Base Ball Bear
Part.4『二十九歳』のおすすめ曲
バラエティに富んだ全16曲が収録されているアルバム『二十九歳』。ここではあるテーマを基に、メンバーそれぞれにアルバムのおすすめ曲を挙げてもらいました! ボーカルの小出が「俺、天才だ」と騒いだ曲はなんだと思う?
INTERVIEW & TEXT BY 永堀アツオ
PHOTOGRAPHY BY 江隈麗志
HAIR & MAKE BY 沓掛倫雄
自分のなかでの今、旬なものとずっとルーツであったものが全部入ってる
──アルバムを通して聴いて欲しいという話のあとでなんなんですが(笑)、メンバーのおすすめ曲を教えてもらってもいいですか。例えば、最初におっしゃっていた“ルーツがみえる曲”とか“バンドの今のモードが反映されてる曲”というテーマでお願いします。
堀之内大介 「The End」はモロだね。
小出祐介 モノマネ(笑)。そういう意味では、今回はオマージュが多いよね。ちょっとしたフレーズとか、部分的だけど。
堀之内 「UNDER THE STAR LIGHT」なんて、各セクションで、考えてることが全部違ってて。自分のなかでの今、旬なものとずっとルーツであったものが全部入ってる。例えば、ブルーノ・マーズをちょうど聴いていたり、GLAYの「誘惑」とか赤い公園の「絶対的な関係」も入ってて。ど頭なんて、「LOVE2000」ですからね(笑)。
小出 プロレスも入ってるよね、見た目と生き方に。
堀之内 そうだね。最近、面白いことがあってさ。テンコジ(新日の天山と小島のタッグチーム)の……。
小出 それ、あとにしてもらっていい?
「スクランブル」では、「俺、天才だ」ってひとりでずっと騒いでて
関根史織(笑)「スクランブル」は作っているときにすごく盛り上がってましたね。演奏は難しいんですけど、やりたいっていう気持ちが勝っていて。曲の真ん中にドラムソロがあるんですけど、エフェクトに失敗しているんですよ。ぽわ〜んぽわ〜んっていってて。
小出 エフェクトをかけてたら、変な音が出ちゃったんですけど、「あ、これでいこう」って。狙いとは違ったけど。
関根 失敗ではあるけど、狙いでは作れない音だし、面白いから使うっていう。今回はそういう風に、バンドがわいわいと盛り上がって作った曲が多いと思います。
小出 「スクランブル」は大サビあけの展開が、「俺、天才だ」ってひとりでずっと騒いでて。
関根 確かに「天才だよ」って言いながら作ってたね。
小出 いや、ほんとにこのとき、俺、天才だったの。
湯浅将平(笑)僕は「そんなに好きじゃなかった」ですね。ロックンロールな感じだけど、そんなにゴリゴリでもないところが僕たちらしいというか。
小出 自分のなかにはあったノリなんですけど、バンドでは今までやろうとしてなかったんですよね。こういうビート感はBase Ball Bear的ではないなって、勝手に思っていて。でも、今回は“まぁ、いいか”と思ってやってみたら、意外とよかったっていう。結局、僕らは8ビートに対してのノリがもったりしてないんですよね。前のめりなノリだから、やっぱり本物にはならない。そういう日本人的なノリが変な感じになっていいなと思いましたね。
- Part.01 Base Ball Bear – 前作から3年間、考え続けてきたことが実を結んだ新作!
- Part.02 Base Ball Bear – 今作の制作で見えてきた、ベボベのスタンスとはいったい!?
- Part.03 Base Ball Bear – 歌ってないことを歌っている!? “間”の楽しみとは?
- Part.04 Base Ball Bear – オマージュあり、天才的な発想あり、など自信作が勢揃い!
- Part.05 Base Ball Bear – 16歳から29歳になっても変わらないバンドの楽しさ
リリース情報
2014.06.04 ON SALE
ALBUM『二十九歳』
EMI Records

【写真:初回限定盤CD+DVD】¥3,500+税
【通常盤CD】¥2,931+税