オークションで50万円!ディス曲を発表!ヒップホップ界の“仁義なきスニーカー戦争”

ヒップホップの本場、アメリカ。若きラッパーが明日のブレイクを夢見て、その技量を磨き、しのぎを削っている。だが、すでに名声を得たスターラッパーたちは、音源のセールス以外の「場外乱闘」で盛り上がっているという……。

それがなんと「スニーカーの売り上げ」。人気ラッパーたちは有名スニーカーメーカーとタッグを組んでコラボスニーカーを次々リリースしており、“仁義なきスニーカー戦争”が勃発しているという。

 

即完売のコラボスニーカー! カニエ・ウェストはアディダス、ドレイクはナイキ

まずは2020年のアメリカ大統領選への出馬宣言も話題のヒップホップ界のファッションフリーク、カニエ・ウェストのスニーカー。 カニエは、アディダスとコラボし、「YEEZY BOOST」というシリーズを展開している。現在発売中のモデル「YEEZY BOOST 350」の定価は250ドル(約2万9000円)だ。

#YEEZYBOOST 350 by Kanye West. Back in black, August 22nd, at select retailers and adidas.com/kanye

adidasさん(@adidas)が投稿した写真 –

    次は、2015年にリリースした新作ミックステープ『If You’re Reading This It’s Too Late』が大ヒットし、波に乗っている人気ラッパー、ドレイク。彼のコラボ相手はナイキ。しかもジョーダンモデルとブランド契約を交わしている。話題のコラボモデル「AIR JORDAN 10OVO」の定価は200ドル(約2万3500円)。  

@welcomeovostore October’s Very Ownさん(@welcomeovo)が投稿した写真 –

どちらのスニーカーも発売直後に即完売し、オークションサイトeBayでは一時4250ドル(約50万円)を超えるほどのプレミアム商品となっている。

 

スニーカーをめぐって、元旦に痛烈な「ディス曲」を発表

そしてついに2016年の元旦に事件が勃発! カニエ・ウェストが音源共有サービス、サウンドクラウド上に突如「FACTS (EXPLICIT)」と題したドレイクとナイキへのディス曲をアップしたのだ。

実はカニエはアディダスと契約する前に、ナイキとのコラボでYEEZYシリーズをリリースしていた経緯があり、この曲ではかつてのコラボ相手と後輩ラッパーへの大胆な批判を展開した。

「FACTS (EXPLICIT)」はドレイクの楽曲「Jumpman」のオマージュ。原曲の “Jumpman,Jumpman,Jumpman……” という繰り返しが、カニエのニックネームであり、スニーカー名でもある「Yeezy,Yeezy,Yeezy……」に変えられている。

そして肝心のリリックは、どれも強烈! “ナイキは、社員を奴隷のように扱う(Nike Nike treat employees just like slaves)”“YeezyはJumpmanを飛び越したぜ(Yeezy just jumped over Jumpman)”“俺は数年間もトレンドセッターだけど、お前らの話題が続くのは2〜3日だろ(I’ve been trending years, y’all a couple days)”

このようにドレイクやナイキへの容赦のない批判が満載の楽曲「FACTS (EXPLICIT)」の発表は、世界の音楽業界やファッション業界にとって、2016年最初のビッグニュースとなった。

この騒動は、カニエの単なる不満から引き起こされたわけではない。実は2015年の12月30日に「YEEZY BOOST 350」の新色がリリースされており、カニエにとってこのディス曲の発表も、新商品のプロモーションの一環。

カニエの妻であるキム・カーダシアンは自身のインスタグラムに、カニエがオバマ大統領に「YEEZY BOOST 350」の新色を手渡す写真をアップするなど宣伝に余念がない。

FACTS

Kim Kardashian Westさん(@kimkardashian)が投稿した写真 –

   

犯罪の横行する地元の平和を願うメッセージ入りのコラボスニーカー

カニエからドレイクとナイキへの宣戦布告で盛り上がるなか、アルバム『To Pimp A Butterfly』で2015年の音楽業界を席巻したラッパーのケンドリック・ラマーも新作スニーカーをリリース。

ケンドリック・ラマーのコラボ相手はリーボック。コラボ第2弾となる新作「the Ventilator」は、ヒールにはケンドリックの地元コンプトンを拠点とする2大ギャング「クリップス」と「ブラッズ」のチームカラーである“BLUE”と“RED”の文字。

そしてシュータンの裏側には“NEUTRAL(中立)”の文字が入った、メッセージ性の強いコラボスニーカーだ。

 

尋常ではないほど盛り上がりを見せるアメリカのコラボスニーカー事情。音源のリリース以上の騒ぎに発展している、この戦いから今後も目が離せない。

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