手を変え品を変える48グループ。音楽ブロガーが11月の「Mステ」を定点観測

Mステの放送内容を基に最新のJ-POP事情についてお届けする連載「月刊レジーのMステ定点観測」。11月分の[前編]では紅白出場歌手の話題をお届けしましたが、[後編]は48グループのあらたな取り組みについての話題でスタートしたいと思います。それではどうぞ。

 

手を変え品を変える48グループ:NMB48、HKT48 feat. 氣志團、ラブ・クレッシェンド(SKE48)

総監督でもある高橋みなみの卒業タイミングが正式に発表され、新潟に設立されたNGT48のメンバーも徐々にグループのバラエティ番組に登場するなど、新しい時代に向けた動きが活発になりつつある48グループ。11月のMステでは、そんな流れの中で各グループが行っている様々な取り組みが出揃いました。

13日の放送に出演したNMB48は新曲「Must be now」を披露。激しいダンスが課されたこの曲のために集められた通称「ダンス選抜」9人によるパフォーマンスは、普段の48グループとはひと味違ったものでした。

ダンススキルの高いメンバーを揃えたことによっていつもの選抜メンバーとは異なる顔ぶれとなっているこの曲の布陣ですが、センターは相も変わらず山本彩。最近ではギターの腕前もフィーチャーされつつある彼女のマルチプレーヤーぶりは芸能界全体を見渡しても際立っています。

20日に出演したHKT48が披露したのは、氣志團とコラボした楽曲「しぇからしか!」。福岡弁で「うるさい!」を意味するこの言葉がタイトルとして冠せられたこの曲は、48グループがヤンキーに扮するドラマシリーズ「マジすか学園」のスピンオフ企画(HKT48と氣志團がともに出演)の主題歌。

氣志團「One Night Carnival」のオマージュがふんだんに盛り込まれたこの曲は、作詞がいつもの秋元 康、作曲は大分Ken、編曲は佐々木 裕によるもの。佐々木 裕は48グループの楽曲を多数手がけていますが、大分Kenに関してはあまり情報がありません。一体何者なんでしょうか。

この曲のミュージックビデオでは指原莉乃と綾小路翔のキスシーンがあるのですが、それに関してさっしーは「お仕事で、人前でキスをするのは初めて」「妙にクセ出ちゃったらどうしよう」という明らかに「経験者」らしいコメントを残していました。「男と付き合ったことがない」という前提から自由なアイドルは無敵です。

27日に出演したのはSKE48の派生ユニットのラブ・クレッシェンド。この日のトップバッターとして「コップの中の木漏れ日」を披露しました。

松井珠理奈を最年長センターに、次世代を担う若手で構成されたこのグループは、松井玲奈が卒業して「ダブル松井体制」が崩れたSKE48の今後を占う重要な意味合いを持っています。

「コップの中の木漏れ日」は48グループのかわいい系楽曲のスタイルを踏襲したものですが、個人的には松井珠理奈のキャラクターとはマッチしていない印象を受けました。新境地を期待したのかもしれませんが、それこそNMB48「Must be now」のような曲のほうがはまったのでは? という気も。

 

20年という時間:My Little Lover

27日に出演したMy Little Lover。1995年のアルバム『evergreen』の20周年を記念した新作『re:evergreen』のリリースに合わせて、久々に多数のメディアへ出演しています。

『evergreen』リリース時僕は中学2年生でしたが、タイトル通りの普遍的なポップスの世界に夢中になった記憶があります。

この日披露された「Hello, Again ~昔からある場所~」も自分にとってはとても大事な曲なので楽しみにしていたのですが、正直なところパフォーマンスからはブランクを感じずにはいられませんでした(キーが原曲から下げられていたのも残念でした)。

「往年の名曲の復活」というフォーマットはこれからも増えていきそうですが、「当時のクオリティを保てているか」というシビアな視点は今後ますます重要なものとなっていくのではないかと思います。

 

若者たちの冬:back number、SHISHAMO

13日に出演したback numberは、月9主題歌でもある新曲「クリスマスソング」を披露。あまりにもド直球なタイトルに面食らいますが、イントロの鉄琴、鈴、ストリングスの組み合わせはまさに「クリスマス」としか言いようのないもの。

クリスマスのBGMといえばいまだに山下達郎「クリスマス・イブ」、ワム!「ラスト・クリスマス」、マライア・キャリー「恋人たちのクリスマス」と20年以上前の曲が定番を確保していますが、back numberは10代の支持をベースに大ベテランの牙城を崩すことができるでしょうか。

 

27日にMステ初出演のSHISHAMOが演奏したのは「君とゲレンデ」。自分と同じ世代の人は「ゲレンデ」と言われれば広瀬香美を思い出すはずですが、10代の若者はこれから「ゲレンデ=SHISHAMO」という認識が浸透してあらたなジェネレーションギャップが生まれてしまうかもしれません。

この楽曲は「好きな人がいるグループでゲレンデに行ったけど、実はその人はグループ内の別の女の子と付き合っていた」という失恋ソングですが、SHISHAMOは昨年「君と夏フェス」というフェスを舞台にしたラブソングを作っています。

「フェスは今や季節のレジャーになった」という話は各所で言われますが、SHISHAMOの曲の「夏フェス」「ゲレンデ」という並びはそんな言説を裏づけるものになっていると言えるのではないでしょうか。

 

後編は以上になります。今度のMステは12月4日。AKB48の高橋みなみ卒業シングル、紅白出場も決まったμ’s、さらにはジャスティン・ビーバーも登場と盛りだくさんなのでとても楽しみです。それでは次回もよろしくお願いいたします!

 

【2015年11月13日放送分 出演アーティスト】
NMB48「Must be now」
back number「クリスマスソング」
いきものがかり「ラブとピース!」
大原櫻子「キミを忘れないよ」
関ジャニ∞「言ったじゃないか」「勝手に仕上がれ」
Perfume「STAR TRAIN」

【2015年11月20分 出演アーティスト】
AI 「Story」
カーリー・レイ・ジェプセン「I Really Like You」
HKT48 feat.氣志團「しぇからしか!」
aiko「プラマイ」
JUJU「What You Want」
KinKi Kids「夢を見れば傷つくこともある」

【2015年11月27分 出演アーティスト】
ラブ・クレッシェンド(SKE48)「コップの中の木漏れ日」
星野源「Week End」
Superfly「黒い雫」
SHISHAMO「君とゲレンデ」
My Little Lover「Hello, Again 〜昔からある場所〜」
近藤真彦「大人の流儀」

 

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