ビビりは閲覧注意。鬼才クリス・カニンガムのトラウマMVの世界

2015.11.22

M-20150810-MK-2207

クリス・カニンガムをご存知だろうか?

数々のミュージックビデオ、CMなどの映像作品を手掛けてきたイギリス出身の映像作家だ。彼が天才なのは誰もが認めるところだが、ただしただの天才ではない。映像作家の前に必ず“カルト”といった言葉を付けて呼ばれる天才だ。

「キモくて、怖い……けど、また観たい!」、そんなクリス・カニンガムのミュージックビデオを紹介しよう。

 

■代表作にして問題作。レズビアンロボットの衝撃


まずはアイスランドが世界に誇る歌姫ビヨークの「All is Full of Love」(1997年)のミュージックビデオから。

真っ白な部屋の中で、組み立てられる女性型ロボット。感情のない表情で、淡々と口だけを動かして歌う姿が不気味だ。同じ型のロボットが登場し、2体でデュエットし始め手を取り合ったかと思うと、そのままディープキス……。

ボディを背後からチューンナップされながら抱き合い、熱いキスをする2体のロボットの映像は世界中に衝撃を与えた。

 

■「これは誰?」世界的歌姫の変貌ぶりが話題に


次は世界的スター、マドンナが2006年に発表した「Frozen」のミュージックビデオ。マドンナといえば、80年代から今に至るまで、アメリカ白人女性のセックスシンボルである。が、本作には我々が知っているマドンナは出てこない。

何もない砂漠でカラスに囲まれ、黒髪で黒装束のマドンナが登場。いつものように激しく挑発的な演出は一切なく、邪悪で凍てつく雰囲気をまとったマドンナを観られる珍しい作品だ。

「本当にあのマドンナなのか?」と疑ってしまうほどの変貌ぶり。マドンナさえも自分色に染め上げてしまうクリス・カニンガム、恐るべし。

 

■笑っていいの?病院が舞台のクリス・カニンガム風ドタバタコメディ


最後はエレクトリックミュージック界の大御所、スクエアプッシャーの「Come On My Selector」のミュージックビデオ。

ストーリーは病院を舞台にしたドタバタコメディだが、クリス・カニンガムが作るとそうシンプルにはいかない。

見回りの警備員の目を盗んで、病室から飼い犬と抜け出した少女。少女はコンピュータルームへと潜り込み、警備員と殴り合った末に気絶させる。その警備員をコンピュータに接続し、人体実験を始めてついには……というとんでもない筋書きのミュージックビデオなのだ。

登場人物たちの動きは不穏なエレクトロサウンドと絶妙にシンクロし、カルトな仕上がりでありつつミュージックビデオとしての完成度の高い作品になっている。

 

「怖くて、キモい、でもスゴイ!」、そんなクリス・カニンガム作品。“カニンガム沼”とも言えるそのディープな世界から抜け出せなくならないよう要注意である。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

M-ON! MUSICの最新情報をお届けします。

この記事に関するキーワード

この記事を書いた人