秦 基博 -“間違いなんてないんだ”とポジティブにさせてくれるメッセージ!

秦 基博 - “間違いなんてないんだ”とポジティブにさせてくれるメッセージ!

秦 基博

今夏公開の3DCG映画『STAND BY ME ドラえもん』の主題歌を担当する秦 基博が、ニュー・シングル「ダイアローグ・モノローグ」をリリース! アコースティックと打ち込みを融合させ生まれた今作から新たな秦 基博の世界を体感できる!

INTERVIEW & TEXT BY 竹内美保


デジタルなものではない、少し暖かみのあるサウンドを目指した

──今作「ダイアローグ・モノローグ」はドラムが打ち込みで、シンプルながらかなり面白いサウンドになっていますね。

秦 基博 この楽曲を作ったのは、去年の11月くらいなんですけれど、『Signed POP』の流れにひと区切りをつけて、次のアルバムに向けた楽曲を生み出していく中で出てきた1曲です。アコースティックなものと打ち込みの融合に以前から興味があったので、4つ打ちとエレキとアコギの8ビートの刻みの融合をイメージしながらもいわゆるデジタルなものではない、少し暖かみのあるサウンドを目指して制作しました。

──ハットの入れ方や音の質感もフックが効いているように感じます。

 ドラムの表情は生より少ないので、オープンのハイハットがどこで出てくるかとかフィルのパターンとか、いろいろ試しながらやっていました。で、そのぶん生の楽器でどこまで作れるか、ダイナミクスを作れるかを気にしながらレコーディングを進めました。

──イントロの頭で美久月(千晴)さんが奏でるベースの音色、あの艶っぽさはその象徴にも感じられるのですが。

 曲の導入部はどうしようか、というのをプリプロの段階でいろいろ考えていたときに、ベースが歌うときの切なさがパッと浮かんで。で、美久月さんと細かいニュアンスまで話し合って、ああいうプレイになりました。サウンドに関しては、間奏のキックのパターンとか2番Aメロでのアコギのアルペジオとオルガンの絡み合い、それから2番Bメロのエレキの刻み……特に有機的なものと無機質なものの絡みは大事にしていましたね。詞が自問自答を繰り返しているので、それとの相性も考えてある種のクールさみたいなものは意識しました。

自分が“特別じゃない。なにものでもない”ということを知ることこそがすごく重要

──その自問自答は、聴き手の私の心にもゆっくりと刺さってきました。

 自分に言い聞かせるように進んでいく歌なんですけれど、“思うように 思うようには 生きられないこの世界で”という言葉が最初に曲を書いたときからもうサビの頭にハマッていたので、その表現をどう歌っていくかというところから歌詞は書いていきました。“思うように生きられない”というのはネガティブな言葉ではあるんだけれど、ストーリーには希望が持てるようにと考えていました。うまくいかない現実に対して自暴自棄になったり、そこで諦めることは決して先に繋がってはいかない。今できることを見つけて一つひとつやっていく、それが自分の未来を決めていく……だから一歩先へ踏み出すことができるんだ。ということに、主人公は過去の自分自身との対話の中で気づくんです。未来というものは劇的に変化しているように見えるときがあったとしても、本当は静かに瞬間瞬間変わっていっている“今”の連続の中で、いろんな影響を受けながら紡がれている。それをこの楽曲をとおして伝えられたらいいな。と思って。

──“なにものでもない自分”という言葉もありますが、私もこのことに自分自身が気づいたときに重い衝撃を受けたことがあります。

 僕も音楽を始めた18〜19歳の頃は、“自分は特別なんじゃないか“とか自分の存在価値を過信したりもしたんですけど、結局それじゃあなんの証明にもならなくて。でも、自分が“特別じゃない。なにものでもない”ということを知ることこそがすごく重要というか、そこから始まっているところが大きいと思うんです。で、そういう中で失敗したり悩んだりすることもいっぱいありますけれど、それが本当に失敗だったかなんていうことは判らない。だから“間違いなんてないんだ”ということを過去の自分にも今の自分にも言いたいし、それを信じたいと思います。世界、社会……そういうコミュニティの中で自分たちは生きている。そこでそれをどう受けとめてどう切り開いていくかは自分次第、だと思うので。

みんなでひとつの部屋で“せーの!”で演奏している感じが出るといい

──カップリングからは「五月の天の河」。こちらはアコギのソロが入っていて。

 そうですね。珍しい(笑)。“GREEN MIND”が迫ってきているので、ライブへの招待状みたいな感覚を意識して作った曲です。レコーディングも、今年の“GREEN MIND”のツアー・メンバーで行いました。みんなでひとつの部屋で“せーの!”で演奏している感じが出るといいな、“GREEN MIND”のアコースティック・セットでやるライブのような雰囲気が出せるといいな、と思いながら製作しました。

──今お話に出た“GREEN MIND”、今回はどのようなステージになりそうですか? 

 “GREEN MIND”を初めてやったときから6年経って、1周したような気がしているんです。だから原点回帰ではないですけれど、そういう気持ちで臨みたいと思っています。今回はホール・ツアーなので、来てくださる方にはリラックスしてのんびり楽しんでいただけるようなステージにしたいですね。

リリース情報

2014.04.23 ON SALE
SINGLE「ダイアローグ・モノローグ
AUGUSTA RECORDS/アリオラジャパン

J-1404219-FY-1907

【写真:初回生産限定盤 CD+DVD】¥2,300+税
【通常盤CD】¥926+税

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