパイダーマン2』観て、アイドル好きで今回の映画観てるじゃないですか。こういう人を敵に回しちゃダメなんだよね(笑)。

小出 敵じゃないって! あくまで「めっちゃ面白かった」前提ですから。話の最初に戻るけど、やっぱり清水君とかマジで最高だもん。

福岡 こいちゃんって、昔あんな感じだったんじゃない?

小出 完全にあんなんですよ。例えば、アンナちゃんに自分の精一杯の気持ちを伝えようとしてポエム心全開にして良いこと言おうとするんだけど、結局「天使」関連の表現しか出てこないとか(笑)。ああいう、男子のバカさ加減最高。

ハマ これ舞台劇にしてもイケるんじゃないですかね。本屋の空間設計自体が舞台っぽいでしょう。ほとんどワン・シチュエーションで展開する話だし。同じくアイドルをモチーフにした映画『キサラギ』を思い出した。あれって元々舞台劇でしたもんね。

小出 なるほど、確かに。舞台化希望! ってことですね。その時は映画と同じキャストでやってほしいなあ。他の役者さんの清水くんは考えられないでしょ!

C-20140617-MK-1414劇場には出演の中村朝佳さんと尾本貴史さんが。映画部史上初の出演者との邂逅!

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

M-ON! MUSICの最新情報をお届けします。

この記事を書いた人