特例中の特例!ハロプロ史上初だった鞘師里保の卒業式

2015年12月31日。モーニング娘。のエース、卒業

その人の人柄は、去り際や散り際に表れると言われます。アイドルグループの場合、卒業のときがまさにそれ。

本番中に足を痛めるというまさかのハプニングに見舞われながら、結果的に後輩たちの頼もしさを引き出した道重さゆみの卒コンもドラマチックでしたが、それとはまったく別の形で迎えた昨年末の鞘師里保の卒業も、特別なものでした。

そもそも、自分たちのグループの単独ライブではなく、ハロプロ全員が出演するカウントダウンコンサート(『Hello! Project COUNTDOWN PARTY 2015 〜GOOD BYE & HELLO!〜』)内で卒業式を迎えたのが、まず異例。

これに関しては、2011年1月2日に中野サンプラザでスタートしたモーニング娘。の活動を、ちょうど丸5年になるタイミングの12月31日で終えたかったという本人の意向があったとか。

卒業の発表当初は、「武道館クラスの会場でガッツリ卒コンをやってほしい」という声も多く、運営側も当然そのつもりだったと思いますが、それを通してしまえるのが、鞘師里保という存在。彼女には、それくらいの功績があるのです。

 

その存在は、小6のデビュー時から一目を置かれていた

加入時(小6)から「モーニング娘。のリーダーになる」と公言し、並々ならぬ熱意を見せていた彼女。アイドルの虎の穴と言われる広島アクターズスクールで磨き上げたダンススキルを活かし、加入わずか4ヵ月後のツアーでは、新人でありながら、当時のツートップ高橋・新垣と肩を並べて圧巻のパフォーマンスを披露。会場中を熱くたぎらせ、新時代の到来を予感させました。

現在のEDM路線も鞘師のダンスありきで導入され、それがフォーメーションダンスにつながり、再ブレイクのきっかけとなった経緯があります。

ダンスと共に歌唱力もメキメキと上がり、グループのエースに収まった後も、ストイックかつ謙虚に上を目指し続ける姿は、同期や後輩の目標となったのはもちろん、倍以上のキャリアを持つ先輩までが、一目置く存在に。

℃-uteのエース鈴木愛理も「後輩とか関係なく、鞘師ちゃんのステージは勉強と思って見ている」と、インタビューで発言していました。

 

大晦日のカウントダウンコンサートで用意されいた数々のセレモニー

そんな鞘師の、カウコンでのラストステージ。当初はどうなるかと思われていましたが、ふたを開ければ、卒業に寄せたスペシャルなセットリストあり、メンバーカラーの真っ赤なドレスへの衣装チェンジあり、矢島(ハロプロリーダー)、譜久村(モー娘。’15リーダー)、鞘師による手紙の朗読ありと、多少コンパクト化されていたものの、しっかりとセレモニーが用意されていました。

そしてラストは、鞘師がモーニング娘。をめざすきっかけとなった思い出の曲「Go Girl 恋のヴィクトリー」を、鞘師センターでハロプロのオールキャストとともに歌い上げ、華々しくフィニッシュ。

終わってみると、ハロー全体を伴い、全員に送られるという新しい形の大々的な卒業式となっており、ハローにおける彼女の存在の大きさをうかがわせました。

 

様々な特例を作り、こういうのもアリなんだと風穴を開けて、モーニング娘。を去っていった鞘師。その置き土産を良い方向に活かせば、今後のハロープロジェクトは、ますます面白くなっていくんじゃないでしょうか。

TEXT BY 諏訪圭伊子

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