誰に否定されようと、LiSAは肯定する。本人にしかわからない“本当の気持ち”

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LiSA

『LiVE is Smile Always 〜メガスピーカー〜』開催決定! そんななか発表される、ニューシングル「Empty MERMAiD」は童話「人魚姫」をテーマにLiSA独自の解釈で綴ったロックチューンである。

INTERVIEW & TEXT BY 吉田可奈


今ならその“裏”を出していいんじゃないか

──新曲「Empty MERMAiD」は、ものすごくカッコいい曲ですね。

LiSA でしょ!(笑) 今回は、今のLiSAがやれることは何だろうと考えることから始めたんです。そこで考えたのが、“裏”だったんですよ。

──“裏”ですか?

LiSA はい。ポップだったり、元気だったり、“今日もいい日だっ”と積み上げてきた日々があるなかで、そういうことが言える人って、ひとつの目標に向かい、どんなに苦しくても、つらくても、必死に努力をしている人だと思うんです。それはアーティストだけでなく、アスリートも同じ。私たちが見ているキラキラした表情の裏には、その表情に辿り着くまでにいろんなことがあると思うんですよ。LiSAも、今ならその“裏”を出していいんじゃないかと思ったんです。

誰も肯定してあげられなかったものを肯定したい

──その題材としてマーメイドを選んだのはどうしてでしょう?

LiSA 私のなかでの人魚姫は、ディズニーの「リトル・マーメイド」だったので、わりとハッピーなお話だと思っていたんです。でも、童話の「人魚姫」は、最後に泡となって消えてしまいますよね。それに対し、悲劇だとか悲恋だと言う人がいるけれど、それが人魚姫本人にとっては、愛する人のために死んだという、幸せなことかもしれないと思ったんです。

──たしかに、その本心は本人にしかわからないですよね。

LiSA そうなんですよ。自分が死んだとしても、それが自分自身の幸せだと思ったら、それは幸せなこと。私はそんな人魚姫に対して、誰も肯定してあげられなかったものを肯定したいと思ったんです。

──自分が良いと思っていたとしても、一見、悲劇に見えることを肯定してくれる人は少ないんですよね。

LiSA 今年はいろんな人にLiSAを認めてもらっている気がしていて。やっぱり、誰かに認めてもらったときに感じたものはうれしいという感情だったんですよ。もちろん、それまでは、わかってもらえなくても自分が好きだからそれを通せばいいって思ってたけど、みんながカッコいいと思ってくれて、肯定してくれたときはすごくうれしかったんです。今度は、私がみんなのそういう存在になってあげられたらいいなって思ったんです。

昔なら言えなかったと思います

──“今だけは私を見て”という言葉はすごく強い言葉なのに、弱い人からしか出てこない言葉ですよね。これを言うことって、実はすごく勇気が必要だったと思ったんです。

LiSA そもそも、カッコつけてカッコいい言葉を並べることが好きだったので、昔なら言えなかったと思います。でも、今は素直な気持ちを入れられるようになったし、それを弱さだと思わなくなったんですよ。

……未来を信じられるようになった

──“弱さ”じゃなくなったとしたら、何だと思いますか?

LiSA う~ん、素直? 自然体? 本心、本当……真実かな。

──人間に惹かれるときって、そういうものを相手から垣間見れたときだと思うんですよ。

LiSA そうかもしれない。それに、自分の弱い部分を認めて許せるようになったことで、この先もっといいものが作れると思ったし、新しい未来が待っているんだと思えるようになったんです。それをこの歌をうたうことで身に沁みて感じたし、その言葉たちが今はマイナスにとらえられたとしても、その先に伝わることがあるかもしれないと思うようになったんです……未来を信じられるようになったんですよ。

──それはきっとみんながうれしいと思う!

LiSA あはは(笑)。

──きっと、LiSAちゃんがそういうふうに思えるようになったことは、若いリスナーに対して勇気をあげられると思うんですよね。

LiSA そうだといいな!

裏テーマが“女性”

──そのほかの2曲「リスキー」「虚無」もものすごく印象的な曲ですね。今回の選曲基準はどんなところにあったのですか?

LiSA 今回の裏テーマが“女性”なんです。女性と言っても、女々しい男性でもよくて。どちらとも表裏一体で、どこか執拗な、“女っぽい”と言われるところを表現したかったんです。それに「リスキー」は「シンデレラ」、「虚無」は「ロミオとジュリエット」をテーマに書いたんですよ。

──おお、本当だ!

LiSA これらの主人公はバッドエンドだったり、暗い過去がフィーチャーされていたりしていますが、本人たちにしかわからない事情を抱えているんです。その事情を抱えながらもこの3人はただ素直に生きているんですよ。そんな彼女たちが起こす行動を、客観的に見られる第三者は否定することが多いからこそ、私は肯定したいと思ったんです。

もっと説得力が出る気がするんですよね

──たしかに、プリンセスたちって、それぞれすごい事情を抱えていますよね。

LiSA そうなんですよね。シンデレラだって、このまま未来が幸せとは限らない。でも、裏があるからこそ、美しいし、エロいし、儚く感じるんじゃないかなって。

──そんな曲を強そうに見えて、脆いLiSAちゃんが歌うというのがいいですね。

LiSA あはは。

──この一枚を通して聴いて、どんな作品になったと思いますか?

LiSA この一枚を聴いていると、私が悪い人になった気がするんですよ(笑)。でも、人間には必ずその面もあるからこそ、ちょっと共感したくなるし、近しい自分が発見できると思うんです。これを経て、次に明るい曲などを歌うことがあれば、その曲にもっと説得力が出る気がするんですよね。

──では、それを楽しみにしていますね!

LiSA ぜひ!

★LiSAが一問一答に挑戦した「5秒で答えて」はこちら!


リリース情報

2015.09.30 ON SALE
SINGLE「Empty MERMAiD」
アニプレックス

150924-YS-235603[初回生産限定盤/CD+DVD]¥1,600+税
150924-YS-235602[完全数量生産限定盤/2CD+α]¥2,800+税
150924-YS-235604[通常盤/CD]¥1,200+税
詳細はこちら


ライブ情報

LiVE is Smile Always 〜メガスピーカー〜
12/23(水・祝)千葉・幕張メッセ国際展示場
詳細はこちら


プロフィール

リサ/岐阜県出身、6月24日生まれ。アニソンやJ-POPといったジャンルの壁を超えて、様々なフィールドで活躍する女性ボーカリスト。ラウド系ロックからポップスまでを歌いこなす、その変幻自在な音楽性はアニメファンだけでなくロックファンからも支持され、数々のアニメフェス、ロックフェスに出演。確固たる存在感を発揮している。

オフィシャルサイト

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