草食系男子必読! 10代、20代だからこそ知ってほしい、“さだまさし”という男

40代以上の人で知らない人はいないであろう希代のシンガー・ソングライター、さだまさし。デビューから41年目を迎えた今なお、ライブの年間動員数は20万人以上の根強い人気を誇っている。

ともすると、若い世代からは「さだまさし? 知らない!!」という声があるかもしれない。だが、シンガー・ソングライターのかたわら小説の執筆活動を行い、小説『アントキノイノチ』は映画化。若い世代を含む幅広い層に支持されてヒットを記録している。10代や20代も気付かぬうちにさだの作品に触れているのだ。

さだの代表曲のひとつであり、日本人の多くがその歌詞を知っていると言っても過言ではない名曲「関白宣言」は、婚前の男性が“めしは上手に作れ、いつもきれいでいろ”などを恋人に向けて堅物な男像を宣言する楽曲。しかし、リリースされた1979年(昭和54年)当時は、アメリカから日本に“ウーマン・リブ”や“フェミニズム”の流れが到来し、これまでの男性主体だった考えに変革が求められる時代だった。時代の流れに逆らった同曲は、女性評論家などから「女性蔑視」だという声があがり批判の的になったが、実際にそうだったのだろうか。同曲は、“お前を嫁にもらう前に 言っておきたい事がある”という歌詞で始まることで有名だが、最後の一節まで語られることは少ない。

“お前のお陰で いい人生だったと 俺が言うから必ず言うから 忘れてくれるな 俺の愛する女は 生涯お前ただひとり”

頑固な冒頭の歌詞は、すべてひとりの女性への愛を貫く覚悟。むしろ女性の存在を大切なものとしている。ここから、メガネでおだやかな草食的容貌のさだが、男としての生き方に真剣に向き合っていることを感じてほしい。

また彼自身、「“丸くなったね”と言われてうれしい男はひとりもいないだろう。“小さくなったね”と言われるのと同じだからだ」とも語っており、いつまでも野心を持って成長し続けたいという男らしい内面も見てとれる。

さらに一方で、コンサートでの軽妙なトークもさだの魅力のひとつ。身近な話題を元にした抱腹絶倒の話から30分にわたる壮大な感動話を展開するなど、歌手だけでなくストーリー・テラーとしての才能を持ち合わせている。しかも、そのトーク集が詰まったCDは、楽曲集に引けを取らぬ人気ぶり。男女問わず愛される彼のトークから学べることは非常に多いはずだ。

デビュー以来、多くのファンを魅了し続けるさだまさし。草食的な風貌ながら肉食の香りをどことなく漂わせる愛溢れる歌詞や、人を惹き付ける独特の話法は、「草食系」と言われることの多い若い世代の男子にこそ、今を生き抜くヒントになるのではないだろうか。
さだまさしを「おじさん&おばさんのもの」と決めつけてはもったいない。

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