オールスター過ぎてヤバい!神曲「ウィ・アー・ザ・ワールド」の光と影

2015.11.05

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1985年に発表された楽曲「ウィ・アー・ザ・ワールド」。若い人は、「何それ? 大げさなタイトルじゃない?」と思うかもしれない。知っている人ももしかしたら「あの豪華メンバーで作った曲ね」というぐらいの印象かもしれない。

そんな人々に向けて、「ウィ・アー・ザ・ワールド」の真実を伝えるべく書かれた一冊の本がある。それが「ウィ・アー・ザ・ワールドの呪い」(NHK新書出版)だ。
C-20151104-MK-2209本書の著者・西寺郷太氏は、ノーナ・リーヴスのシンガーにして、作詞・作曲家・プロデューサー。また執筆活動を通して、80年代の音楽の魅力を伝え続ける“80sの伝道師”だ。

西寺氏は「<ウィ・アー・ザ・ワールド>がアメリカン・ポップスの青春を終わらせた」と断言している。それほどのインパクトを持つ「ウィ・アー・ザ・ワールド」とは、一体どんなものなのだろうか。

この曲は、1985年にリリースされ、世界的に大ヒットを記録したアフリカの飢餓救済のためのチャリティーソングである。作詞・作曲はマイケル・ジャクソンとライオネル・リッチーのふたりだ。マイケルは「スリラー」を1983年にリリースしており、ライオネルは1984年のロサンゼルスオリンピックの開会式のシンガーを務めていた。

この曲がすごいのは、そんな大スターのふたりが作った曲を、45人のアメリカの大スターたちが歌ったということである! 日本で例えるなら、紅白歌合戦の出場者の中から、さらに選抜されたメンバーで1曲を作るようなものだろう。

この曲は1985年1月28日にロサンゼルスのひとつのスタジオに、全員が集合したうえで収録された。

これがどれくらいの奇跡なのかをお伝えするために、代表的なメンバーを紹介しよう! スティーヴィー・ワンダー、ボブ・ディラン、ブルース・スプリングスティーン、ビリー・ジョエル、ダイアナ・ロス、シンディ・ローパーなどなど。

当時の人気からすれば、ひとりでアリーナをいっぱいに出来る大スターばかり! 彼らを含む総勢45名が一室で録音をしたということ自体が、もはや「事件」なのだ。

「ウィ・アー・ザ・ワールド」が興味深いのは、レコーディング当日の様子がすべてドキュメンタリーとして残っていることだ。そこには緊張した現場とスターたちの意外な姿が残されている。

飢餓を救うために集まっているのに「フィッシュ・バーガー! フィッシュ・バーガー! た・べ・た・い!」と連呼しながら踊ってふざけるティナ・ターナー。緊張でメロディが把握できないボブ・ディランに、ボブ・ディランのモノマネでメロディを教えてあげるスティーヴィー・ワンダー。他の現場では決して見られない「お宝な光景」ばかりである。

さらに“80sの伝道師”の西寺氏は、本書であらたな切り口で「ウィ・アー・ザ・ワールド」を語っている! ジャケットにも使われている集合写真。45人で収録したにも関わらず、43人しか写っていない! 残りのふたりはどこにいったのかという謎だ。

またリリース後には、「呪い」としかいいようのない事態が頻発した。西寺氏が提示した「写真の謎」や「呪いの真相」を知りたい方は、ぜひとも書籍をチェックしてほしい!

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