家入レオの第二章、本心で掴み取った未来を歌う最新作

家入レオ

家入レオが、元Superflyの多保孝一をプロデューサーに迎え、シングル「Hello To The World」を完成させた。未来が怖かったと語る過去を経て、あらたな音楽に出会えた喜びが、歌詞やサウンドから溢れ出る。彼女の前向きな覚悟が表れた今作について聞いた。

INTERVIEW & TEXT BY 恒川めぐみ


最初はリリースする予定ではなかった

──新曲「Hello To The World」。聴いた瞬間に新しいレオさんだ! と思いました。

家入レオ 今回の曲が完成した瞬間、自分でも驚きがありました(笑)。昨年は、本当にいろいろなことを考える時期だったんです。二十歳になって3枚目のオリジナルアルバム『20』をリリースしたことで、人生の分岐点みたいなのが一気に来たというか。

2~3年後の自分の姿というものが想像できなくなってしまった時期を経て、これからは新しい風を取り入れて、しかも自分から発信していかなければ何も進まないと強く感じたんです。リリースする・しないに関わらず、いろいろなプロデューサーの方にお会いして、どんどん挑戦を重ねていこうと思いました。

──そこで出会ったのが元Superflyの多保孝一さん。

家入 たくさんお会いしたプロデューサーの方の中でも多保さんは、ザ・ビートルズや人の温度が感じられるルーツミュージックという音楽の趣向で共通点があり、純粋に“かっこいい”と思えるものが同じだったりと……フィーリングが合ったことで、ぜひご一緒させていただきたいと思ったんです。なので、「Hello To The World」が完成したときは感激しました。

流行に左右されず、永く残る音楽をやっていきたい、という信念は多保さんと同じだなと感じました。当初はリリースする予定ではなかったんですけど、こんなに勢いと明るさをもった曲なら、絶対にシングルにするべきだ! と、初めて自分からスタッフの皆さんに申し出ました。

自分の本心と向き合うことができた

──ハリのある声、生楽器にこだわったブライトで疾走感のあるサウンドは、たしかに今までのレオさんの音楽とは一線を画すテイストですよね。

家入 ここからが家入レオのあらたな一歩だと思っています。音楽的にも、そこに向き合う姿勢としても。

──初めてスタッフの方に「シングルにしたい」と意見するとなると、ご自身の中で抵抗もあったのではないですか?

家入 これまではたしかにありました。正直10代の頃は未来がすごく恐くて、苦しんだもの勝ち精神で毎日が進んでいたようなところがあって(笑)。だから、「Hello To The World」のような明るい楽曲を作るまでに至っていなかったんです。

でも、それでは“今”を楽しめなくなっている自分に気づいてしまって。二十歳になった昨年に「これじゃいけない。もっと純粋に音楽を楽しみたい!」という自分の本心と向き合うことができたんです。なので、デビュー5年目になる今年は、今できること、やりたいことを自分からどんどん実現させていこうと思っていて。2015年はその種まきをしていた感じでした。

──その前向きさはこの曲のメロディや歌詞からしっかり伝わってきます。サビの“掴んだ愛を 歌にかえて”というフレーズからも。

家入 そうなんです! この詞が出てきたときはすごくうれしくて。前は“愛なんていつも残酷で”(「Bless You」より)って歌っていたのに、今は掴むものをちゃんと自覚できて、それを歌に変えていける。そこは自分でもすごく成長したと思います。

温かい涙が流せたらいいな

──「オバケのなみだ」も愛に溢れた一曲ですね。

家入 そうですね。最初に「NHKみんなのうた2016年2-3月」の新曲を制作するお話をいただいて西尾(芳彦)プロデューサーと一緒に書き下ろした曲なのですが、私も成人を迎えて大人の立場になり、小さい子に向けて何かメッセージを残せたらいいなぁと思って。小さい頃にしか見えなかった景色、聞き取れない声、それから触れられないものがあると思うんですけど、そんな純粋な気持ちをもったまま大人になっていってね、という願いを込めました。

──今はいい年齢なのかもしれないですね。少女の頃の気持ちと、大人の感覚と……。

家入 そう。その両方の感覚を持ち合わせていられている気がします。

──序盤は子供の目線に立って歌っているのが、最後には“大人になったときの君”へのメッセージがあるような気がして。最後のサビには感動しました。

家入 この流れは自分でもすごくこだわりました。曲の最後の最後で温かい涙が流せたらいいなと思ったときに“涙が溢れて どうしようかな”ってフレーズがあると、なんかキュンときますよね。それに「NHKみんなのうた」は夕方の放送ですが、その時間ってお母さんの疲れがピークになる時間じゃないですか。そのときにふとテレビをつけて、子供と一緒に観ているときに優しい気持ちになってもらえたらなぁって。

──曲調はまったく違えど、進化したい、愛すべき歌をうたいたい、もっともっと! という意気込みと、表現へのこだわりがひしひしと伝わってくるシングルですね。

家入 ありがとうございます。二十歳になってから同世代の方のライブを拝見する機会がすごく増えて、「この人の声のこういうところが素敵だな。こんな表現力がすごいな」と思っていたら、その人の声を通して不思議と自分のストロングポイントもわかってきたんですよ。

その時にやっぱり私は歌で、声で勝負したいなと改めて感じました。ひたすら歌うことが好き、という原点に帰って純粋に声で聴かせる。そんなシンガーを今年は目指したいと思っています。

★家入レオが急接近!
カメラに「Sign」動画を明日(2016.02.17.17:00)公開予定!


ライブ情報

家入レオ 5th ワンマンTour 2016
詳細はこちら


プロフィール

イエイリレオ/福岡出身。13歳で音楽塾の門を叩き、青春期ならではの叫び・葛藤が爆発する「サブリナ」を15歳で完成させる。それと同時に音楽の道で生きていくことを決意、翌2011年単身上京。2012年2月にシングル「サブリナ」でメジャーデビューを果たした。

オフィシャルサイト


リリース情報

2016.02.27 ON SALE
SINGLE「Hello To The World」
Colourful Records



この記事が気に入ったら
いいね!しよう

M-ON! MUSICの最新情報をお届けします。

この記事に関するキーワード

この記事を書いた人