新山詩織 -自分の名前をタイトルにした1stアルバム。今作へ込めた10代のゆれる思いとは!?

新山詩織 - 自分の名前をタイトルにした1stアルバム。今作へ込めた10代のゆれる思いとは!?

新山詩織

メジャー・デビューから1年。シングル4作を経て、ついに1stアルバム『しおり』をリリース。シンガー・ソングライターとして、ひとりの女性として、この1年でさまざまな経験を経ての成長が感じられる1枚に仕上がった。

INTERVIEW & TEXT BY 宇野維正


今までの自分と、今の自分を全部詰め込んだ作品

──昨年のデビューから約一年。遂に1stアルバムをリリースするわけですけど、このアルバムは新山さんにとってどのような意味を持つ作品になりましたか?

新山詩織 このアルバムを出すことで、自分の人生も新しいスタートを切れるかなって。ちょうど高校を卒業するタイミングで、今までの自分と、今の自分を全部詰め込んだ作品を聴いてもらえるというのは、すごくうれしいことだなって思います。

──タイトルはズバリ、『しおり』です。

新山 (笑)。アルバム全体に特定のテーマというのはないんですけど、1曲1曲にその曲を書いたときの新山詩織が入っているから、1stアルバムのタイトルは自分の名前がいいなってずっと思っていて。漢字でもあててみたんですけど、なんか違うなって。それで平仮名にしてみたらしっくりきました(笑)。

──冒頭の「Looking to the sky」で“このまま遠くに 行けたらもう それだけでいい”と歌っていた、今自分のいる場所から逃げ出したかった女の子が、「今 ここにいる」と現在の自分を肯定できるようになるまで。そんなストーリーを、自分はこのアルバムに感じました。

新山 1曲目はどうしても「Looking to the sky」で始めたかったんです。当時は電車に乗っているときだけが自由を感じる時間で、いつも窓際に立って外を見ていて。大体見えるのは建物ばかりなんですけど、たまに建物の間からパッって空が見えることがあって。あの空の向こうに行きたいなって、そういう気持ちを込めて書いた曲だったんです。

──アルバムの流れで聴くと、最新シングルの「今 ここにいる」がシングルで聴いたとき以上に効いてますよね。

新山 デビュー・シングルの「ゆれるユレル」が2曲目で、その次の曲がいきなり「今 ここにいる」なんですけど、この2曲の中で起こっている変化が、このアルバムをすごく表しているんじゃないかなって思うんです。

恋愛で積極的にいけない子は、片想いをしたらきっとこんな気持ちになるんだろうな

──それと、今回のアルバムには、新山さんとしてはとても珍しいラブソングが入っていて。この「午後3時」って曲、メチャクチャいい曲ですよね。

新山 本当にささやかなラブソングなんですけどね(笑)。自分みたいな、あまり恋愛で積極的にいけない子は、片想いをしたらきっとこんな気持ちになるんだろうなってことを想像しながら書いた曲です。放課後に紅茶を飲みながら、好きな人のことを考えているっていう。ちょうど午後3時に紅茶を飲んでいるときにこの曲が浮かんだんです。

──アコースティックなサウンドも、とても新鮮です。

新山 「午後3時」で鳴ってるのは、私の弾いてるアコギと、プロデューサーの笹路(正徳)さんの弾いてるアコギの2本だけで。歌もギターを弾きながら歌ったのをほとんど一発録りで。アルバムの中で、こういうアコースティックな曲をやってみたかったんです。

──一方、デビュー前にメールマガジン会員にのみCDがプレゼントされた「だからさ」は、そのときはアコースティック・バージョンでしたが、このアルバムでは改めてバンド・サウンドでレコーディングし直されてますね。

新山 「だからさ」は高校に入学する前、自分が初めて作った曲なんですけど、そのときから頭の中で鳴っていたのはこのアレンジだったんです。それが今回ようやく実現できて、本当にうれしかったです。

最近はちゃんとリスナーに届けるという意識も出てきた

──デビューしてからの1年を振り返って、今思うのはどういうことですか?

新山 結局自分は、何をしていても、根本的なところは何ひとつ変わってないなってことで。もちろん歌の世界はだんだん成長してきたと思うんですけど、根っこのところでは何も変わってないと思うんです。

──それは、自分にとって良いこと? 悪いこと?

新山 悪いことではないと思ってます。ただ、最初の頃はただ自分の感情を剥き出しにして歌ってきたけど、最近はちゃんとリスナーに届けるという意識も出てきて。変わってきた部分があるとしたら、そういうところですね。

──変わらない部分というのは?

新山 それは、言葉にするのは難しいんですけど……。芯の部分っていうか……。歌詞を書くときでも、自分の言葉っぽくないことを書いてしまったときは、何度も何度も自分の言葉だと思えるまで書き直したりして。そういうところですね、きっと。

──器用か不器用かで言ったら、不器用な人ですよね、新山さんって。

新山 はい。

──いろんな局面で、もっとうまく立ち回れたらいいのにと思いながら、それができるようになったら、それはもう自分じゃないみたいな。

新山 そのとおりです(笑)。一つ一つのことを、考えすぎちゃうんですよね。でも、それが自分だし、それでいいんだって思えるようになってきたんです。

──自分自身は変わらないけど、そういう変わらない自分を肯定できるようになったという意味では、変わったのかもしれませんね。

新山 あぁ、そうですね。デビュー曲の「ゆれるユレル」の中では、“変わりたいよ 変われない”って書きましたけど、全部が変わる必要はなかったっていうことが、この1年でよくわかったような気がします。

リリース情報

2014.03.26 ON SALE
ALBUM『しおり
ビーイング 

J-140317-FY-1602

【初回限定盤 CD+DVD】¥3,200+税
【卒業コラボ盤 CD+小説ブックレット】¥3,200+税
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