当事者目線の総括 自腹を切って「マイ推しメン」視点で振り返るAKB48選抜総選挙

TEXT BY レジー(音楽ブロガー・ライター)

一般企業で働く傍ら、膨大な数のライブ観戦と音源チェックを重ねて綴っている音楽ブログ『レジーのブログ』が各方面から支持されているレジーが、6月7日(土)に行われた“AKB48 総選挙”の速報総括を寄稿!!!

音楽ブロガーが5枚の「ラブラドール・レトリバー」を購入して参加

2014年6月7日、雨が降りしきる味の素スタジアムにて行われた“AKB48 37thシングル選抜総選挙 夢の現在地~ライバルはどこだ?~”。昨年「まさかの」1位を獲得した指原莉乃(HKT48 Team H)が2位に終わり、同じく昨年3位の渡辺麻友(AKB48 Team B)が悲願の1位=次作シングルのセンターポジションを獲得するという劇的な幕切れとなりました。
僕がこの総選挙で投票したのは5票(そのために5枚の「ラブラドール・レトリバー」を購入しました。初めて投票した2012年が2票、2013年が3票なので、着々と増加中……)。1人のメンバーに大量投票をぶち込む方もいるようですが、僕の楽しみ方は「複数の好きなメンバーに1票ずつ入れる」というもの。これによって、総選挙のいろいろな局面において当事者意識をもって「参加」できるようになります。
今年も様々なドラマのあったこのイベントですが、ここでは僕が投票した5人のメンバーを基点にして「2014年の総選挙で何が起こったか」について書き記したいと思います。
(※所属チームは“AKB48 37thシングル 選抜総選挙”の公式サイトにて公表されているもの)

第3位 柏木由紀(AKB48チームB/NMB48チームN兼任)

支店エースに立ちはだかった「ゆきりんの壁」

「秋葉原、栄、難波、博多の戦い」というメディアが煽った座組みもどこ吹く風、松井珠理奈(4位:SKE48チームS/AKB48チームK兼任)、松井玲奈(5位:SKE48 チームE/乃木坂46兼任)、山本彩(6位:NMB48チームN/AKB48チームK兼任)といった各グループの中心人物を抑えて3位に入ったのが柏木由紀。世論の後押しみたいなものがなくても毎年淡々とこのあたりの順位に入るゆきりんの総選挙における強さは目を見張るものがあります。昨年の横浜アリーナでのソロ・コンサートにおいても圧倒的なスター性を放っていたわけで、卒業後ピンになっても実力を発揮できるのは大島優子でも小嶋陽菜でもなく実はこの人なのではないでしょうか。

第11位 宮脇咲良(HKT48チームKⅣ/AKB48チームA兼任)

初の選抜入りと「HKT旋風」

「あれ? 咲良ちゃん……」17位までの発表が終わってこの人の名前が呼ばれていないことを確認して、僕はテレビの前でガッツポーズしました。2012年のランクインから右肩上がりに順位を伸ばし(47位→26位→11位)、今年は初の選抜入り。彼女以外にも今回の総選挙ではHKT48のメンバーが躍進しました。ランクインした数、実に13人(※“本籍”のメンバーのみカウント)。先輩グループのNMB48を上回る人数です。テレビでもコンサートでも様々なメンバーにスポットライトを当てる「HKT48劇場支配人」指原莉乃の采配が実を結びました。総選挙では弱いと目されていたギャグキャラ(大量票を投じる男性ファンが付きにくいため)の村重杏奈(HKT48チームKIV/NMB48チームN兼任)が67位に入ったのも個人的にはうれしかったです。

第14位 生駒里奈(乃木坂46/AKB48チームB兼任)

「正統派アイドル」は次作シングルのキーマン?

「あれ? 生駒ちゃん……」17位までの発表が終わってこの人の名前が呼ばれていないことを確認して、僕はテレビの前で期待と不安が入り混じった気持ちになりました。速報では56位。最終的に乃木坂ファンがどこまで票を投じたかもよくわからず、これは選抜入りも圏外も両方あるかもと思っていました。名前を呼ばれたときの彼女の挙動不審な感じもそんな気持ちの表れだったのでは。毎年いちばん面白い「選抜ボーダーラインの争い」ですが、上位進出が噂されていた「異端児」松村香織(17位:SKE48 研究生)はアンダーガールズのセンターに収まり、生駒里奈、宮脇咲良、柴田阿弥(15位:SKE48 Team E)といったどちらかというと「わかりやすくアイドルらしい」メンバーが初の選抜入り。センターもまゆゆだし、次のシングルは正統派アイドルソングがくるか?

第27位 朝長美桜(HKT48チームKⅣ/AKB48チームB兼任)

圏外 渋谷凪咲(NMB48チームBⅡ/AKB48チーム4兼任)

「若手注目株」の明暗

最近お気に入りの48グループ内若手ユニット“てんとうむchu!”のメンバーで特に好きなふたりに投票しましたが、この結果の差はHKT48とNMB48の勢いの差を表しているような感じもします。美桜ちゃんの順位で特筆すべきは、同じくてんとうむchu!に所属していてAKB48運営が「ゴリ押し」中の「三銃士」、小嶋真子(36位:AKB48 Team K)、岡田奈々(51位:AKB48 Team 4)、西野未姫(62位:AKB48 Team 4)を軽々と上回っているということ。選抜メンバーにおける「秋葉原比率」が低下していることも合わせて、運営サイドもファンも「48グループと言えば秋葉原」という認識をそろそろ改めるべきタイミングなのかなと思いました。

以上、「自腹を切ったファン」視点での総選挙振り返りでした。ここ数日「テレビの視聴率が下がったからもうAKBは終わり」なんて報道を目にしましたが、なんだかんだでこのイベントは面白い。ここまで生身の人間の感情がむき出しになるエンターテインメントもないと思います(それゆえの下品さをはらんでいるのは理解しているつもりですが……)。投票未経験の方、「踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らな損々」ということで、来年の総選挙では1票だけでも投票してみることをお勧めします。あの「長尺のダラダラしたイベント」が違った見え方をしてきますよ。

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