「アナ雪」サントラ超大ヒットの裏側には、とある仕掛けが…?

たった40秒のうちに感動の波がハンパなく押し寄せる!?

♪トン トト トントン〜

もはやこれだけで“ハッ!”となったあなたは、かなりの「アナ雪マニア」とみた! さらに胸が“キュン”となっちゃっていたら、もうそれは重症めな「アナ雪中毒」に陥っていることでしょう。かくいう私もですけれども……。

というのはこれ、映画「アナと雪の女王」のワンシーンで、サントラ版にも収録されている「雪だるまつくろう」という楽曲の導入部分。

無邪気な妹のアナが、部屋に閉じこもってしまった大好きな姉のエルサ(あらすじなどは是非こちらで!)と遊びたくて、鍵穴に唇を突っ込んでまで誘いかけちゃうなんともチャーミングなひとコマ。最後に「あっち行って」と言われてしまって、“わかったよぉー”という言う悲しい声に、もう胸が締め付けられて……と、たった40秒足らずの1コーラスで、どれだけ心を揺さぶられることか! 

画とリンクしているからなおのこと、歌声にもちゃんと表情があって、本当にもう感情が大きく揺さぶられる。

といったように、「アナと雪の女王」の映画大ヒットには、こういった秀逸な楽曲たちの大活躍がある。

お姉さんたちの行くところ行くところで出会う「レット・イット・ゴー」?

この「雪だるまつくろう」は、映画を観た小さな子供たちの間で「もう一回聴きたい!」と“激しいリピート熱”を増長させている曲だが、映画を観ていない人すら“誰もが知る存在”となった「レット・イット・ゴー」は果たして? 

今回、サントラ盤のプランニングを手がけているエイベックス・エンタテインメント株式会社のディレクター丸山文徳さんに話を聞いた。

「楽曲の素晴らしさがあったので、“朝から晩まで「レット・イット・ゴー」”という感じで、一日の生活サイクルの中で、楽曲に触れ合う機会をたくさん増やしたいと思っていました。今回、映画のターゲット層が“女性”ということだったので、例えば、朝会社行く前にテレビの情報番組で、会社のラジオで、昼のコンビニで、カフェの有線で、夜は街のビジョンで……というように、OLさんたちがどうやって過ごすかな? というのを考え、その場所・場所で出会う回数を増やして、少しでも気にしてもらえたらいいなと思っていました」

なるほど、いわゆる擦り込み作戦。この楽曲の素晴らしさがあれば、“ちゃんと聴いてみたい”という衝動を掻き立てられるし、それは絶大な効果だったに違いない。しかもその「レット・イット・ゴー」には3つの秘密がある。

音楽的要素からみる「アナ雪」旋風3つのきっかけ

「オリジナルのイディナ・メンゼルの「レット・イット・ゴー」がアカデミー賞を獲ったことで、日本でも映画公開前から走ることができたんです。そして、公開後すぐに「レット・イット・ゴー〜ありのままで〜」の松(たか子)さんの歌唱力がすごい! と大きな話題になり、しばらく経った今も、歌って聴かせられるMay J.がテレビなどにたくさん出てレット・イット・ゴー~ありのままで~(エンドソング)」を歌唱することで、またひとつ山を作ることができた。3つの大きなタイミングがやってきたことで、継続的なヒットに繋がっているんだと思います」

もうひとつ音楽的にみて、選ぶ幅があることで多くの人たちに受け入れられていると丸山さんは言う。

「洋楽的なものを好む人は英語バージョン、ストレートに聴きたい人は松さんバージョン、抑揚を求める人はMay J.など「レット・イット・ゴー」だけでも3タイプ選べますし、子供に人気の「雪だるまつくろう」、男性も楽しめるピエール瀧さんが歌う「あこがれの夏」、お姉さん層に刺さる「生まれてはじめて」など、それぞれの世代や層に合った楽曲を選べるということも、音楽が愛されている要素、サントラ盤が売れている要素なのかもしれません」

切ないマーケット事情をも変えてしまう“アナ雪旋風”のすごさ!

実は先に出てきた「雪だるまつくろう」も、無邪気な幼女、活発な少女、切なさを醸し出す女性と3つの時代のアナがその年齢に合った歌声で情感たっぷりに歌い上げる。それだけですら、聴く人の年齢によって刺さる部分が違うはず。

これほどのクオリティの楽曲が揃い、選べる幅が広いとなると、多くの人々に支持されることがよくわかる。続けて丸山さんは、

「パッケージを求められているということが、改めてうれしく思いました。映画を観た後に、“また聴きたい”とか“記念に”と映画館やショップでCDを買ってくれる人が多いんだと思うんですが、5月3日に発売された英語版と日本語版が一緒になった、デラックス盤も予想以上に売り上げが伸びているんです」

CDが売れないと言われるこの世の中をも変えてしまう「アナ雪」旋風。まだ観ていない人も遅くない! G.W.も終わって少し落ち着いた映画館へ足を運ぶのは、今がチャンス!?

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