清木場俊介 -結婚はただ愛してる、幸せ、だけではない。本当の愛の意味を歌った「幸せな日々を君と」

清木場俊介 - 結婚はただ愛してる、幸せ、だけではない。本当の愛の意味を歌った「幸せな日々を君と」

清木場俊介

優しさに溢れながらも、凜とした“覚悟”を感じさせる唄声。結婚する友人に向けて書いたという今作は、武部聡志がアレンジを手がけた。10周年という記念すべき1年を迎え、彼が今踏み出す一歩とは。夏のシングル、秋のアルバムへと弾みをつける。

INTERVIEW & TEXT BY藤井徹貫


ステージに出て唄い始めた瞬間、モヤモヤが晴れました

──3月に発売されたベスト・アルバム『唄い屋・BEST Vol.1』がオリコンのウィークリー・チャート5位を記録。しっかりと結果を残しましたね。

「ベスト・アルバムは予想以上の反響でした。気になる曲だけダウンロードして聴いてもらうのももちろんうれしいけど、アルバムを手にしてくれた人たちが多かったってことが素直にうれしかったです。僕の10年目の作品として捉えてもらえたってことだから」

──そのベスト・アルバムに続き、10周年記念のフリー・ライブも各会場の動員記録を軒並み更新するほどの大成功だったそうですが、どのように受け止めていますか。

「フリー・ライブは自分の中では大きなチャレンジでした。というのは、ソロでの10年間、ライブを何より大切にしてきたからです。音響的にも、一瞬の間にしても、バンドのグルーヴにしても。それをモールにあるようなフリーのイベント・スペースでやるのは正しい選択なのか……と、実はモヤモヤしたものがありました。“誰?”みたいなアウェイ感も若干あったりして(笑)。でも、やってよかった。初日、ステージに出て唄い始めた瞬間、モヤモヤが晴れました。本当にうれしそうな顔で聴いてくれる人達が目の前にいたから」

──こだわる必要のないものを発見した、ということですか。

「逆です。ベスト・アルバムやフリー・ライブを通して、自分が本当にこだわるべき点を見つけられました。ここだけは絶対譲らないってところを」

──さて、ニュー・シングルですが……。「幸せな日々を君と」は、アマチュア時代からの先輩後輩の仲であり、ソロ活動を始めてからは楽曲提供者でオリジナル曲の共作者でもある、川根来音さんのために作った曲だそうですね。

「来音から『結婚することになりました』と連絡をもらってから作りました。たぶん(笑)」

──たぶん?

「実は、来音と奥さんとの出会いは僕のラジオ番組なんですよ。来音の彼女募集コーナーがきっかけで、そこから真剣交際が始まって……。なので、ふたりの経過をいろいろ知っているから、どのタイミングで作ったか、正直わからなくなっているところがあります。ただ、結婚式で唄ってくれと、挨拶もお願いしますと、頼まれたのは覚えているので、それで作ったはずです。でも式当日に熱が出てしまって、唄えなくなって。挨拶は苦手だから元々うちの事務所の副社長に任せてたから、結果的に挨拶も唄もやってません(笑)」

結婚していくふたりはただ愛してる、ただ幸せ、それだけで終始するものじゃない

──シングルとしてリリースするにあたり、変更や修正した点はありましたか。

「いえ、結婚式で唄うために作ったまま、メロディも歌詞もそのままです。ただ、ラストの1行を足しただけ。〈未来へと歩いてゆく〉を」

──満開の桜の下に立つと、安らぎが香ってきたり、夕日の中を歩くと、郷愁が寄り添ってきたりするように、幸せな温もりがそっと伝わってくる曲ですね。

「熱唱型のバラードではないから、刺さるというより包まれるって印象なのかもしれないですね。サビもいきなり世界が広がるような展開にしていないし。だからBGMとして流しても気持ちいい曲になっていると思います。でも結婚していくふたりはただ愛してる、ただ幸せ、それだけで終始するものじゃないって気持ちがあるから、そこはサビで描きたいと思いました。結婚を否定的に捉えているわけじゃないんだけど、愛の意味を、しっかり受け止めて未来へと歩いてほしいから」

──まさに包み込むボーカルでした。

「それも狙いというより、アレンジとの相性でそうなった気がします。演奏するメンバーやアレンジが変わると、唄も変わるのは自然なことですしね」

ATSUSHIとのコラボも含め、ソロ10周年の今、一つひとつが次に繋がっている

──ベスト・アルバムからニュー・シングルへ、いい形に繋がったわけですね。

「本当に。10年間、自分がいいと思える曲を作って唄ってきたから、あのベストに繋がったわけだし。去年の3月にアコースティック・ライブをやったことがベストのアコースティックなアレンジにつながっているし。そこで武部さんとも出会えて、このシングルに繋がったし。ATSUSHIとのコラボも含め、ソロ10周年の今、一つひとつが次に繋がっている実感があります」

──そうなると、現在レコーディング中という夏のニュー・シングル、秋のニュー・アルバムにもますます期待大ですね。

「唄や作品はつねに僕自身の影みたいなものだと思っていますから。明日という光に向かったとき、僕の後ろにできる影。だから、僕より前には行かない。いろいろな経験をしても、それを僕が受け止めて、飲み込んで、消化してから唄になるわけで。飲み込む前から唄にはできません。事実、その瞬間の思いをその瞬間に書いた唄は少ないです。だから、この10周年に経験していることや今の流れがどういう形で唄になるかは、まだちょっと想像できませんけど……。それは僕自身も楽しみにしています。ただし、今まで貫いてきた、いい唄を作ろう、唄おうって根本はブレません」

リリース情報

2014.05.21 ON SALE
SINGLE「幸せな日々を君と」
ビクターエンタテインメント
20140423-OY-1533

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