内田真礼に通う“ロックの血”

内田真礼に通う“ロックの血”

吐息まじりの大人っぽいセリフから特徴的なギター・リフがけたたましく鳴り響き、内田真礼の甘く小悪魔的なボーカルが炸裂するロック・ナンバー。今回は現在放送中のアニメ『悪魔のリドル』のOPテーマ「創傷イノセンス」を紹介しよう。

『中二病でも恋がしたい!』という代表作を得たことで、一気に若手女性声優のトップ集団に躍り出ていた内田真礼が、ついにソロ・デビューを果たしたのが本作。そもそも可愛らしい女の子の役が多く、キャラクター・ソングにおいてもその印象から離れない歌唱を見せてきた彼女ゆえに、デビュー作にしてここまでハードなロック・チューンに寄せてきたことには驚いた。ファンにとってはかっこよくてちょっぴりセクシーな内田真礼に、新鮮な気持ちで出会えることができたのではないか。

サウンドを作り上げたのはアニメ音楽界に多彩な名曲を残してきたR・O・N。彼の真骨頂であるロックとダンス・ミュージックを融合させたプログラミング・アレンジは今作でも健在で、攻撃的なギター・フレーズとヒステリックなシンセ音、内田真礼のウィスパー・ボイスが渾然一体となった間奏部分は圧巻。一瞬のブレイクからのキメ台詞“私の道は私が決める”には、背筋がゾッした。

ちなみに内田真礼のルーツ・ミュージックはロック。“女子感”あふれる彼女の口から、RCサクセションやAC/DCといった単語が飛び出てくるあたりギャップ萌え(笑)。さらに内田の母はOLDCODEXのファンだそうで(R・O・Nが2012年まで在籍)、「創傷イノセンス」は生まれるべくして生まれた楽曲だったのかもしれない。感心するほど堂に入った歌いっぷりで、血の通ったロック・ナンバーとしての仕上がりに減点はなく、彼女の底の深さを思い知らされた次第である。

早くも次の展開が気になる内田真礼のソロ・プロジェクト。またひとり、アニメ音楽界に将来性あふれる声優アーティストが誕生したことを、心より歓迎したい。

TEXT BY 西原史顕(リスアニ!)

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