ジョン・レノンの名クリスマスソングにおける、よくある3つの誤解

数あるクリスマスソングのなかでも、屈指の名曲であるジョン・レノンの「Happy Christmas(War Is Over)」(邦題:ハッピー・クリスマス(戦争は終った))。この曲を妻オノ・ヨーコとザ・フレーミング・リップスがカバーし、2015年12月11日に7インチのレコード盤としてリリースされた。

原曲「Happy Christmas(War Is Over)」は、世代を越えて知られているクリスマスの定番ソング。しかしあまりにも有名な曲がゆえに、曲が作られた背景をよく知らない人も多い。今回は名曲「Happy Christmas(War Is Over)」について、よくある3つの誤解を解きながら曲の真意に迫ってみよう。

 

01.まだ戦争は終わっていなかった

よくある誤解の1つ目は、「戦争が終わったことをクリスマスに祝う曲」とされていることだ。ベトナム戦争の終結はこの曲が発表された1971年の4年後であり、1971年時点ではアメリカ軍が隣国ラオスに進行を始めるなど泥沼状態であった。

そんななか、ジョンとヨーコは“War is over,if you want it(あなたが願えば、戦争は終わる)”と歌うことによって、世界の人々に向けて一人ひとりが平和を祈ることの大切さを伝えたのだった。

 

02.タイムズスクエアへのビルボード掲示と曲の発表は同時ではない

2つ目は、有名な「WAR IS OVER “IF YOU WANT IT” Merry Christmas from John and Yoko」というビルボード(ビルに張り出される広告)についての誤解だ。ジョンとヨーコはこのビルボードをニューヨークのタイムズスクエアをはじめとした世界11都市に掲示した。

しかしそれは曲の発表と同時ではなく、2年前の1969年に行われていた。

つまり「Happy Christmas(War Is Over)」という曲は、ビルボードによってすでに世界に向けて発信されていたコンセプトを、後に楽曲の形にしたものなのである。ちなみに、ヨーコは29年後の1998年にも同様のビルボードを世界各地の都市に掲示している。

 

03.ささやきの相手はジョンとヨーコではなく、ジュリアンと京子

3つ目の誤解は、曲冒頭のささやきについてだ。ささやき声は“Happy Xmas Kyoko, Happy Xmas Julian”と言っている。この「Kyoko」はヨーコの前夫の娘・京子のことであり、「Julian」はジョンの最初の妻と息子のジュリアンである。

しかしふたりの名前を知らない人は、京子をヨーコ、ジュリアンをジョンと聞き間違えていることが多い。この曲が収められたアルバム『Shaved Fish』の歌詞カードも“Happy Xmas Yoko, Happy Xmas John”と間違って記載しているので、これは仕方のない誤解と言えるかもしれない。

 

皆さんはどれほど名曲「Happy Christmas(War Is Over)」のことを知っていただろか。世界では戦争がなくならないまま今年もクリスマスシーズンを迎えた今、改めてこの曲を聴いてみてはいかがだろう。

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